第41話【無双転生者、女奴隷と悪役令嬢を比較してしまう】
ようやくエリタスサマとメイド姿のお姉さんから解放され本邸の使用人通用口へと続く廊下へ差し掛かると、何人かの元女奴隷の皆さんがトイレへと続く行列をつくっていた。さっそくに見つけられてしまい異口同音に苦情を受け付けさせられた。
「いつか絶対お漏らししますからね」と。
「忘れないで考えておく」と言っておくしかなく、言った途端にその場を退去し本邸の外へと出た。
解放されたと思ったら今度は元女奴隷の皆さんに悩ませられる。まあ人間だし出るものは出るからしょうがないんだけどさ。
そして〝性交の後の結果〟についてまで問われるとなると、この状況、『ハーレムだ』とかなんとかで喜んでもいられない、
はぁ……、と、いろんな意味で疲れる。
けどラムネさん……どこへ行ったんだろう?……ここにはいっしょに来たはずなのに……
もうずいぶんと話しをしていないような気がする。
この異世界へ来て、話し相手が女の子ばかりになってしまってなんか、なんとなく分かったことがある。
『女なら誰でもいーや』なんてことはぜってー無い。間違いなく無い。
やっぱこう、人の心にやすらぎを与える女の子ってのがいるんだよ。現にエリタスサマなんて『Fラン大』だぜ。面と向かって言うか?、普通。こんなんはやすらぎとは究極の対極だ。
しかし恐るべきは異世界だ。自分の周りの女の子が全員美少女だ。顔に大きなあざのあるあのコだって顔の造り自体は美少女だし。
つまり顔がなんらのアドバンテージにならない! よって性格が人の価値を左右するのだ。こういう言い方するとフェミニストってタイプの人間が怒りそうではあるけれど。ま、『女奴隷』がいる時点でこっちの世界に居そうもない連中だが。
しかしなぁ、この自分の仕事がアレ(エリタスサマ)の護衛となると、アレの方にべったり付きっきりになってしまうのか? ラムネさんを放置して。
冗談じゃないぜ、異世界よぉ。なんかこう異世界的に話しが違うんじゃねーか。
でもラムネさんも異世界的に微妙に外してるって言やあ外してる。既に処女じゃないからなぁ。
ラムネさんとは一回だけだけどいっしょにお風呂に入ったってのはいかにも異世界的だったけど、なんにもしてないし——
あと半年くらいしたら白黒ハッキリするんだろうか……
……もしもラムネさんが妊娠してたらかなりめんどうなことになりそう。
もし赤ちゃんが生まれちゃったら、その赤ちゃんの父親、ろくでなしな父親だったけど、この自分が頭を吹っ飛ばして殺してるっていうね……ま、本物の父親は二人のうちどちらなのか分からないってのはあるけどさ。
そうなったら、ラムネさんとは『サヨナラ』なんだろうか。
あぁ、またこんなこと考えてしまってる。今さらどうしようもないのに。
ラムネさんだって不本意なご主人様に買われてしょうがなく身体を許すしかなかったという気の毒な処女の失い方だったろうから。そう思って思考停止しておきたい。いまは思考停止しておくしかない。
あ〜ぁ、ラムネさんとお話しがしたいなぁ……くだらない話しでも楽しそうにしてくれるのがこれまたいいんだよなぁ——
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