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WsTs ドラゴンハグ 第二話 第一部

今回も読んでいただきありがとうございます。今後ともちびちび進めていきます

ハラグはダーメイションに引っ張られ勢いよく南下して行く。

「ダーメイションさん! 左に曲がる道を通り越していますよ! 」

「……そうなのか……! 」

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「うわっととと……」

 ドン!

 湿り気のない草原に体を打ちつける。

「ごめんね、すっぽ抜けちゃった。大丈夫? 」

「大丈夫……です……ん? 」

 ドン! ドン!

「……おかしい、僕はもうとっくに地面に倒れてるのに」

「そうだね〜、この感じだと戦闘がおきてるのかも〜」

「正確な場所を探ります」

 手からシャボン玉をだす。それをゆっくり地面に落とす。

 そうすると右の方からシャボン玉に振動が伝わっていくように見える。

「こっちみたいですね」

「流石〜。東の森で一人で生活してるだけあるね」

「ありがとうございます。そう言っていただけると、なんか嬉しいです」

「とりあえずさあ〜向かってみない? 」

「わかりました。急ぎましょう」

 あまり時間をかけずに音源の発信地に到着した。

「音からして打ちつけてる印象を受けましたけどさすがに……」

「大きいハンマーだね〜。振り回しているドラゴンの種類はアイアンドラゴンかもね〜」

 アイアンドラゴン、書いて字の通り金属に関する能力を持ち合わせるタイプ。

 成長する場所によりどの金属の性質を強く持つのかが変わるので、地域の環境や文化でだいぶ変わってくる。

「それに尻尾でも同じレベルの衝撃をおこしているな、下手に攻めたくないな……」

 しかもあのアイアンドラゴンは尻尾が大きく武器と同じようにぶん回している。

「明らかにあの馬車の中身を狙っているよね〜、あの感じからしてお偉いさんがな〜? 」

 豪勢な馬車。

 わかりやすく殺意を向けている。

「助けますか? 多分予定よりだいぶ遅れる可能性がありますけど」

「まあこのまま見てみぬフリするわけにはいかねぇ〜んだよな。それに一応私はギルドの副ギルドマスターだからね〜」

「わかりました。背中から行きます。正面で注意を引いてもらえませんか? 」

「お〜け〜。じゃぁ……始めるよ」

 その言葉ど同時にダーメイションさんは一気に飛び出し、ハルバードを思いっきり振り下ろした。

「ヘイボーイ〜、おねいさんが相手になってあげるよ〜」


 〜少し前、ギルドにて〜


「グレイバー、少し元気ないね。ちゃんと何か食べた? 」

「……あッ……、すみません、何も食べてません」

「オーケー、こんなのしか持ってないけど食べる? 」

 ケルラムはそう言うと、紙袋からパンを取り出した。

 シンプルの丸パン、でも普通のより美味しそうに見えた。

「いただいます」

「……見たところだいぶ回復している、ケルラム、君が何かしたのか? 」

「何かする前に治っていた」

 ……自分でも自分がバケモノなのはわかっている。

 でもこう言われると不安が残る。

 それに……、

「そう言えばさ、君は記憶も曖昧なんだよね? 」

「ド直球に聞き過ぎだとおもうぞ……」

「……はい、そうです」

 そうなのだ、記憶がすごく曖昧たのだ。

 うっすらと覚えているのは、森を一生懸命走っていたこと。そしてミトルクによる実験での苦痛。

 それ以前の事が思い出せない。

 しかも無理に思い出そうとなんだかすごく悲しい気持ちになる。

「……そうだなー、グレイバー、一緒に遊びにいかない? 」


 〜ハラグ、ダーメイション、臨戦時〜


 ダーメイションさんがアイアンドラゴンと対峙している。

 でも流石、副ギルドマスター。

 攻撃を喰らうようなことはなく、のらりくらりとかわしていく。

 鎧を着ている時とは違い、とても滑らかに流れるように舞う。

「くそッ! チョロチョロと避けやがって! 」

「だって今はこれが目的だも〜ん」

 そうダーメイションさんは僕を信頼してくれている。

「決めちゃいな」

 こちらの方を少し見てウィンクしてきた。

 シャボン玉を足の下に、そして右手にナイフを強く握りしめて、

 パンッ!

 爆発と共に姿勢を低くして駆け抜ける。

「何者……」

 キンッ!

 武器を弾くそして……、

「弾けろ」

 左手の中のシャボン玉を耳に入れて、

 ……バンッ!

 アイアンドラゴンは少しフラッとした後、ばたりと倒れてしまった。

「ハラグさんがグレイバーをおとなしくさせる為に音を使ったて言ってたけど……、確かにこれはつかえるな」

「おいおいよ〜、やりすぎじゃないかこれは、耳から血〜出してるぞ〜」

 鼓膜割っちゃった……。

「ああ! えっと……、シャボン玉詰めときますね」

「便利〜」

 止血の代わりにな、なるかな……。

「今のうちにさ〜、馬車の中身を見てみようよ」

「わかりました。いきましょう」

 そう言って馬車の直ぐ側による。

 ダメージは深刻べはないがけして軽いものでもない。

 ドアを開こうと手をのばすと……、

 ビリィ!

