今日の私は、絶好調
じゃーん、これ見て、と私の友達に見せびらかしたのは、10枚入りの宝くじだった。しかも連番よ
やだ、連番じゃない。とりあえず、おめでとうって言っておくわね。末等が当たったわね。
私の顔と宝くじを交互に見ながら、にやにやしている。
ちょっと何よその顔、にやにやして。
だって、1等なんて、当たるわけないじゃない?
何言ってるの、今日の私は絶好調なんだから。当たるに決まってるでしょ、1等。
まったく、あんたって、どこまでもおめでたいわね。その自信、どこから来るのよ。
今までにも、宝くじを買ったことはあるが、それは全て親の金。
当たっても、全てが私のものにならなかった。でも、今回は違う。
バイトして、もらったお金で買ったもの。だから、当たれば全て自分のもの。
ねね、取り敢えず、当選発表って何時なの?
あ、えーっと、五日後みたいね。
丁度、日曜日になるのね。たのしみね。
と言いつつ、友達の顔は、にやにやしっぱなしだ。
五日後の正午、私は、テレビに釘付けになって、見入っている。
では、続いて○×くじの当選発表です。
テレビには、○×くじの当選番号が映し出された。
このくじは、違うわ。何時発表されるのかな?待ち遠しいわね。
では続いて、○○くじの当選発表です。
来たわ!この瞬間を待っていたの。2等から末等に興味ないわ、1等よ1等。
先ほどと同じように、テレビに当選番号が映し出される。
えっと、私の番号は・・・・・・・・