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2章 〜奪取〜

カイとレイナはそのまま奥へと進んでいた。落とし穴に落ちる前とは違い、周囲に明かりが無かった。なので、周りが見えずにいた。


「……面倒くさいな。明かりをつけるぞ。光よ、我らを照らせ、フラッシュ」


カイを中心にほんのりと明かりがつく。その明るさは数メートル先はもう見えないくらいの物だった。


「敵に見つかる可能性があるから、なるべく暗めで行くぞ」


カイたちは少しずつ奥に進んでいった。そして、大きな広間に出た。そこで行き止まりだったが、2つの牢屋があった。


その中には町人らしき人々がいて、カイたちの姿を見て少しだけ希望を持ち始めたようだ。


「カイさん、見つけましたね」


「ああ。扉の鍵を外すぞ」


カイは扉の鍵に手を置いて、何かを呟いた。すると、鍵が爆発してなくなった。もう片方も同じ方法を使い、鍵を無理矢理開けた。


しかし、無理矢理あけたのがいけなかったのか、突如天井が爆発した。そして、そこから50匹前後の魔物が落ちてきた。


下級の魔物が多く、何匹か中級の魔物もいた。しかし、魔物の種族を見るとエイプ、ウルフしかいない。


「カ、カイさん。これはいくらなんでも多すぎですよね?」


「……おい、この中で爆発か火、もしくは雷の中級魔法を使える奴がいたらきてくれ。」


10名ほどが前に出る。


「これだけいれば充分だ。手短に説明するから、よく聞いてくれ。まず、俺があの一点に魔物どもを集める。そこにさっき言った魔法を一斉に

使ってほしいんだ。ただし、普通に使うだけじゃ駄目だ。俺が集めている間に、できる限り魔力を溜めてから、一気に放出してくれ。以上だ」


そういって、カイは剛力の術、俊敏の術、鋼鉄の術を使い、敵の中心に突撃する。


「波動『封』!!」


敵の動きを強制的に停止させる。その間に、全ての魔物を端に追い込める位置に立つ。


「波動『衝』!!」


強めの衝撃はを飛ばし、一度に吹き飛ばす。ほぼ全ての魔物がその一点に集まった。


「今だ!」


『彼の者を焼き尽くしたまえ、フレイム!』『彼の者を爆発にて消したまえ、プロージョン!』『迷える稲妻よ、彼の者に罰を、ライトニング!』


魔力を溜めた3つの魔法が同時に炸裂して、魔物たちを襲う。下級の魔物はもはや動かなかったが、中級の魔物は威力が拡散したためか、倒しきれなかった。


中級の魔物が襲い掛かってくる。何匹かは撃墜できたが全てできるわけがなく、撃ち損ねた数匹がレイナを攻撃しようとした。


周りには魔道士だけで詠唱が間に合わない。カイは間に合う距離にいなかった。とうとう魔物がレイナの目の前に来て殺そうとしたそのとき、

1つの衝撃波が魔物にあたり、魔物が倒れた。そして、天井から人影が降りてくる。


「レイナちゃん、無事だった?怪我とかない?やっほ、カイ兄。ちゃんとレイナちゃん守ってあげなきゃ駄目だよ〜」


その人影はマイヤだった。マイヤは残りの向かってきた魔物を斬り捨てて、刀を収めた。


「マイヤ、来るのが遅いぞ。やはりたるんでいるな。今日の目的を果たしたらみっちり修行してやるから覚悟しておけよ」


カイが口元を歪ませて笑う。レイナはその姿が一瞬、悪魔のように見えた。


「げっ!ご、ごめんなさい。もうあの修行だけは勘弁してください」


マイヤは苦い物を噛むような顔をしながら答える。マイヤがいつもの口調を崩すほどの修行がどのような物かがレイナは気になった。


「カイさん、あまりマイヤさんを虐めないであげてくださいね」


気にはなったが、マイヤがあまりにもかわいそうだったので助け舟を出すことにした。しかしカイはその話を聞いておらず、


何も無い空間のある一点をただ見つめていた。


「カイさん、私の話を聞いてますか?」


レイナは話を聞いていないカイに確認をする。しかし、返事は返ってこなかった。


「……カイ兄、どうしたの?」


マイヤがカイの様子がおかしいのに気付く。カイはマイヤたちをそんまま無視して、静かにその場所を指差した。


「闇よ、敵を切り裂きたまえ、ダークブレイク」


カイが何も無いはずの空間に魔法を使う。カイの手から放たれた闇の1線は、壁に衝突する前に何かにぶつかった。


「まったく。久々の再会だというのに、もう少しやさしい歓迎はできないんですか?」


そこには、1人の男が浮いていた。


こんにちは、闇桜です。

更新が少し遅れてしまいました。申し訳ございません。

一応町人は発見しましたが、なにやら怪しい男が出てきました。2章も終わりに近づいてきたので、がんばっていこうと思います。

では、次回!

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