「いっつ……」

「これはいいね、特定の人物以外が触ると弾く障壁だ。こんなの用意してるなんて結構偉い人が乗っているのかも〜」

「どうしますか? 壊せそうですが」

「ならば思いっきりやっちゃえば〜」

「わかりました」

 シャボン玉を生み出す。それに力を込めて……。

 しゅっ……パチン

 シャボン玉が弾けると同時に障壁が砕けるように散布する。

「開けますよ……! 」

 ドアが光、爆発した。

 ドアに阻まれたのと、シャボン玉で衝撃を吸収したためなんてことはなかった。

 勢いを殺しながら、受け身をとる。

「そこから動かないでください! 」

 ドアの奥から一人の少女が飛び出して来る。

 いかにも聖職者のような姿をして、素朴だが何か力を感じる杖を、僕とダーメイションさんに交互にむけてくる。

「落ち着きたまえよ少女〜、敵じゃないよ^ー^」

「そう言われてはいそうですか、なんて言うわけないじゃないですか……! 」

 ダーメイションさんなりに落ち着けようとしているが、それでも怪しまれてしまっている。

 馬車の中に目を向けると奥には誰もいなかった。

 ダーメイションもそちらの方を見て、

「豪華な馬車に乗ってるのに護衛もいないのね〜」

 そうこうしていると平原の方から遠くにアイアンドラゴンと同じローブを着た人たちが遠くから見えてきた。

「ダーメイションさん、一回ここは戻りましょう」

「今なんと……」

「それもいいけどあえてケルラムの船に向かおうか。その前に……、」

 〜少しして〜

「あの……これ……」

「やりすぎな位が……ちょうどいい。ささ、行くよ〜お嬢さん」

「引っ張らないで! 放して! 」

「放してと言われてもはいそうですか、なんて言うわけないじゃ〜ん」

「見つかる前に隠れますよ! 」


〜その後〜


「ガルム! 無事か」

 草原の一角で声が響いた。

「隊長! 見つけました。ですが……」

 仲間の報告を聞き素早く駆けつける。

「これは……、酷い」

 そこにはオスのアイアンドラゴンが、

「やりすぎですよ、こいつは」

 ………………

 スッポンポンの状態で徹底的に縛られていた。

 幸いパンツは履いていたがそれでも本人に意識があったら顔を赤くする、なんてことになっていただろう。

「……とりあえずは捜索隊と情報収集隊で分かれて行動しよう」

 その後、この白ローブの者たちは編成を改め始めた。

 

〜レイクラスパイラルにて〜


「ところで行きたい場所とかある? 」

 ケルラムの誘いで一緒に出かけることになった。今はギルドにあるここの地図を見ている。

 一通り目を通してみるが、

「いいえ、興味のあるところは見つかりません」

 これまでの実験の日々の事を考えると興味がぜんぜん湧いてこない。

 ふと周りを見渡してみると、

「ケルラム……さん、これは何でしょうか? 」

「ん? 」

 そちらの方を指さしてみるとそこには人やドラゴンの顔が描かれた紙の貼ってある掲示板だった。

「ん〜? これは指名手配状? 」

「その通りですよ、ハラグの仲間の方」

 振り向くとファイヤドラゴンが一人声をかけてきた。

「君は? ハラグの知り合いだったりする? 」

「ああ、僕はファイズ。よろしく」

 彼は手を差し出してくる。

「こちらこそ」

 ハラグはスッと握手する。

「確か初めてここに来た時にいたよね」

「……あぁ、それはそうとしてこの掲示板についてだけど、隣の……えっと? 」

「あ……、僕はグレイバーです」

 そりゃそうかこんな見た目だし。

「ありがとう。じゃあ続きだけど指名手配状であってるよ。特にこいつらは世界中の遺跡を回って反抗をおこなっている」

「ふ〜ん、まあ関係ないか。ありがとうファイズ君」

 ケルラムはそんなふうに話しを打ち切った。

「あの……貴方は一体……? 」

 ケルラムは僕の腕を掴んで出口へ、

「少し待っ……」

「ごめん! これから用事があるから! 行くよグレイバー! 」

 気づいたら外にいた。

 ギルドもう遠くなった。

 彼の姿はもう見えなくなった。


 ギルドに残った彼は、

「頼みたい……ことが……」

 最後まで発さず口を閉じていた。

キャラ設定 ケルラム

WsTsのキャプテン

心彩闘法といい、いろんな世界を旅してるといい、どうやら過去にすごい過去があるっぽい。

普段のバトルスタイルは道具と糸での小手先だらけ。

服装は結構じゃらじゃらしてる。四部以降の承◯郎より少し多いくらい。

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