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第79話【無双転生者、クラス中に『無双転生者』だとバラされる】

 この一時限目たぶんの授業は『歴史』のようだった。〝異世界の歴史〟であるからそれはさながら『物語』のようなもののはずだが、別に『起承転結』も『序破急』もあるわけではない。正直退屈だった。

 喋っていることばは解る。教科書に書いてある文字も読める。が、〝或る欠陥〟があることに気づいた。『書けない』、これだった。ノートと鉛筆も用意はされていた。しかし、教師が喋っていることをノートの上に書いていくについては、〝日本語表記〟になるしかない。これではテストの時とか、書き文字に不案内ではその点数『0』になるしかないのでは……いったいどうしたら……、とは言えこの学校、卒業する必要は無いわけだけど……


 ま、それ以前にたとえ日本語表記でOKでも、元より喋る速度でモノが書けるはずもなく、ノートはいつものようにワケの解らんものに……

 チラとまたも横目でエリタスサマを見れば、向こうもなにやら一生懸命ノートをとっている。えらく真剣そうだ。書き文字がどうなっているかまでは、ここに座ったままではよく分からない——



 そんなこんなでしばらく耐えていると〝この授業〟の終了の鐘が鳴り響いた。貴族の子弟が通う学校らしく、こんな異世界でも教師に対しては起立礼。そしてこの異世界の学校にも存在する〝休み時間〟という時間帯に突入していく。当然というべきか、休み時間ともなれば温和しく自分の席に着いている者ばかりじゃない。呼びもしないのに集まってくる人たちが——


 やって来たのは三人の黒髪の乙女たち。〝黒髪〟とは珍しい。この世界ではエリタスサマ以外見ない髪の色だ。そしてよりにもよって髪型が全員〝ロング〟。エリタスサマのコピーのよう。着ている服もエリタスサマ同様全員が〝私服〟。もちろん女子たちが自発的に僕のところへと来るはずもなく、来たのはエリタスサマのところ。

 エリタスサマって、一応友だちいたんだ。


 しかしその〝友だち〟、少しイカれている。僕に聞こえるように僕の話しを隣でするなよな。

「エリタスさま、なんなんです? ()()()は」とうち一人が口にした。

 〝この男〟とはなんだ、〝この男〟とは!

「自己紹介の通りよ。ロクロ・ロクヘータ。ウチの遠い親戚」とエリタスサマの声。

「いやっ、エリタスさま。名前からしてフォーエンツオラン家の親戚じゃないでしょ」と別の一人。これについては確かにもっともなことで迂闊に反駁を返せない。

「わたしも〝養子の跡取り〟だし」と再びエリタスサマの声。

「いえ、けしてそういうわけじゃ、」とまた〝別の一人〟の声。

「いいのよ。悪気が無いのは解ってるから」とエリタスサマ。

「じゃあ〝この転校生〟の髪が黒いのも地毛ってことですか?」と、〝一番最初の声〟。

「そう地毛」とエリタスサマ。

 なんだよ、〝地毛〟ってのは!

「じゃあ本当に親戚?……」とまた〝一番最初の声〟。

「でも髪が茶色い人たちが全員親戚というわけでもないわね」

 もしかして〝親戚〟とは思われたくないのか? 確か書類上はそうなっていたはずだが。

「すみません、エリタスさま」〝一番最初の声〟が謝った。

「いいのよ、察してくれたなら」と、エリタスサマが応じる。

 なんだ? こいつら、ばかに丁寧語で。エリタスサマの手下か?

「あの……エリタスさま、たいへん失礼な質問なんですが、うかがってよろしいでしょうか?」最後に残ったあと一人の声。

「べつにかまわないわ」とエリタスサマ。

「転校生と、その、エリタスさまは〝同じところ〟に住んでいるんですか?」

 ぶっ!

「住んでるわね」とあっさり言ったエリタスサマ。

 その刹那再び教室が蜂の巣をつついたような騒ぎに。一つじゃなく十個くらい同時につついたような騒ぎが始まった。教室中の奴らさりげなくこの会話に聞き耳立ててたのか。——〝僕も〟ではあるけれど。

「そ、そうなんですね、」と〝残ったあと一人〟のぎこちない返事。

「でもウチは広いから」とエリタスサマの嫌味成分濃厚すぎるひと言。

「ああ、ですよね、そうですよね」と〝残ったあと一人〟が反応し、周囲の方も一気に騒ぎが収束へと向かっていく。黒髪の乙女三人組も、周囲も、もはや誰も突っ込まない。

 ここにいる誰もがあの『フォーエンツオラン家』の広大すぎる敷地を知ってるってことか。


「だけどね、もっと凄い話しがあるの」とエリタスサマの声。

「凄いこと?」「なになに?」と二人分の声が耳に届いた。

「このロクヘータはね、実は()()()()()なの」

 エリタスサマがそう言うや、またしても騒ぎが始まった。だがさっきの騒ぎとは様子が少し違う。騒いでいる声は専ら女子で中に悲鳴に近いものまで聞こえてくるが、その一方で男子たちの方は、というと不気味なほどに〝沈黙〟したまま。しかし男子連中の視線だけは〝刺すように〟この身に感じる。

 続きは『カクヨム』で連載中です。

お急ぎの方は『無双転生者と24人の女奴隷たち。そこへ悪役令嬢が突っ込んだ!』で検索してみて下さい!

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