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現実世界に現れたガチャに給料全部つぎ込んだら引くほど無双に  作者: ARATA
第七章 フランス・聖ヴィクタル修道院編

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第109話 最強の攻撃

 俺は飛行して、最初にメテオ・インパクトを落とした場所に向かった。


 深く大地が(えぐ)られており、その(えぐ)られた地層の断面にはびっしりとヒルのような生物が(うごめ)いている。


 塔の手前に落ちて外れたと思っていたが、ここに落ちた玉が一番ダメージを与えてるんじゃないのか?


 恐らくここを中心にフランス全土に触手を伸ばして、生命力を吸収してるんだ。だからこそ異常なまでの再生力があった。


 今まで触手は“塔”から伸びてきてると思っていたが、最初から地中にいたんだ。だとすれば、この塔にエネルギーを集めてくる触手を絶てば生命力が足りなくなって崩壊するんじゃないのか?


 そう思い三体の魔物に命令した。



 「下だ! 塔の下、地面を攻撃しろ!!」

 


 俺の号令に呼応するようにタイタンは足元に斧を振り下ろす。大地が爆発し、大きな亀裂が入る。


 中に大量にいたヒルたちはマグマに飲み込まれ、再び動き出すことは無かった。


 シヴァは上空から、塔の手前の大地に火球を撃ち込む。大地は吹き飛び広範囲に渡って深い穴が開いた。中にはやはり大量のヒルがおり、熱によって悶え苦しんでいる。


 シヴァは穴の中に降り立ち、剥き出しになったヒルに直接炎のブレスを吐き掛け灼熱の炎で焼き尽くしていく。


 ヒュドラも飛行しながら塔の周りに光を放ち、地中のヒルを消滅させた。


 まるで兵糧攻めをするように、塔の周りのエネルギー供給源を絶っていく。声を発することのできない“塔”だが、その全身から激しい憎悪をこちらに向けているようだ。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 【イギリス・特定保護学校】



 「すげー! ドラゴンが飛んでるぞ」


 「巨人もいるじゃん! かっこいい」


 

 子供たちがテレビの前に集まり、食い入るように見ていた。特に男の子は興奮気味で、まるで映画を見るようにはしゃいでいる。



 「ねえ先生。これからどうなるの?」



 一緒に中継を見ていたフレイヤに、小さな女の子が心配そうに聞いてきた。



 「どうもしないよ。悪い怪獣はね正義の味方が倒してくれるんだよ」



 フレイヤは少女に明るく語り掛ける。



 「正義の味方なんて本当にいるの?」



 別の少年が信じられないといった口調で聞いてくる。フレイヤはその問いに迷うことなく答えた。



 「いるよ! みんなが困った時、駆け付けて助けてくれるんだ。だから何も心配しなくていいからね」



 そうだよね……ゴジョー。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 【日本・大阪首相官邸】



 「総理、国連から連絡が入っています。五条さんに関することのようですが………」


 「今は放っておけ」



 首相官邸では総理の多田を始め、閣僚が集まってテレビ中継を見ていた。このフランスの戦いについては五条から日本政府に直接の報告は無かったが、諸々(もろもろ)の状況を考えれば五条が討伐に乗り出したのは明らかだ。



 「今後は各方面から日本政府に問い合わせが来るでしょうね。実際、日本の新聞社からも問い合わせがあったと聞いています」



 総務大臣が先のことを考え、やや辟易(へきえき)した様子で言っている。



 「仕方がない。世界が危機に(おちい)っている以上、五条さんが前面に出て戦うしかないだろう」



 総理の多田は五条がフランスの“統率者”を倒すことを確信していた。


 彼にとって重要なのは“その後”についてだ。想像を超える力を持った異能者が、その後どういう扱いを受けるかを危惧している。



 「五条将門は日本政府が責任をもって守っていく。これは我々の責務だ」




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 【自衛隊・岐阜基地】



 坂木と清水は岐阜基地の一室で、固唾を飲んでテレビを見ていた。



 「五条さんが出張ったなら大丈夫だと思うが……」


 「ああ、信じているが相手は未知の生物だ。安心はできない」


 「勝ったとしても、この戦いが終わったら五条さんの名前が出るのは避けられないだろうな」



 二人は五条の存在が自衛隊や政府に知れ渡った時、彼がどんな理不尽な扱いを受けたかを知っている。



 「心配することは多いが、まずはこの化物を倒さないと人類は終わりだ。後のことは別に考えるしかねーな」


 「そうだな。今は五条さんに全てを託すしかない」




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 俺が魔法で触手の動きを押さえている間に、三体の魔物は地中にいるヒルの化物を攻撃し続けた。


