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WsTs ドラゴンハグ 第一話 第五部

第二部と同じくらい長いです

感想を書いていただけると幸いです

門の前での戦闘の後、僕たちはギルドに向かうハメになった。

 (なあモフモ……ハラグ、そう言えばギルドについてあんまり知らないだけど)

 いろんな気配を感じる大通りを通っているなか言葉を発せずにオーレイツさんが質問してくる。

 (すみません! 今からでもいいですか? )

 (デェジョブだ。すぐに頼む)

 (私からもお願いします)

 ケルラムさんとシャルバリナさんからもお願いされる。(わかりました)

 そう答えると僕はより強く手の中のクロールを握る。

 朝の打ち合わせの時に貰った球状のクロール。強く信念……心彩闘法を流すことで他のメンバーと念話できる、すごく便利な代物。二日目に心彩闘法教えたのはきっとこの為でもあると思う。

 (まずギルドというのは世界共通の役場で、害のある生物の駆除や町の多種多様の仕事など……、とにかく沢山の依頼がくる場所です)

 (ギルドごとにチームとかあるの? )

 ケルラムさんが真面目モードで聞いてくる。

 (はい。ギルドごとに小隊が個人で作られることが多いです。ギルドの本部は泡容龍共和国にあります……)

 (モフモフくん、その感じからして君の知ってる情報はそれで終わりぽいね)

 (うぐ……)

 図星である。

 (わかりやすすぎだよ。……あとさっきはあいつらを殴ってやれなくてごめんね)

 (いえいえ。気持ちだけで充分ですよ! )

 (みんな、ギルドに着くよ)

 少し豪華なような、だが質素でもある雰囲気を感じる木製の建物だ。両開きのドアを開ける事と、さっきの戦いで傷ついているもの、おそらくギルドで待機していたドラゴンや人間がいた。

 (鋭い目線を至るところから感じる! )

 (心で思っていることが漏れ出てるよハラグ)

 シャルバリナさんが伝えてくれた。おそらく顔がおもいっきり歪んでいるのだろう。現に冷や汗ダラダラで気持ち悪い。オーレイツさんが作ってくれた服は通気性もバツグン。だけどせれでも緊張は解けない。

「でわまず、三階に向かってください。ギルドマスターはそちらでお待ちしておられます」

 受付の岩のような鱗をもつロックドラゴンが高い声で、それでもってドスの効いた声で上に向かうように促す。

 その目線には敵意を感じる。

「おう、すまないな」

 空気を読めないのか、それともわざとなのか、いつもの調子でロックドラゴンに返事をする。

 (より目線が強くなった気がする! )

 促されたように階段を登ると行くと幾つかの扉のうち一つにメイドが立っていた。種族は人間で服は普通のメイド服だが、なんとなく武器を隠し持っている気がする。

 (あの子、武器を持ってるから気をつけてねモフモフ君)

 どうやら当たっていたようだ。僕にだけ伝えたようだからケルラムさんもシャルバリナさんも気づいている様子だ。

「こちらです」

 そのメイドの子は丁寧かつどこか上から目線に伝えてくる。……実際に僕とケルラムさんはその子より小さいからなんとも言えないけど。

 後ろからの鋭い視線を感じながら部屋に入るとギルドマスターとその傷を癒している鎧を全身に着た騎士がいた。騎士はおそらくドラゴンだろう。

緊張感が漂うなかギルドマスターが……、話し出す前にケルラムさんが口を開いたら。

「んでんでよぉー。ギルドマスターさんよぉ〜。俺たちは元から何も謝るつもりはねえんだよなぁ。つまりさぁ……」

 とても上から目線な話し方。

 (うぅ……、確かに朝の打ち合わせでこういう時は昨日の本にあった"やんきー"? の喋り方をするていっていたけどぉ)

「ふざけるな……! 」

 (マズイッ! )

 ヒュ! 

「……もしかしてさーぁ、次こそ死にたいの? 」

 ケルラムさんの態度に堪忍袋のおが切れたメイドがナイフをさしてくる。

 ……それを余裕を持ってシャルバリナさんが腕を踏みつけて押さえ込む。

「……抑えました……」

 「すまない……。うちのものが……」

 ギルドマスターが頭を下げる。気配からしてメイドさんの意識だったらしい。

 それにしてもシャルバリナさん気配違いすぎますよ。

 (ふふんどうよ。甘く見ないでね)

