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夏生詩集

いってらっしゃい

作者: 夏生

微かな朝日の下で

息子と近所の子どもらを見送る朝



おはよう

今日も元気いっぱい

駆け足で

寒い寒い、と子どもらは

言いながら跳び跳ねて



学校は楽しい?


学校は好き?



いつかの自分を

思い出しながら

みんなに聞いてみる



楽しいよ

先生、怒るとちょっと

怖いけどね


ニコニコ話すから

ああ、大丈夫、きっと

嘘じゃない、無理はしてない



学校のある日は

怯みながら通っていたあの頃の

自分とは違って、うれしい



行ってきます!

元気よく出発する小さな背中

ランドセル揺らしながら

駆けてゆく




毎日泣きながら、アザだらけになって

帰ってきたあの頃の兄の姿が

ふっと、脳裏を横切った



ああ、どうか、この子たちをお願いします

信心深くない私が心から祈った



小さな背中に届くように、大きな声で

気を付けてね、いってらっしゃい!


(早く帰ってきてね)






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