 タイタンの“破滅の斧”は大地を切り裂き、中にマグマを流し込む。シヴァの“火球”は広範囲の地面を吹き飛ばし、ヒュドラの消滅の光は深々と大地をえぐっていく。


 そして今も“塔”を支え続けている三本の“(つた)”に対しても攻撃を仕掛ける。


 この“蔦”も塔にエネルギーを送るパイプラインになってる可能性が高い。完全に破壊しないと攻撃しても、また再生されるだろう。


 三体の魔物は息を合わせたかのように“蔦”に対して同時に攻撃を仕掛けた。蔦はそれぞれの攻撃で破壊され塔と分断される。



 「これで準備はできたはずだ。来いヒュドラ!!」



 三つ首の竜は巨大な体躯で空を舞い、俺の後ろに降り立つ。重みのある着地音のあと、土煙が舞う。


 重要なエネルギー供給源を絶たれた“塔”だが、危険を察知したのか自ら触手を伸ばし波打つように躍動させ攻撃してきた。


 俺は体の前で両手を構える。伸ばした手の平の間に光が集まり始め、その後ろで仁王立ちしているヒュドラも三つの口に光が集束していく。


 この一撃で決める――

 


 「ドラゴン・ブラスト!!!!」



 俺が光を撃ったと同時にヒュドラも三つの閃光を放つ。合計四つの消滅の光が向かってくる触手の波を吹き飛ばし、そのまま塔に直撃する。


 四重の光が塔に巨大な風穴を開け、遥か彼方まで光が伸びた。


 俺とヒュドラは消滅の光をゆっくりと上に上げていく。光は塔の体を削り取りながら頂上に向かって猛威を振るう。


 光が終息したあと、塔は無残な姿を晒すことになった。塔の体には大きな穴が開き、そこから頂上に至るまで体表が深々と(えぐ)り取られている。


 頂上にあった卵も予想通り再生しない。これなら――……。


 俺がそう思った時、塔は地響きを上げながらゆっくりと崩れ始めた。1700メートルはあったであろう高さはどんどん低くなっていく。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 塔の変化は中継された映像でもハッキリ確認することができた。



 【国連ジュネーブ事務局】



 「やったのか!?」



 欧州議員は席から立ち上り、期待の声を上げる。映像で確認する限り、塔が崩れ落ちているように見えるからだ。


 これで世界が救われる。誰もが、そう思った。




 【中国・“朱雀”本拠地】



 「よしっ! とうとうやったな五条!!」



 (ワン)はモニターの一番前で叫んでいた。“朱雀”の団員のほぼ全員が集まっており、大型モニターでフランスの戦いを見ている。


 多くの団員は五条のことを知っていたため応援していたが、一際大きな歓声を上げていた(ワン)には団員も若干引いていた。


 だが世界を滅ぼすとまで言われた“塔”が崩れていく様を見れば、歓声を上げずにはいられない。そんな中――


 

 「おい、ちょっと待て! 何かおかしいぞ」



 一人の団員が声を上げた。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇




 「なんだ……?」



 塔は回転しながらどんどん低くなっていったが、逆に幅は広がっていく。明らかにおかしな動きをしていることに警戒心を抱いた。


 上空から見ると巨大な“井戸”のような形になっている。井戸の中は空洞になっていて底が見えない。


 俺はイギリスで見た“深淵の穴”を思い出した。


 井戸の中から何か音が聞こえてくる………その音は次第に大きくなり、井戸から何かが出てこようとしていた。その時、初めて俺の中で“敵意感知”が鳴り響く!


 それは想像の外側にある光景だった。直径で1000メートル以上あった井戸から、ヒルの触手のような物が束になって垂直に吐き出され空に昇っていく。


 目の前に“柱”のようにそびえ立つ物体は、今までの“塔”とはまるで違う。



 「どうなってんだ!?」



 フランスの危険度は“A”だったはずだ。ここまで手こずるなんて……どう考えてもおかしいぞ。そう思って俺は大賢者の職業スキル“アーカイブ”を開く。


 そこに表記されている情報に目を見開いた。



カナダ  Rank B  アメリカ   Rank S  

ボリビア Rank C  グリーンランドRank D

ロシア  Rank A  中国     Rank A  

日本   Rank B  インド    Rank C  

ジョージアRank D  フランス   Rank SS  

イギリス Rank S  リビア    Rank D 

アンゴラ Rank C  オーストラリアRank B  

南極大陸 Rank ■■■

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― 新着の感想 ―
いつまでも汚いことばっかしてると命張って戦わなきゃいけない状況が向こうからやってくるのかもなぁ 心を傷つけても罪にならないなんて誰も言ってないからね
南極が依然として怖い
[気になる点] ■■■てなんだよw ∞∞∞じゃないだろうな [一言] 更新されとるやないか~い
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