第42話 テイム
活動報告にも記載しましたが、月間総合ランキングで1位に入ることが出来ました。読んで下さる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
「次は“武道家”だな‥‥‥」
俺は“千里眼”を使って巨人を見つけては狩っていった。40体近く倒したところで武道家のレベルもカンストした。
武道家 Lv99
【職業スキル】
武術 Rank F → D
獲得“スキル” 俊敏(Ⅰ)× 3
職業スキルが“武術”で獲得スキルは“俊敏”かこれも予想通りだな……だが巨人対策にはならないか。
それから何種類かの職業になってみた、鍛冶職人・狩人・盗賊のボードを消化していった。全てカンストした結果、職業スキルはこうなった。
盗賊 Lv99
【職業スキル】
生成術 Rank F → C
解体 Rank F → C
強奪 Rank F → D
獲得“スキル” 精密補正(Ⅰ)×3 空間探知(Ⅰ)×2
模倣(Ⅰ)×2 敵意感知(Ⅰ)×1
最初にカンストした“鍛冶職人”は全体で200ほどしかステータスが上がらなかった。非戦闘職なので仕方ないが、そのかわり職業スキルの“生成術”は予想以上にすごかった。
自分が作り出した魔法陣に材料を入れ強くイメージすると自動的に武器や防具などを生成してしまうというものだ、トントン鉄を叩く必要がなく簡単に作り出すことができる。
これによって賢者の“魔道図書”も意味が出てくる。設計図があれば強くイメージできるからだ。
狩人の“解体”はよく分からなかったが、何十体も巨人を倒した時に意味が分かった。
巨人を倒した場所に“魔核”であるアメが落ちていた。鑑定してみると――
力 + 1
ステータスを直接上げる“魔核”だった。これもすごいスキルかもしれない‥‥‥たぶんランクが上がるにつれ“魔核”を落とす確率が上がっていくんだと思う。
確率論になれば“女神の加護”で運のステータスが爆上げされているので、かなりの確率で落とすはずだ。そうなればステータスをどんどん上げることができるんじゃないかな‥‥‥。
盗賊の職業スキルである“強奪”も最初はよく分からなかったが、剣で攻撃している時に何か違和感を覚えたので、一旦巨人の攻撃をあえて受け、HPを減らした状態で攻撃してみた。
思った通り、攻撃するたびHPが回復してゆく‥‥‥近距離での攻撃でHPを奪い取れるようだ。それにスキルで“模倣”が獲得できるのも大きい‥‥‥不死の王との戦いで“模倣”の有用性は実証済みだからな。
しかし、巨人に対する強力な打開策とは言えなかった‥‥‥‥。
俺はアメリカの東側、ニューヨークに向かって移動している。タイタンが居ると言われている場所だ、ここが魔物の中心地なのは間違いない。
その証拠に飛行でニューヨークに近づくにつれ“魔素”の濃度があがっている。
今は“弓使い”の職業になっている、そもそも弓が無いのだが魔道図書に弓の設計図があり、鍛治職の“生成術”もある。
後は材料だけなので、ミスリルの剣を使うことにした。もったいない気もするが、また生成すればミスリルの剣に戻すこともできると思うので大丈夫だ。
そしてできたのが――
ミスリルの弓 Rank B
ミスリル製の弓
耐久性はあまり高くない。
そして職業スキルの“弓術”はかなり便利だった。なんと“矢”がいらないのだ!!矢の部分を魔力で形成するため“無限魔力”がある俺は何発でも撃てる。
しかも放った矢には魔法を込めることができるので炎や爆発魔法を込めて威力を大幅に上げることが可能だ。
魔法を普通に撃つより高速で着弾させることができるので正直すごく便利だ。これは巨人対策の第一候補としてチェックだな‥‥‥。
弓使いの職業スキルは――
弓使い Lv99
【職業スキル】
弓術 Rank F → D
獲得“スキル” 千里眼(Ⅰ)× 2
“D”ランクまで上がった。さて、他にも有用な職業がないか‥‥‥とりあえずはレアの職業は全部カンストすることに決めてるので次は“魔物使い”になることにした。
レアの職業はコレが最後になる。魔物使いの職業スキルは予想通り“テイム”だった。“テイム”には期待している。なんと言ってもファンタジー小説などの定番だからな‥‥‥‥。
俺は“魔物使い”になってから本格的に巨人対策に乗り出した。有効だと思ったのは巨大な岩を頭に落とす作戦だ‥‥‥‥ただ落とすのではなく“重力操作”を使うというものだ。
まず“重力操作”で軽くした巨大な岩を収納空間に入れ、瞬間移動で巨人の上へ行き収納空間から岩を出し“重力圧殺”で動けなくした巨人の上に落とす!!
岩の重さに加え、重力100倍の影響でとんでもない威力で巨人に落ちていく、さしもの巨人も一撃で絶命する。
最初、使った岩は使う度に砕けていて、手ごろな岩を探すのに苦労していたが“土魔法”で丁度いい岩の塊を作りだせば簡単に用意できる。
さらに強化魔法で硬度を上げれば鉄球並みの強さになり使い回しができるようになった。本来、強化魔法は一定時間がくれば解けてしまうが時間が止まった収納空間に入れておけばカチカチのまま使うことができる。
この対策のいい所は人型、岩型、金属型、全ての巨人に有効だということだ。
これにより圧倒的に巨人を倒す効率が早くなってレベリングが容易になった。“魔物使い”のレベルもあっと言う間にカンストした。
魔物使い Lv99
【職業スキル】
テイム Rank F → C
獲得“魔法” 召喚魔法(Ⅰ)× 2
この“魔物使い”も直接戦闘をする職業ではないのでステータスの伸びは全体で200と低いものだったが、職業スキルの“テイム”は予想通り強力なものだった。
そして、この職業こそ俺の戦闘スタイルを大きく変えることになる。




