生モノ
儚い偽りを大切にしていた
僕らは透明な目でそれをずっと
見つめていた
信仰心はない
浮かんだなにかをいつも
口にしようとして
我に返り止まる
恥ずかしさのあまり
なにかを潰したくなる
純白なんて目には見えない色
転がりそうで転がらない言葉の丸みを
なんとか僕らはこじつけで
あてはめてみた
言うならそれは
虚像と実像を併せ持つ不可視
儚い偽りを大切にしていた
僕らは透明な目でそれをずっと
見つめていた
信仰心はない
もちろん教えを説かれたわけでもない