「ギルドマスター……。あなたが謝らないでください……」

「いや、気にすんな、僕たちが来る前からイライラして切迫詰まっているっぽいからな。こちらこそ謝らしてくれ」

「「「?!?! 」」」

 急にケルラムさんが謝る。体を前に傾けて頭をさげる。

「すみませんね。う、ち、の、ハラグ君がそちらの方々に馬鹿にされたからね。ある程度強気にいきたかっただけだ」

 謝っているがそれでも本当に許す気がないような雰囲気を感じる。

「そうだったのか……」

 ギルドマスターは納得しているようだがメイドさんと騎士はやはりと言ったらところか、殺意が漏れでいた。

「私はギルドマスター水龍族のウィルだ。こんな名前だが一応女性だ。皆も自己紹介しろ。」

「ギルドマスターの専属メイド、フェイフルともうします。」

「…………」

「彼女は専属騎士のダーメイションだ」

 二人とも感情が落ち着いたのか深呼吸している。

 スッと会話をつっけたりもう落ち着いていたりとウィルさんはいいドラゴンらしい。

「ぼくはケルラム。こっちはシャルバリナでこっちはオーレイツだ」

 ちなみにシュガルツはケルラムの胸元で縮小して待機している。

「君たちの名前は覚えておくよ。……これにて終了というわけでじゃっ。用があったら東の森の果ての怪しい船に尋ねてね」

「「東の森の果て?! 」」

「お前ら!その地は侵入禁止くだぞ!」

「じゃあみんな行くぞ」

 その言葉を聞くとみんなゾロゾロと出ていってしまった。僕も遅れて反応する。

「少しまて! どこえいく?! 」「どれだけほらを吹けば気が済む! 」「………………」

「僕たちは今からここのまちを観光するんだから。さよなライオン! 」

 (今そのセリフいる!? )

 僕はケルラムさんに腕を掴まれるとそのまま連れて行かれてしまった。

 四分後

(んでんで、これからどうするんですか? ケルラム? )

 ドタドタとギルドを抜けてくらと僕たちは路地裏で話し合っていた。いや念じあっていた。

 (とりあえず、しばらくは心彩闘法で会話しよう。さあ、楽しい楽しい探索の時間だぞ)

 (みんな! 私モフモフ君と一緒n……)

 (はいはーい。ケルラムとハラグ。わたしとオーレイツで行動ね)

 素早くシャルバリナさんがオーレイツさんを連れて行く。昨日のお風呂の時話しあった通りになった。

 (モフモフくんをモフモフするチャンスがー)

 (……緊張時以外繋がらないようにしておくね)

 二人とも手慣れている。手慣れすぎて逆に呆れるレベルで。

 (とりあえず、二人と違う方向に向かうとするか)

 (……わかりました)

〜レイクラ・クロス・ストリート〜

 渦巻き状の外周と中央の湖、そして東西南北に直線に通るレイクラスパイラルの大通り、それがレイクラ・クロス・ストリートだ。

 僕たちは湖の南にあるギルドから僕たちは西へ、シャルバリナさんたちは東へ、最終的に夕方までにはギルド前で集合。定期連絡するということで別れた。

「一応地図は観光パンフレットはギルドからもらってきたよ」

 ケルラムさんはこう言うが、一番近くで見てたからわかるけど、サラッととって言ってるんだよな。

 ギルドの人たちに実力を隠していたからわかったけど。もしかしたらケルラムさんは意外と出癖が悪いのではないだろうか。

 (手癖が悪くてごめんね。ハ・ラ・グ君)

 心彩闘法切るの忘れてたー。

「とりあえず西の大通りに向かおうか」

「常に心彩闘法をしながらですよね……」

「よくわかってるじゃん」

 〜その頃〜

 (オーレイツさぁ……買い過ぎじゃない……)

 (服の生地に、植物に、技術。どれもこれも今後に必要だから大丈夫よ)

 シャルバリナとオーレイツは東のレイクラ・クロス・ストレートで大量購入していた。正確には見たり触れたすることで情報を記録し、厚着の下の本に素早くメモをしていた。スケッチも完璧である。

 (そう言うなら貴方もやればいいじゃない? )

 (もうやってるのわかってて言ってるでしょ)

 そう、シャルバリナもサラッと周りの実力がある存在、ギルドに参加していそうな者や防衛手段などを調べていた。

 (貴方の結果も教えてよ。もうほとんど知ってるでしょ)

 (はいはい。このレイクラスパイラルでは、とても強大な結界と攻撃対象の迎撃手段があるらしい。両方とも人間の魔法とドラゴンの力の合成でできているね)

 (ん? それだとさ、朝の突撃の時はどうして大丈夫だったの? )

 (どうやら悪意に対して敏感らしい。元々観光目的で来ていた僕たちには敵対の意思はなかったしね……)

 (珍しく歯切れが悪いじゃない。引っかかるところでもあった? )

