WsTs ドラゴンハグ 第一話 第三部
貯めてた文をいっきに出してます
第一話の中で二番目に文が多いです
目が覚めると、薄暗い部屋で知らないベッドの上で寝ていた。
「ここわっ……! えっと……僕は何を……、はっ! 」
確かケルラムさんにおもいっきり腹パンされたんだった! そしたら意識が遠のいて……。
「おっはよ! 」
「ふぇ……? うわーー!!?! 」
ドンッ!!
「あっははっ。そんなに驚かないでよ」
一人で思い出すことに集中していると、シャルバリナさんが、ベッドの横から顔を出していた。気配をまったく感じなかった……!
「てっ……、何でここにいるんですか! 」
「だってここ、私の部屋だもん」
「んんんんんん?????! 」
「……あと昨日言ったけど、私は、男だから」
「あっ……。そうじゃん!! 」
すっかり忘れてた! 少し、いや結構赤らめてしまった!
「まったく……、とりあえずこれ着て。今君、パンツ一丁だけだから。着終わったら、下に来て朝ごはんにするから」
「はっっ、はい! すぐに着ます! 」
シャルバリナさんが指差した先にあった服を手にとる。……着てみると、通気性がよく、よく伸びる。手袋や帽子といった装飾品も多くてカッコいい。でも、上半身の服は、何故か胸元までしかなくお腹が丸出しで、ズボンの長さも今着ているパンツとさほど変わりない……。元々僕が着ていた服の方が防御力があるように感じる……。一体だれが作ったんだろう?
「ハーラーグー。早く来ないと、ご飯冷めちゃうよ」
シャルバリナさんの声が下から聞こえる。
「あっ、はーい。今行きますー」
服への感想を脳の片隅に追いやり食堂に向かう事にした。
「みんな揃ったね。それじゃあ、いただきます」
「いっただっきまーす! 」「いただきます」「イタダイテ クダサイ」
「いただきます」
ケルラムさんの言葉で食事が始まった。
「キョウノ チョウショクハ ホットケーキデス」
この程よい厚さの円のパンを重ねたものが、ホットケーキか……。いい匂いだ。他のメンバーの食べ方を見て、真似して食べてみる。慣れないやり方だったので多少、手間取ったが、ふわふわの食感と、心地よい甘みが口に広がって……、とてもしあわせだ。
「美味しいよ……」
「オホメニイタダキ コウエイデス」
こうして、食事をたのしんでいると、しばらくして、ケルラムさんが話しだした。
「珍しく食事の時間をわざわざ指定して始めたのねは、しっかりとした理由がある。ハラグについてだ」
ドキッ!
急に話し名前が上がった事に対して、驚いてしまった。
「とりあえずは、ハラグは、ぼくたちと同じように、このトラベラーシップに、一緒に過ごしてもらう。ハラグもそれでいいか? 」
「はいっ! もちろんです! 」
「うむ。というわけだから、みんなこれから彼と仲良くしてね」
「はあーーい」「新しい……モフモフ……! 」「ゼンクロールニモ ツタエテオキマス」
どうやら僕は、みんなにしばらくお世話になる事を認められたらしい。結構嬉しい。
「ありがとうございます! これからよろしくお願いします! 」
僕がそう答えると、
「そう言ってくれると、嬉しいな。あともう仲間なんだから、敬語はなし! 気楽に呼び捨てでいいよ」
シャルバリナさんがそういってくれた。
「まずは、今後の活動方針を決めていこう! 大都市の観光や、絶景巡り、技術の発見、楽しみがいっぱいだ! 」
「ドンナ 鉱石が アルノデショウカ? 」
「植物や薬、実験道具、あとは、モフモフに似合う服装……」
服の制作者は、みつかったようだな……。
「そういえば、まだこの世界の地理について聞いてなかったね。分かる範囲で答えてくれない? 」
ケルラムさんが、僕に話題をもちかけてくる。
「わかりました! 」
僕は、快活に答える。その声を聞いて、話し合っていた、シャルバリナさん、オーレイツさん、クロール・シュガルツさんが、こちらの話しに耳を傾けてきた。
「大都市といった大都市は、中央に位置する、泡容龍共和国ですね。沢山の人やドラゴンが暮らしていおり、いろんな場所の特産品や、文化があつまるため、世界の中心といわれます。ここの森は、東側に当たります」
「ほう、それでそれで? 」
「いや、僕はそれだけか知りません。東の果ての森ですから。……ギルドに行けばもっと情報があると思います。……ああ、後世界の恥に行けば恥に行くほど、生息している生物は強くなります。皆さんなら大丈夫だと思いますが。」
「情報提供感謝する。じゃあ、明日そのギルドに行ってみよう。今日は、ハラグくんに新しい技術を教えよう。しばらくしたら放送でみんな呼び出すから、それまでゆっくりしていてね」
こうして、朝ごはんと会議が終わった。
「ああ、あとハラグは、シャルバリナと一緒の部屋だから」
んんんんんんん?????!
