ふと違和感を感じた
ふと違和感を感じた。腹痛が痛い気がするのだ。誰にでもある事だ、と放っておくと後で後悔することになると思った私は、病院へ走って駆け込んだ。
「はぁ、昼のランチがダメだったのかなぁ」
昼のランチで食べたメニューは海鮮丼。寄生虫でも入ってたか? もしや毒を盛られた⋯⋯?
久しぶりの病院に私は心が緊張していた。聴診器を腹に当てて色々やられるのだろう。最近余分な贅肉が出てきているので、人前では服を脱衣したくないのだ。
病院に着くとすぐに診察室に呼ばれ、とりあえず応急処置をしてもらった。
「まあお店の店員さんが加工を加えてるので寄生虫は大丈夫でしょう。色が変色したものも避けているでしょうしね。ただの食べ過ぎですよ」
思いっきり恥をかいてしまった。だけどこの状況なら誰でも「連日暑い日が続いている中で生の魚を食べたから、食中毒になったのでは」と考えてしまうだろう。でも超恥ずかしい。
「本当にごめんなさい⋯⋯先生も忙しいのにこんなどうしようもない私なんかのために時間を割かせてしまって」
「謝る必要はありませんよ、犯罪を犯したわけじゃあるまいし。でもまあ、あまり食べ過ぎるのも良くないのは事実です。常識の範囲内の中で食べてくださいね」
「気が楽になりました。ありがとうございます」
私はそう返事を返した。もし私が医者だったら、海鮮丼を食べ過ぎたという患者が来たら不快感を感じるだろう。しかしこの先生はそんな顔1つ見せず、優しく接して、尽力を尽くしてくれた。素晴らしい人間だ。
さて、ひとり娘に留守を守ってもらっているので早く家に帰宅せねば。私は駐車場に駐車してあった他人の車に乗り、エンジンをかけた。後ろにバックし、車道へ出る。
私は安全運転なので、車の車間距離もちゃんと取る。家まで約5分くらいだろう。待っていておくれ、娘よ。
家に帰宅すると、今朝の朝刊がまだポストに入っているのに気がついた。なにか良い広告のチラシは入っているだろうか。
家に入ると、娘は家の体育館で壁を殴っていた。大会が近く、最後の追い込みということで、最近専ら壁殴りに専念している。
「フッ、やはり硬いな。壁というだけはある。だが1番最後に笑うのは私だ! ふんぬぁ!」
今日は白い粉が売れて収入が入ったので、いい肉でも食べたいな。もちろん食べられる範囲内の中でね。
800万円も裸で持ってるのもやばいか、このお金を早く入金せねば⋯⋯
「ごめん、もう1回出てくるわ」
「ふんぬ! ふんぬ! ふん!」
あまり刺激すると私が被害を被ることになるので、返事が返ってこなくてもそれ以上言うことはない。でも、いつか反抗期が終わって素直な子になってくれるといいなぁ。期待して待ってるよ。
その日はすき焼きを1人で食べて寝た。娘は肉に目も暮れず壁をひたすら殴っていた。
翌朝元気に学校に登校していった娘だったが、帰ってくる頃にはとても落ち込んだ様子に変わっていた。
「自分の力を過信しすぎてた、ただそれだけ⋯⋯」
私はびっくり仰天した。いつもあんなに頑張って壁を殴っていたのに、それでも足りないのか。そんな世界なのか、壁殴りインターハイってのは。
「まさかダイヤモンドの壁を作る製造メーカーが現れるなんて⋯⋯」
娘はまだ就職先は未定だが、インターハイの成績次第では大手企業の内定が決まると言っていた。つまり、この大会に全てをかけているのだ。
「はっきり断言する。お前ならやれる、自分を信じろ」
父親として、最も最適な言葉をかけたつもりだ。自信をなくしてしまっては勝てるものも勝てなくなる。
「ありがとう親父、自信がついたよ。大会までに1番ベストの状態に持っていくよ。それに、最後の切り札もあるし⋯⋯よし、頑張るぞーっ!」
1週間後、娘は初デビューにもかかわらず断トツ1位の記録で優勝し、見事内定を勝ち取った。今現在、娘は肉殴り屋として肉屋で働いている。私はというと、毎日腹を壊して病院に通っている。
言葉遊びと言っていいのか分かりませんが、多分言葉遊びです。
さて皆様はいくつ間違いに気づけたでしょうか。ありすぎて途中から数えるのをやめたって? そうですか。多分ですけど、間違いがいくつあるかというのは、正しい数は分からないと思います。
なぜなら、二重表現というのは必ずしも間違いというわけではないからです。明らかにおかしい言葉や違和感を覚える言い回しもありますが、意味として通じれば間違いではないものもあるのです。どこまで許されるのかは曖昧ですが。
ただ、これらは美しくはないですよね。せっかく文章を書くなら美しく書きたいものです。いつもうんこしっこばかり書いている私でもそう思ってるんですよ。美しいうんこを書きたいなぁ。