 (えっと……なんとなくの勘だよ……、なんかこの結界僕たちとは直接関係ないけど……、ほっとくとなんだか良くない気がするだよね……)

 シャルバリナは普段はもっとしっかり言いたいことを言うのだが、たまにこうなる事がある。

 (まぁその時はその時でしょ。私は貴方やケルラムの事を信用しているからね)

 大分物騒な念話をしている中、町行く人やドラゴン達の会話も聞こえて来る。

「考古学者のお医者さんまだ見つかってないそうだよ。」

「病気が流行る前に薬を用意しているからいないと不安よね。」

「どうやらハクソの野郎が仲間を連れてきたらしいぜ。」

「あの小説面白かったよね。」

「らっしゃい、らっしゃい! 野菜が安いよ! 」

 (……少し準備もしておこうか)

 (そうだね、シャルバリナ)

 〜一方その頃〜

「美しい街並みだね。このホットドックもうまい! 」

 ケルラムとハラグは、上からの景色を眺めながら進んでいた。

 馬車などの荷車は下の大通りを通るが、人やドラゴンは色んな場所から階段で上に上がり、移動している。

 屋台の商品を食べながら小さな公園で中央の湖を眺めるのがオススメだと、観光パンフレットには載っている。実際にそんな人やドラゴンは沢山見かける。

「確かにそうですね。僕もあんまり食べた事が無かったから驚きです」

 かと言う僕も美味しくいただいている。……美味しいけど……やっぱりシャルバリナさんの料理に比べちゃうと、……いや比較対象が悪すぎる。

「知ってるかハラグ? どうやらこの世界には、西の果て、北西の果て、南西の果て、南、北、そしてこの東のレイクラスパイラルに、大なり小なり湖があるらしいぜ!」

 (一応聞いておきますが……、どこ情報ですか? )

 (ギルドに待機させてもう戻したクロールからの情報)

 なにしてるの?! 

「次はあそこへ行ってみようぜ! 」

 僕が喋り出す前にケルラムさんは前に進んで行く。

「ちょ! ちょ! 待ってくださいよ! 」

 とにかく置いていかれないようについて行く事にした。

 〜その頃のギルド〜

「……」

「ギルドマスター……、そんなに気を落とさないでください……」

 聞き慣れたフェイフルの声が通り抜ける。

「そうですよ、貴女だけの落ち度じゃない」

 珍しくダーメイションの口が響く。今回はいつもより少しハキハキ喋っている。

「そうですよ! 」「僕たちが弱いからですよ」「もっと強くなりますから!」

「ただでさえ連続して失踪者の捜索でライザムもギルドマスターも疲れてるからさ」

 周りからの慰め、それぞれの自虐の声が聞こえてくる。だけどどうしても、どうしても……、水龍の敏感な鼓膜にみんなの想いの一つ一つがどうしても、あいつとの敗北と実力差でできてしまった[クサビ]が深々ともっともっと、更に奥に刺さっていくような気がする。

 悪意がないのもわかってる。

 だけど皆んなの言葉の意味がうまく聞き取れない。

 誰が言っているのか、どういう意図があるのか、しっかり全員分わかるのに。

 勝手に感じた思い過ごしの悪意だけがコシ出されたまり皆んなの真意がどこか遠くに消えていく気がする。

 頭のどこかは冷静なのに、わかっているのに、どうしてもまとまらない。

「……マスター! ギルドマスター! 」

「ハッ…………、皆んなすまない。今から稽古をしてくる。一人にしてくれ」

 皆に心配をかけないよう歯切れよくスラスラと答える。

 ギルドマスターとして威厳のある態度を練習してきたためこの場は凌げたと思う……。

 みんなには休んでほしい。特にダーメイションとフェイフルには、

 部屋を出て気持ちを落ち着けようとした時、

「ギルドマスター! 大変だ! ライザムが行方不明になった! 」

 ……プツ

 何かが切れた気がした。

「ウィル! 」「……ウィル……! 」

「「「「「「ギルドマスター! 」」」」」」

 周りの音が聞こえない。手には武器が納めらている。

「ダーメイション追いかけるよ! 」「……御意……」

 〜一方その頃〜

 「だいぶ北のほうに来ましたね」

 僕とケルラムさんは北のレイクラ・クロス・ストリートに来ていた。

「二人はどうやら南の方にいったらしいよ」

 それは僕も知ってる。ついさっき念話が届いた。

 少しケルラムさんが微笑んでいたのは気のせいだろうか。

「天才考古学者ミトルクの失踪からはや半年! いまだに失踪者続出中! 」「出来立てのパンを届けてくれないか? 」「では聞いてください。わたしの路上演奏を」「今度の配達場所は」

