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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

英雄の血族だから地上目指します。

作者: kazu

アンダーワールドの英雄であるレノ彼の私情については知る者は少ない。彼の血を受け継ぐ者はウイルスにより汚染され、バケモノにより支配された世界でどのように生きていくのか?目指す場所とは?

ある時……人類のほとんどは滅亡した。





「ねぇ、お母さん。この絵本に描いてあるオレンジの丸のは何?」

「これはね、太陽って言うのよ、レオ。」

「太陽?何それ?」

地下ここでは見れないものなの。あんなことになる前までは……」

「あんなこと?」

………

…………

……………

ある時、突如として人類は滅亡の危機にさらされた。

ただの流行り病や戦争の方がまだマシだったのだろう。

謎のバケモノたちが現れ、人を襲い、未知のウイルスに感染させていったのだ。

各国は協力し、武力によりバケモノを駆逐しようと試みたが、失敗に終わり犠牲者を増やすばかりだった。人類には核爆弾による掃討しか手段が残されていなかった。この時点で人類の5割を失っていたそうだ。逃げのびた人々のほとんどもウイルスに感染して死んでいった。

その生き残りが地下のシェルターに逃げ込み、生きながらえている。

………

……………

………………

「レオ、あなた本当に調査軍に入るつもりなの?」

「あぁ、俺はどうしても外の世界が見てみたい……外に行って太陽を見る」

「昔読んだ絵本のこと、まだ覚えていたのね。外にはバケモノもいるのよ」

「そいつらを駆逐して地上で暮らしたいんだ。」

「あの人みたいにならないか心配でしょうがないの…………」

「?」

「必ず生きて戻ってくるのよ。」

と言った母の顔は忘れることはないだろう。

………

…………

……………

ついに地下ここをでて地上うえに行くときが来たのだ。

調査軍に入り地上に行けるのはごく小数しかいない。

今回は俺を含めた21人だ。何故少数かというと地下では大量に装備品を生産できないことと人類を減らすことはできないと言うのが根本にある。

だが1番の理由はウイルスに対する耐性や免疫があること。このウイルスはとても感染・汚染力が高いため、特殊なマスクが支給されるが定期的にフィルターを変えなければならない。その一瞬さでさ感染するリスクあるからだ。

そのためここと上は厳重に隔離されている。ここから上に行くのに1時間程度といったところだ。

…………

……………

………………

1時間後

上の最後の扉を開けた。

初めて見たその景色は感動とは程遠いものであった。

空は薄汚れた色をし、建物は壊れ、水は濁っていた。何よりバケモノの群れが視界に入った。

あの時見た絵本の平和な世界とはまるで違った、太陽など見えるはずもなかった。

今回の任務は、バケモノのサンプルを取ることと他の生き残りの探索、ウイルスに対するワクチンの精製法の調査だ。

この調査は歴代の調査軍により何度も行われている。歴代といってもまだ3代目だ。初代はアンダーワールドの英雄・レノ、2代目はエレナ、そして3代目はレノの双子の妹のレナだ。レナ現在軍の元帥であり今回の指揮官でもある。レナの事については詳しくは知らないが母と同じくらいの年齢だろう。

「これから調査を開始する、3人で1部隊とする計7チームで行う。部隊分けはもう決めてある。レオは私と副軍隊長とともに行く残りは…………以上だ。

調査できる時間は12時間が限界だ、なるべく多くの情報を手に入れるよう努力してくれ。では開始だ!!!」

「はっ!」

「ではレオ、ミケ行くぞ」

「了解」

………

……………

………………

レナ班は都市のビル群の中を調査していた。

「レオ」

「はい?」

「お前は私の兄レノについてどこまで知っている?」

「はい、初代隊長でもあり、ウイルスに対する耐性を人類で初めて獲得しバケモノを討伐し地下の世界を守った英雄と認識しております。」

「それ以外は?」

「いえ、他は何も」

「やはり、母親からは何も聞かされていなかったのか」

「母さんから?」

「ミケ、説明してやってくれないないか?私はもう少し奥を見てくる」

そう言うとレナは奥の部屋へと入って行った。

「わかりました」

ミケはそこにあった椅子に腰掛け、レノについて説明したのだ。

「レオお前には英雄レノの血が流れている」

「俺に?英雄の血が?どう言う事ですか?」

「まぁ、いきなりだから無理はない、お前は英雄レノとミーナとの間に産まれた子だ。そしてレオ、お前の産まれた日はいつだ?」

「英雄レノの死んだ日」

「そうだ、バケモノ大群をレノが1人で掃討して死んだ日だ」

「それと俺に何の関係が?」

「何故レノが戦ったのか、それはレオお前が産まれることを知っていたからだ、あいつは、レノは俺に子供が出来たんだ、息子がなって嬉しそうに話してたよ。愛する息子を守るために命をかけ戦ったんだ。そして守った。」

「そんなの初めて聞いた、母さんはそんな事ひと言も………」

何故か涙が止まらなかった。

「無理もない、ミーナは愛する夫を亡くしたのだからな。思い出すのが辛かったのだろう。」

「そうだったのか……」

「レオ、そういうことなんだ。お前は私の甥っ子なんだよ。兄貴が命がけで守ったお前を私も命がけで守る。だから同じ班にしたんだ……」

「…………」

「レナさん、急に知ったら困惑するでしょうし続きは地下したにもどってから………に……」

『ウー。ガぁー………ウァーーー』

「なんだ?」

謎の声が聞こえてから直後の事だった…………。




英雄の双子のいもうとレナとの出会いによりレオの運命の歯車は大きく回りだした。彼らの調査していた場所で何が起きるのか?彼らの運命は?

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