「わっかりました!じゃあ、これからよろしくね、ハラグ。」
「はいっっ! 了解です! 」
(あとで押しかけみようかしら)
……小声でオーレイツさんがそんなふうに言っていた気がするが、気にするどころでわなかった。
数時間後……
「ピーンポーンパーンポーン。今から朝言った、技術の伝授を行います。みんな練習場にきてね」
これが放送か。今から疲れることが起きるはずなのに、部屋に押しかけてきた、オーレイツさんに捕まり沢山モフモフされて、服を着せられ、大変な目に遭った。今でも、
「おっ呼び出しだね。行こっかモフモフくん」
顎を乗せて、一緒に行動している。とってもるんるんな、声が頭の上から聞こえる。揺れる度に重みを感じる。
「あの……そろそろ降りてくれませんか……? 」
「なにいってるの?これも修行だよ。だから、あと少し堪能させて……。モフ……モフ……」
降りる気は無いぞ。といわんばかりに、腕を僕の胸元で強く組む。仲良くしてもらって嬉しいような、少しくるしいような……。
「あっ、見えてきましたよ」
練習場の前には、ケルラムさんと、シャルバリナさんが待っていた。
「やはり捕まっていましたか……。おつかれ様です」
「ちょとそれどういう意味! 」
シャルバリナさんの労りについて、オーレイツさんが少し怒り気味に口を出す。
僕とオーレイツさんを合わせた時の頭の高さと、シャルバリナさんの頭の高さは、大体同じくらい……。とは言えず、シャルバリナさんが圧倒的に高い。
ゲンコツ!
そんな中ケルラムさんの鉄拳がシャルバリナさんにヒットする。
「あのさ! 早く始めるよ! 心彩闘法を伝授するから」
「心彩闘法? てなんですか? 」
「昨日君を腹パンした時にさ、ぼくの腕が輝いていたでしょ。あれだよ」
たしかに、白く輝やいていたような……。
「心彩闘法のことを教えるから早く入って」
練習場には、昨日と違って、白の板がポツンと置いてあった。
「まずは、心彩闘法の正体についてだ。心彩闘法は、使用者の心の色を具現化したものだ。使用すれば使用するほど強くなる。毎日毎日使えばより適した輝きになる。でも一人じゃあ目覚めない。というわけで、二人共!ハラグを抑えろ! 」
「エイサー! 」「モフー! 」「えっ!!?! 」
合図と同時に、体か固定されしまった。更に目の前からケルラムさんの拳が飛んでくる!
「フンスッッ! 」
一瞬世界が白くなる。だがすぐに現実に戻される。
「ふー! はあー! はあー! はあー! 」
「いいですか? 落ち着いて聞いてください。あなたに心彩闘法が使用できるようしました。手に力を込めてみてください」
ケルラムさんのそんな声が聞こえる。何故かみんな僕から見て、右側からのぞいている。言われた通りにしてみると、手が黒く輝やいている。所々白く淡い部分もある。
「えっ……、なんですか……、これ」
「心配しなくても大丈夫さ、最初は、心のいろんな色が混ざって、黒に近い色になるから。沢山使えば君の一番強い色に変わるから」
ケルラムさんが説明してくれた。
「そうですか……」
「やっぱ君、センスあるよ」
少し安心した。それでも体力の消費が激しい……。でもすこしは、認められたはs……
「じゃあそれを常に出しながらトレーニングしよっか」
死ねと申すのか?