 日常的な会話に耳を貸しつつ、そんなことを考えていると目を引く屋台を見つけた。少し気になり近づいてみると、

「いらっしゃいませ! 僕の自慢の花屋さんへ! 」

 元気よく人間の男の子が話しかけてきた。

 その男の子はピンクを基調として花の刺繍が施されたエプロンと動きやすそうな服を着ている。

 近づいてみると興味を惹かれる理由がわっかた。

 花の色がおかしいのだ。形はこの辺りでよく見る花だがあり得ない色になっているのだ。

「ここらでは見かけない色をしているね」

 背後からケルラムさんの声がした。だが僕よりも驚いているようには見えなかった。

「へへん。これはね僕が魔法で色を変えた花なんだぜ!種の頃から念入に育てたんだ! すごいだろう! 」

 少年は自慢げに話をするが、途端に暗い顔になった。

「だけどよ……家族も友達もみんな僕を馬鹿にするんだ。……くだらない、とか時間の無駄、とか」

 僕も何となく分かる。前に家で野菜を育てたことがあるからだ。

 水や土の手入れ獣に食べられないようにしたりなど、大変なことはいくらでも思いつく。

 この量の花を完璧にすべからずする上、魔力を全部に注ぎ込むのを一人でするのに一体どれだけの労力がいるのだろうか? 

 少なくとも僕なんかが簡単に表現しちゃいけない気がする。

「これは……青いバラかい? 」

 説明を聞いたあとケルラムさんが口を開く。

「お兄ちゃんはわかっちゃうか〜。そうだよ青いバラだよ。いやー作るの苦労したんだよ。今回のはなかなかの力作さ! 」

 そう言われてケルラムさんが指さした花を観てみる。

 美しくもトゲも切りそろえてあることから、少年の努力と情熱を感じる。そのバラは藍色をしており引き込まれるような気配を漂わせてある。

「せっかくこんな魔法が使えるのだからさ、この世界にない色の花を作りたかったから。思い切ってやってみたんだよ」

 おそらくケルラムに誉めらめたのが嬉しかったのだろう。沢山話してくれた。

「花言葉は決めているかい? 」

 花言葉。水龍のばあちゃんが言っていた。

 花それぞれで決まっていて、花の象徴を言葉にしているらしい。

「あっ……それは考えてなかった……」

「それじゃあ……、[夢が叶う]でどうかな? 君の夢が叶ったから。勝手な意見だけど……」

「[夢が叶う]……いいね……ありがとう! これお礼に一本! 」

「いいのかい? じゃあ貰っておくよ」

「バイバーイ! 」

 途中から話しに入れなかった。だけど少しケルラムの事がカッコよく見える。

 少し離れて会話を始める。

「どうして花言葉を思いついたの? 」

 素朴な質問をしてみた。

「うんとね……本当の事を言うと僕たちが前に行った世界での青いバラの花言葉を引用しただけだよ」

 えっえ〜

 さっきまでかっこよかったのに。どうしてもそう思ってしまった。

「えっと……まずその世界の青いバラは現実になかった物で、元々の花言葉は[存在しない・不可能]だったんだけどさ、[科学]ていう技術の進化で作れるようになったんだ。だから[夢が叶う・奇跡]になったんだよ」

 割とカッコいい理由だった。

「こんな理由で花言葉で変わった青いバラの花が僕は好きなんだ……。だから全力で頑張ったあの少年を元気づけたくなっちゃったんだ……」

「……」

「……えっとカッコ悪かったか? 」

「いいえ……すっごくかっこよかったです! 」

 しっかりと本心を告げて見た。

「へへっ……ちょっと照れ臭いな……あっもう北の門だよ」

 意図的に話しをずらされた気がするが照れくさそうに笑ってい。やっぱりケルラムさんはすごいな……。

「君だってすごいさ……」

「? 何かいいましたか? 」

「いいやなんでも……! 誰が来る! 」

「えっ! 」

 素早く身構えると上から気配を隠しながら来るのを感じた。

 一発シャボン玉を打ち込む。森での移動中に練習した甲斐があった。

 パッァーン!! 

「君たちも私の事を邪魔するのかっ! 」

 どうやら落ちてきたのはギルドマスターのウィルさんだった! 

 片手には大剣を携えとても錯乱している。なぜかさっきまで無かった左手は負傷している。

「待てっハラグ! 僕たちには敵意が向かれて無い! 」

「どけっ! ライザムがっ! 水龍のばあちゃんがっ!いなくなったんだ! 」

 なんだって……?! 

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