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2章 〜侵入2〜

テスト終わりました。更新遅れてすいません。

落とし穴が作動して、急に地面が無くなる。既にレイナは落ちる動作に入っているので、カイは必然的に落ちることになった。レイナ1人では何かと危ないからだ。


とりあえずレイナを抱えて着地する。レイナは恐怖で気絶したらしく、まったく動かなかった。周りを見渡すと、敵に囲まれていた。


敵の数はエイプが5匹、ウルフ10匹、フェザー6匹、中級のウルフが3匹と、おそらく魔術師であろう服装の男が1人いた。数では圧倒的に不利。敵は自分達の勝利を確信していた。


カイはレイナを地面に寝かせた。立ち上がって敵を見る。その表情は、なんとも楽しそうだった。


「貴方、何がおかしいんですか?この状況で笑っているのは、もはや馬鹿としか思えませんが」


「すぐに分かるさ。結界術『結』」


レイナの周囲に透明な結界が張られる。


――――結界術。自らの魔力や気の力を使い、結界を作る術だ。身を守る物だったり、亜空間を作りだせたりもする。

簡単そうに見えるが、素質のある者にしか使えない。魔力のみで作る結界は気の力に弱く、気の力で作られた結界は

魔力に弱い。両方を合わせて作った結界はどちらにも強い強力な結界となる。しかし、魔力と気を両方使えて結界術を

使える人は殆どいないため、魔力を使う結界術師と、気を使う結界術師の2人がそれぞれの力を合わせて作るのが主流だ。

この方法もタイミングをぴったり合わせる、同等の力を込めなければならないという難しい条件が2つあるため、

どちらにせよあまり使われていない。


「『出』“暁”」


空間に穴が開き、その中から鞘に収まった刀が出てくる。カイがその剣を掴むと、穴が閉じていった。


鞘から刀を抜く。長さが1.3m程あり、刃こぼれひとつしていない。カイはその剣を片手で持ち、構える。


男は周りの空気の変化に気付き、魔物を盾にするようにして身を隠す。


「奥義」


カイの周囲にたくさんの剣気が出現する。魔物たちも何か異様な雰囲気に気付き、カイを攻撃しようと接近する。


「狂気の舞」


カイは暁の切先を天にむける。それを合図に、たくさんの剣気が乱れるように周りを飛び交う。


10秒くらいすると剣気が消滅して、あたりに静けさだけが残る。カイの周りにあるのは魔物であった肉の残骸だけだった。


レイナは結界に守られていたので、傷ひとつ無かった。


「……貴様、あの剣気の渦の中をどうやって逃れられた?」


「あなたが攻撃する直前に避難しただけですよ。あなた、何者ですか?あれだけの剣気を出せて、しかも鋭い。並の人間にはできない芸当ですよ」


「俺はただの旅人だ」


「ならば、何故ただの旅人がこんなところにいるのですか?彼の者を爆発にて消したまえ、プロージョン」


爆発の塊がカイに向かって飛んでくる。カイは仙風斬を放って爆発を散らした。


「やはり、この程度の魔法では倒せませんね。では、これならどうでしょう?彼の者の跡が残らぬような爆発を、クロスバーニング!」


カイを中心に大きな爆発が起こる。急に発生した爆発にカイは避けきれず、直撃した。


「やはりあの攻撃は逃れられなかっ―――――」


爆発による砂埃の中には、服がこげる程度で、まったく傷を負っていない姿で立っていたカイの姿があった。


「……爆発の上級魔法か。なかなか質のいい攻撃だった。が、俺に傷をつけるには力が足りん」


カイは1歩ずつ男に近づいていく。その左手には暁が握られていた。


「な、何故あの魔法で死なない!?なら、この魔法ならどうだ!火の神アポロスよ、彼の者に恐怖の爆発を、エクスプロージョン!!」


爆発の最上級呪文が成功して男の真上に巨大な爆発の塊が発生する。カイはその場に立ち止まり、爆発を見上げる。


「い、いかに貴様とてこの魔法をくらえばただでは終わらんだろう。くらえぇぇぇ!」


爆発の塊がカイに接近してくる。かわすこともできるが、正面からぶち破ることにした。爆発の中心に右手の人差し指を向ける。


「闇よ、全てを切り砕け、クロスブレイク」


爆発の中心から幾筋もの闇の線が発生した。巨大な爆発はその闇に吸い込まれるかのように消滅していく。男はそれを呆然とみていた。


「あれは……闇の上級魔法……。何故、奴は気と魔力の両方を持っている?」


男が闇に呑まれる。数秒後、この空間にその男は存在しなかった。カイは鞘の中に暁を収める。


「魔力の差ですでにお前は負けていた。魔法の強さを左右する<思いの強さ>でもな。『収』“暁”」


空間にあいた穴の中に鞘に入った暁が収容されていく。完全に入ると、穴が塞がっていった。


レイナはまだ気絶していたので、おぶって歩くことにした。しばらくすると、レイナが目を覚ました。


「ん……おはようございます。カイさん」


「何がおはようだ。おろすぞ」


レイナはいつもより目線が高いことに気付く。少ししてカイの背中にいるということを理解して、慌てておりた。その顔は少しながら赤くなっている。


「カ、カイさん。マイヤさんはどうなったんですか?」


レイナが話題を素早く変える。


「はぐれた。俺達は落とし穴を落ちていったんだ。いまは奥に進んでいる」


「だ、大丈夫なんですか?マイヤさんを放って置いて」


レイナが心配そうな顔をして、カイに尋ねる。


「心配するな。少なくとも、マイヤはお前より強いからな。先を急ぐぞ」


カイは再び歩き出す。その後ろをボーっと立っていたレイナが小走りで追いかけていった。


こんにちは、闇桜です。

今日はカイ中心の話でした。……といっても、殆どわかっていることでしか書けませんでしたが。

では、また次回!

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