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第1幕 【転落少女】

大変お久しぶりで御座います。麦畑だよ(//∇//)中々やる気が起こらなくて更新をサボっておりました…

さてと。暑い夏にはミステリーですよ!ホントはホラーが良かったんだけど、書いてるうちに作者の自分が怖くなって寝れなくなっちゃうので…勘弁してくれ。

言い忘れてたけど、この物語は結構定期的にグロくなる(?)から苦手な方はご注意を。

学校の一番鶏が高らかに声を上げた時、僕らの高校生活は始まった。桜舞い散る花道に、在校生と教師陣が並び、新入生達を温かく出迎えてくれている。


「まあ!綺麗なお花。手入れが行き届いていますね。」


「あの壁画も素敵!とっても斬新で革新的だわ。」


「どうやら5年前に卒業した生徒みんなで作ったらしいですよ。」


「あら、そうなの?」


「うっ、うっ。みんな、大きくなったなぁ。」


春。それは、出会いと別れの季節。季節は、大人でも子どもでも変わらない。けれど、少し。見え方は違うのかもしれない。


「なーんて。そんなの、当たり前か。」


1人の新入生がつまらなそうに呟いた。高校生になる彼からしてみれば、式典なんて今まで何度も参加してきたイベント。要するに、飽きてしまったのだ。


(飽きても飽きなくても、式典は伝統。あくまで形式を大切にするのは良いことだと思うけど、時代に合わせて柔軟になってほしいな。)


思わず口から出ようとする愚痴をなんとか抑える。学校関係者が手間暇かけて用意してくれた舞台に、もてなされる側の人間が文句を言うのは筋違いだからだ。でも、だからと言ってこのまま整い始めた行列に入っていくのもなんだか癪だ。腹を括って堂々と割り込んでみるのも、偶には良いかもしれない。そうこう考えているうちに、彼は自分の新しいクラスの列に辿り着いてしまっていた。


学校の整列が苦手な理由は、退屈なことの他にもう1つある。それは、自分が大体列の先頭に来てしまうことだ。学校の入学式の並び順は、基本的に〈クラス別名前順〉だ。彼の名前は、有原義(ありはら つとむ)。名前順だとかなりの確率で先頭になってしまう。しかし、今年の彼はツイているらしい。


「君!もしかして、同じクラス?」


話しかけて来たのは、彼と同様に正装の女の子。低めの二つ結びで、身長は…高校生女子1年の平均ぐらいだろうか。


「ああ。僕は、有原義だ。よろしくね。」


「そっか!よろしく。私は朝霞瓊(あさか けい)。えっと…アリハラ君だね。頑張って覚えなきゃ。」


やった。今年は、列の先頭に立たされずに済みそうだ…!




△▲△▲△




「新入生が入場します。皆様、拍手でお迎えください。」



アナウンスが終わると、盛大な拍手が新入生に送られる。保護者の中には、感極まって涙を流している者もいるようだ。前々から不思議に思っていたのだけど、入学式に涙を流す新入生はあまりいないよね。同じ式典なのに。


「うっ、うっ…。」


前言撤回。居たわ。泣いてる同期が。しかも、負の感情で泣いているクラスメイトが。


「君。大丈夫かい?」


めでたい日に泣いている顔を見るのもなんだか違う気がしたので、泣いている生徒に声をかけてみることにした。明るめの茶色の短髪に少し筋肉質な手足。身長はそこそこ高くて、首には喉仏がはっきり確認できる。要するに、肉体的には男だと言えるだろう。ただ、最近はトランスジェンダーの可能性もあるため総合的な断言は出来ないが。


「ああ…。君、もしかしてB組?」


「もしかしても何も、ここはB組の列だよ。」


「あっ。そうだった!」


自分と同じ歳の青年は、この年では珍しいような無邪気な笑顔を見せた。彼はうっかりさんではあるようだが、悪い奴ではなさそうだ。


「B組!」


どうやら、A組のみんなは会場に入り終わったようだ。僕は彼に手を軽く振ってさよならをすると、朝霞さんに続いて颯爽とアーチを潜り抜けた。同じように、B組の面々は次々とアーチを潜り抜けていく。


しかし、その列はまもなく崩れることになった。


「…え。」


聞き覚えのある声がしたのと同時に周囲が騒ついた。それに、今。


「ねぇ。ベチャって聞こえなかった?」


前にいる朝霞さんが代弁してくれる。そう。僕がアーチを潜り抜けて数秒後、液体が降り注いだような音とバケツが落下したような音がしたのだ。

あまりにも、周囲の様子がおかしい。異変を感じた僕は、列を抜け出して騒ぎの元凶のところへと向かった。


そこで見たのは、先程泣いていた同期の男と彼の頭から滴る大量の赤黒いナニカだった。

各エピソードの長さは麦畑の気分次第で決まるのでご了承を。今回はちょっと短めかな?エピソードが1つ終わるごとにここで次回予告を出すよ♪( ´▽`)

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