「因み私達は常にやってるよー。君も慣れれば見えるようになるよー」
文句が言えない。マジで言ってるのか、この人たち…。そこからはもう地獄だった。僕が日頃やってる量の特訓を遥かに超えて続いた。
「ぜーぇ、はーぁ、ぜーぇ、はーぁ」
意識が曖昧なまま、走っていると、
「ふふふっふーん」「早く終わらせて、洋服を、仕立てたい」「終わったから昼ご飯作っとくねー」「給水 シテクダサイ」
シャルバリナさんは、鼻歌を歌いながら、オーレイツさんは、欲を出しながら、ケルラムさんは、早く終わらせて料理を作りに、シュガルツさんは、給水をさせに来ながら、走っていた。あらためて、みんなとの格の違いをしらされる。……後のことは、覚えてない。
数刻後
「……はっ! 」
「モフ……モフモフ……。あ、起きた」
いつまで寝ていたっ! バッと頭を上げると。オーレイツさんがいた。
「まさか途中で倒れるなんてね。早く気づいてよかった。さぁ昼ご飯を食べにいこうか。二人は、もう終わっているし」
どうやらオーレイツさんは、僕の面倒を見てくれたようだった。
「わかりました。面倒を見てきれてありがとうございます」
「いいってことよ。モフモフできて私は、満足だから」
……どうやら打算的に考えていたらしい。
〜食堂〜
「ケルラムサンガ、オムレツヲ 用意シテイイキマシタ。タベオワッタラ 鍛冶場ニ キテホシイ トノコトデス」
シュガルツさんは、そう伝えると床に入っていった。さっきオーレイツさんから、逃げてる時に見かけなかったのは、これが理由か。
「時間も押してるし早く食べるよ。いただきます」
「いただきます」
オムレツは、ふわふわトロトロで、程よく甘えて美味しいかった。一緒に出てきたサラダととっても相性が良かった。
「食べ終わったなら。早く行くよ」
オーレイツさんは、とっくに食べわって顎を乗せながら何かのスケッチをしていた。
「わかりました。……ですがそこをどいてください」
「後で楽しませてくれるかい? 」
「……ああ、約束しますよ……」
「だが断る」
この後、移動に手間取ったのは、言うまでも無い。
鍛冶場
「やっときたって……、やっぱり乗っかられていたか」
「罪悪感無し! 」
「はいはい。さあっはやく入って」
連れられ鍛冶場の中に入っていく。まだオーレイツさんは、乗っかったままだ。
「服は、オーレイツが準備するとして、つぎは、君の武器だ。大方の物は、作れるから何がいいか選んで」
「そこまでしなくても自分のナイフがありますよ」
「いや、しばらく一緒に旅をする仲間なんだ。それくらい用意させてくれ」
そう言われると断れない。
「それじゃあ……、ナイフでお願いします。そっちの方が使いやすいですから」
「Of course.任せてくれい。じゃあ始めるから、後は好きに船のなかを探索してくれ。わからなかったら、近くのクロールに聞いてくれ」
船の探索か……。少しワクワクするな。
「あと、常に心彩闘法をしながらね」
前言撤回、普通にきつくなった。
「頑張ってねー。上から応援してるから」
オーレイツさんは、まだ上から降りない。
「オーレイツも服の準備しとけよ」
「なら後d……」「だが断る」スチャ、ドカッ。
しばらくして……
「とりあえずどこに行こうか」
ケルラムさんがオーレイツさんという名の呪いをスープレックスという技で、解呪してくれたあと、廊下を歩いていた。すると右側に図書室と書かれた部屋をみつけた。入ってみるか。……どんな場所か知らないけど。
「コンニチハ ハラグサン ココデハ、沢山ノ本ヲ読ムコトガ、デキマス。コノ部屋デワ 読メナイ言葉モ読ムコトガ、デキマス」
カウンターらしきところから、クロールが話しかけてきた。
「えっと、質問していいですか」
「ドウゾ ゴジユウニ」
「ここには、どんな本がありますか。」
クロールとの会話は、ハキハキと発音することが大事だと、ケルラムさんから言われたため、意識してみる。
「魔法ヤ、武闘、科学ヤ、色ンナ世界ノ物語ナド、様々デス」
「……、ありがとう! 」
「ドウイタシマシテ」
