3話
洗濯について
下級階層の多くは、街の外れの共用の洗濯場にて、週に何度か井戸の回りで洗濯をする。
大抵の家は一家の女達が集まって、一気に洗うことが多いのだが、もちろんリーフシード家は、私しか洗い物をする人は居ない。
まぁ、ここまで私がこきつかわれていることは、街の人が知ることであり、本当ならリーフシード家は街中から爪弾きにあってもおかしくないのだが、一回、街のボス的なおかみさんが母親に注意したところ、あわや死にかけてしまったので、何もできないのが現状である。
私は見殺しにされかけているわけではない、一応、街の皆の名誉の為に言っておく。
法律というか、子供はあくまでも家の財産とされ、親がある程度好きに使っても良いとされているのだ、もちろん、成人に達するまでの間である。
従って、成人する16才までは、私は家の財産として、家に居なくてはいけないし、親の言うことには絶対なのである。
まぁ、慣例では成人は16才なのだが、大抵の場合15才の誕生日を過ぎれば、子供は家の財産ではなくなり、国の国民として登録され、自由に生活出来るので、それが私の唯一の楽しみだ。
「アツミちゃん、洗濯は私達がしてあげるから、ほら、ここに座って?」
「お腹空いたでしょ、ご飯作ってきたわよ、たーんとお食べ」
「あ、私はお菓子作ってきたの、デザートにどうかしら?」
獣人、人間、色んな人達が、私の回りに群がって、あれよあれよという間に、家族5人分の洗濯物を奪われ、イスに座らされ、ご飯やお菓子を手渡され、甲斐甲斐しく世話をされていく。
洗い物をしてくれるのは、アライグマの獣人の一家で、めまぐるしく洗濯物が洗われていく。
山積みの料理は、ちょっとこの辺ではリッチなお家、マルクスさんの奥さんからのプレゼントで、お菓子を作ってくれたのは、キャシーでお菓子屋さんの店員である。
私は感謝の気持ちを込めて、ご飯やお菓子を口に詰め込む。
ちなみに、私がデブのままの理由は、ご近所様からの甘やかしによるものだ。
家族が居るときには、シンデレラ並みに働いているのは事実なのだが、それ以上にご近所様からの餌付けと手助けがデブを保っている。
また、この世界でのデブというのは、食べすぎによるものだけではない。
美しさの象徴である肥満体型は、選ばれた者のみに表れるステータスとのこと。
遺伝子から刻み込まれているため、例えご飯を減らしても痩せないのだ。
いやはや、美少女っていいねえ。
アツミはにんまりしながら、また一口お菓子にかぶりついた。
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