WsTs ドラゴンハグ 第一話 序章
投稿は不定期ですがぼちぼちやっていきます
感想を書いてくれると幸いです
ここはドゥルパトピア
ある場所では、一匹のバブルドラゴンが部屋の窓から、
「やるだけやってる今日も頑張るぞ」
ある場所では、一人の修道女が教会の中から、
「泡容龍さま今日も我々をおまもりください」
ある場所では、一人の少年が暗闇のすみで、
「こ……殺ろす……。貴様を……絶対……ころして……やる……」
ある場所では、一匹の旅人が船のベランダから、
「ここが…新たな世界…! どんな出会いがあるだろうか? 」
この物語は、…奇跡と出会いの物語である。
WsTs 第一章 ドラゴンハグ 序章
「うっ!うわーーー!! 」
一匹のバブルドラゴンが大樹に囲まれた森の中で、絶叫をあげた。
「ハラグはいつになったら勝てるようになるんだよ? 」
バブルドラゴンを馬鹿にしながらファイヤドラゴンの
ファイズは潜伏花をご自慢の爪で掻き切りその潜伏花をはぎ取っていた。
「でも君と違って戦いが苦手なんだよ」
「そんなんだから、いつまで経っても一匹で森を歩けないだよ」
「うぅ…でもファイズは、最初から強かったの?」
「当たり前だよ。だってファイヤドラゴンだよ?当たり前じゃん」
そんな、ついさっきまで戦闘があったとは、思えない会話ををしていると、ニ匹の目的地が見えてきました。お昼を少し過ぎて一番盛り上がる時間帯の街が存在を証明してる。
「おかえり、ファイズお兄ちゃん。………てまた、ハクソ……ハラグがいるの? 」
「おい!そんな事をいうな!ファルスト……」
基本的にドラゴンは聴覚がいい。だから、この距離の会話程度なら、バブルドラゴンなどの戦闘が得意でない種族でも、しっかり聴こえる。
「………」
強く拳をにぎる。いつもの悪口に対する怒りと、
「クスクス」「あはは」「いーひっひっひ」
周りの笑い声に対する悔しさが心に溜まっていく。
多角的な悪意が一点に集中する。
「ファイズ……もう行くね………」
「そうか? じゃあ気をつけて行けよ」
「もうお兄ちゃんに関わんな…また頼ってね」
その場から逃げるように去っていく。ハラグの目から涙が、そしてシャボン玉になり、姿を隠していく。……目が良くても、光が届かなければ意味がない……。
中央広場から少し離れた路地にひっそりと佇むオンボロ小屋に誰にもバレずに向かう。
「ハクソもあの考古学者みたいに行方不明にならないかなぁ? 」「ウィルさん今日もカッコよかったね」「でも少し疲れてなかった?」「今日の夜ご飯なあに? 」「またドラゴンが行方不明になったそうだよ」
雑音やドラゴン、人の流れをすり抜けてたどり着く。
「おばちゃんお邪魔します…」
キキィ……ゆっくりとぼろぼろなドアが開く。
「ああ……、ハラグくんかい?」
そんな声が部屋の奥から聴こえる。薬草のツンとした臭いが漂う。声の主人の水龍が顔をだした。
「頼まれた薬草取ってきたよ……。……最近は体調が良さそうだね……」
「ええ、おがげさまでね。いつも薬草と一緒に持ってきてくれる、キノコや果実のおかげでね」
のんびりとした時間が過ぎていく。
「あそうそう。これが報酬のパンね。でも私なんかのおれいより、ギルドの依頼の方がもっといいものが、食べるとおもうんだがのぅ」
「ううん。僕弱いから……」
本心を吐露する。ゆっくりと首を振る。
「そうかい? 」
「うんそうだよ。でも少しづつ強くなれるよう努力しているから……、だから心配しないで。じゃあもうかえるね……」
ゆっくりと出ていく。水龍のおばあちゃんの心配する顔が辛い、しっかりと閉じてから、勢いよく走っていく……。もうすぐ夜がくることをわすれて……。
数分後……
「うぅ……なんで居心地が悪くても街にとどまらなかったんだろう……」
夜の森の涼しくも、少し怖く感じる風が体を追い越していく。
ガササ……ガササ……ガササ……。
「はっ!! 」
いくつもの植物を駆け抜けてくる音が響く。
「ギギャギャ」「ガギャギャ」「ギギャギャ」
「この声は……! 」
見た目は狼のようだが、ところどころ花や茨に寄生されたような姿をしている。
「く……! 」
悪態をつくより早く、素早くシャボン玉を展開する。月の光を反射し綺麗に輝やく。
「グワワッ」
生きよ行く飛びいてくる。……だがその場にハラグはいなかった。何故か一匹……二匹……三匹……いや、数十匹になっている。
「僕だって頑張っているだ……。シャボン玉が光を反射して何匹にも、何十匹にも、見えるようにできるだ……。逆に姿を隠すこともできる……。これなら……」
普通のドラゴンでは、余り時間がかからないが彼には、数分かかってしまった。彼にとって植物系の生物は苦手なのだ。月は一層高く登っている。
「はぁ……はぁ……。やっと倒した……。僕だって強くなっているんだ……。ぐっ……! 」
どこから茨が伸びてくる。潜伏花が木の影から姿をあらわした。
「まさか……! 疲弊したところを狙っていた……! 」
さきの戦いで傷は喰らってはいないが、疲れがハラグに溜まっていた。
ただでさえ家からここまでは遠い上に朝から気が休まらなかったのが大きい。
ザッザ……
(ダメだ……あいつは嗅覚を頼りに襲ってくる…シャボン玉じゃダメだ……。目眩しじゃだめだ……。一撃で倒せない……。)
ザッザ……
(やられる)
ポワポワポワ パン!
だが茨が届くことはなかった。シャボン玉が弾けて生きよ行くぶっとばした。
(あれ……あのシャボン玉だしたっけ……? )
「だいじょうか……いーーー!! 」
声の主は、カッコよく着地……することなく。綺麗に埋まっていた。
「………………? 」
ハラグは突然の出来事により頭がおいついてこなかった。
「あはは、失敗失敗。それはそれとて……、よいしょっと、速くたちなよ? 」
「ウシャァーー!」
「うるさいなー?……ドラァッ! 」
消えた? いや、飛んでいった!
「あれ?立てない?手を貸そうか? 」
「あ……はい……大丈夫です……。自分の力で立てます」
この出会いをまるで住み慣れた森の全てが祝福したような、そんな時間がながれた……。
WsTs 第一章 ドラゴンハグ 序章