いろいろと気になったけど、物語が一番興味が湧いた。僕の直感にしては珍しく、信頼していい気がする。天井に本の種類がわかりやすく吊るされているため、見つけるのは簡単だった。
「どんな本があるんだろう? 」
とりあえず自分の直感を信じて一冊とる。パラパラとめくってみると、絵や登場人物の台詞で、話が進んでいた。場面が二転三転して行く中、最後は主人公らしい人が出した火の玉を踏んで相手の懐に潜り込んで一撃。それで勝負がついた。
「すごい! ほんとに本なの! 」
僕の知っている本といえば、字ばっかりの、あっても複雑な図しか無いものだった。なのに別の世界ではこんなに面白い物があるとおもうと、少し勿体無い気がする。
「他にもすごい本があるんじゃ……」
そこからは、ずっと本を読んでいた。静かな男の詩の戦いや、光輝く意志、どこかの世界の日常の話など、どれもこれも目移りしてしまう。気づいたころには、
ピーンポーンパーンポーン。
「夜ゴ飯ガデキマシタ。食ラレルカタハ、食堂マデオコシクダサイ」
「えっ! もうそんな時間! 」
出した本をきっちり元の場所に戻してから食堂へ向かう。廊下を急いでいくと途中で、
「モフモフくん! やっほー」
……またオーレイツさんが捕まえにきた!と思ったら、
「いい加減にしてよ! 」
どうやら捕まえたのは、シャルバリナさんだった。
「二人共食事は、済ませたのですか? 」
「うん。そろそろだなと思って待っていたからね、モフモフくん私は、なんだかんだいってすごいんだよ」
「大丈夫、食い意地張ってるだけだから。あと私は、食堂で手伝っていたから、すぐ食べれたよ」
僕より二人の方が時の意識があるらしい。料理は時間との戦いと水龍のおばあちゃんが言ってたし。
その後、別れて食堂に向かうとすでに準備がしてあった。そこにケルラムさんの姿は無い。
「ケルラムサンハ、マダ鍛冶場カラ、出テキテマセン」
シュガルツさんがそう伝えてくれた。真剣に僕の武器を作ってくれてると思うとすごく嬉しい。
「今日ノ、ディナーハ、ナポリタンデス。オイシクイタダイテクレルト、幸イデス。フォークデ巻イテ、オ召シ上ガリクダサイ」
食欲を誘う湯気と匂いが鼻を刺激する。言われた通りフォークで巻いて食べてみた。味が濃くてとても美味しい。麺ももちもちでいい食感だ。ここに来て初めての静かな食事……なのだが、横から視線を感じる。目線をそらすと、シュガルツさんが横にいた。黙っているためとても気まずい……。
「……ご馳走様でした。美味しかったです」
「楽シンデイタダキ、アリガトウゴザイマス。食事後ハ、風呂場ニ行クヨウニト、承ッテオリマス。ソレデハ、イッテラッシャイマセ」
椅子が出口へ向く。
「待って! この展開さっきの本にあった! 」
椅子がおもいっきり前に押し出される。当然座っていた僕は、おもいっきりぶっ飛ばされる。
「いーやー! 」
「モフモフくんが男風呂にっ! 」
風呂とのれんがかかった先に行くと、沢山のクロールが服を脱がせてきた。
「ふぇっ! ちょっと待って! 」
裸にされた後は、そのまま風呂場に入れられて中にいたクロール達に体の至るところまで洗われてしまった。
「は、恥ずかしい」
入ってきた入口をみると影がみえる。そこにあらわれたのは、
「モフモフくんを洗うのは、この私だ! 」
欲望のトカゲだった。すごい気迫で向かってきてる! こんなことの為に心彩闘法も使ってる! 本にもこんな展開はなかった! このままじゃまずい! 頭だけでなく体全体をモフられる! 絶体絶命と考えたそのとき、
「男風呂に入ってくるな! このスカポンタン! 」
メギメギメギ
「いい加減に反省しろっ! 」
ドーン!!
「足モフいただきましたんッ!! 」
スタコラサッサ
救世主様……もといシャルバリナさんがぐーぱんで助けてくれた。
「何度言ったらわかるのか……。大丈夫? ハラグ」
「ありがとうございますっ! 救世主様! 」
「救世主様ぁ! いやいやそんな事してないって! 」
イキヨイよくシャルバリナさんに飛びつく。本当に助かった!
「たく、怖かったね。よしよし」
頭を撫でられる。オーレイツさんと違いとても優しい撫で方だ。その後は、(欲望のトカゲ)への対策会議が開かれた。




