表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/25

魔獣注意報

駅のホームに降り立つとすぐに土と草の匂いが立ち上ってきた。駅前だと言うのにレイたちの目に入ってきたのは少しの住宅と一面の青々とした畑のみ。他の区とはうってかわって超がつくほどの田舎っぷりである。

β区は先程までいたΔ区のちょうど反対側にあり農業神デメテルのもとでの食料生産や狩猟神アルテミスのもと動物や魔獣の狩りを行っている区画だ。

「本当に自然だけなんだな」

駅からオリュンポス山へ続いている長い道路を歩きながらミソラがこぼす。さっきから車とも人ともすれ違いあわない。見渡してみても畑にちらほら餌を探しに来た小鳥がいるだけ。

「まあ、農業区画だからな。小学校の遠足とかでよく来たよここ」

「芋掘りでもしたのか?」

「何で芋掘りなんだよ。俺らがやったのは―」

レイが小学校の思い出を語ろうとした矢先、彼のポケットから電子音が鳴る。

取り出したケータイの画面には少しピクセルの荒い両生類のアバターが映っていた。

「β区第三地域ニ魔獣注意報ガデテルゼ。セイゼイハヤクカエルンダナ」

「しゃべった?!」

急に言葉を発したちんちくりんに奇異の目を向ける。

「こいつはUUPっていうサポートAIだよ。今大体のスマホについてるんじゃないか?」

「そうなのか…」

ほえー、としげしげとUUPを眺めるミソラ。

「オマエ、住民登録ニナイ顔ダナ。不法入国カ?」

「失礼だな。私は不法入国なんかしてないぞ」

「ソレヨリハヤクカエレ。ココ、ヒュドラガデテルゼ」

「まじか…」

ヒュドラとは神話の時代から存在している九つの首を持つ蛇だ。今は絶滅に近い状態だと聞いていたが出没するとは珍しい。

レイの額から嫌な汗が吹き出てくる。万が一遭遇してしまったらいくら神官といえども一溜りもない。

「ミソラ、α区にいくぞ」

短くうなずいたミソラを引き連れレイは駅へと戻る。その間カエレ、カエレとうるさかったUUPはポケットのなかで黙らせておいた。

どうも紙村滝です。

実生活が忙しくなってきて全然勉強が出来ていません。ピンチ!!

インプットが不足中です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