31.学校の始まり
お久しブリーフ
ニートになりそうでした。以上。
目が覚める。
枕元に置いてあるスマホを取り今の時間を確認する。
5時。
おん、我ながらおじいちゃん並の早起きだな。
ふと隣を見ると兄さんがスヤスヤと熟睡している。さも当たり前のようにオレのベッドの中にいるなこの人。
兄さんはかなりの高スペック人間なので朝早く起きて料理を作ってくれることもしばしば。
といっても今はまだ5時、兄さんが起きる時間ではないようだ。
ふと兄さんの唇を見つめる。
そのまま親指で兄さんの下唇を優しくなぞるようにして触れる。
ふっくらとしていて柔らかい、少し乾いてしまっている兄さんの唇。
小さい頃、この唇でよく頬や額にキスをされていた。
海外では普通だよ、と言いながら優しい目で少し触れるだけのような優しいキスだったのを覚えている
もう朧げになってしまっているぐらい昔の記憶では普通にキスをしていたような気がする。
まだオレが物心ついていない時でユキちゃんとも出会ってなかった頃だ。
あの頃はいつもそばに兄さんがいた。
兄さんがいないときはオレが幼稚園か保育園に行っていたときぐらいだった。
オレが兄さんの後ろをついてくるというよりかは兄さんがオレのそばにいつの間にかいたように感じる。
まだ弁当の中身が何かとか木苺を見つけてはもぎ取って食べたりダンゴ虫を曲がらない方向に曲げることばかりしか考えていなかったオレにとっては兄さんがいつもそばにいるということはごく当然で自然なことだった。
……それがいつしか兄さんがオレのそばにいることが少なくなっていった。
オレはとくに何も思わなかったが兄さんのオレを見る目が少し変わったように感じた。
なんで離れていったかは大体予想がつく。というか見た。
深夜に目が覚めて何か飲もうとリビングに向かうといつもニコニコしていた兄さんが無表情で誰かと電話で話をしているのを見たのを記憶に残っている。
その日から兄さんは少しずつオレから離れていった。
兄さんがあの時誰と何を話していたのかは今も知らない。知らないし別に知ろうとも思わない
何故なら今こうして昔のように兄さんがそばにいるのでどうでもいい。
唇の周りを指でなぞっているとなんとなく指を唇の間をこじ開けていくように潜り込ませてみた。
親指の先に歯が当たった感触があった。
そのままぐりぐりしていると不意に柔らかくヌメヌメしているものに触れた
多少体が反応してしまったがすぐに親指を兄さんの口から離す。
……起きた様子はないが、兄さんのことだからただの狸寝入りの可能性がかなりデカい。
ま、起きてても寝ててもどっちでもいいか。
さて、無心で兄さんの口をいじる(そのままの意味)のも終わり、どうしたものか。早く起きたはいいがすることが無い。
朝のランニングでもいいと思うが今日学校があることを考えたら萎えてきてしまう。
………寝るかぁ。
とくにすることも無いので寝ることにする。兄さんで遊ぶという選択肢もあったが兄さんにはオレの愛妻弁当と朝ごはんを作ってもらわなければならない。
なので兄さんで遊ぶはナシ。
では何をするか…。
……うん、一時間半ぐらいは寝れるだろう。
そうと決まれば布団をかけ直しちょうどある抱き枕に抱き着き寝る体制につく。
兄さんの少し硬めの胸板に顔をうずめてみるとユキちゃんの少し甘い匂いとは違い優しいお日様のような匂いがした。兄さんはどっちかというと甘ったるい匂いか爽やかな匂いがすると思っていたがこれはこれでイイ。またパジャマのツルツルとした感触が癖になるぜ
兄さんの匂いで肺を満たし咽る。
「ごふぉッ!ッ!ぐぇッ!ぐふっ!!」
やってしまった。つい血を分けた実の兄の匂いを吸い込んで興h…いや元気…もアレだが元気になってしまって吸い込み過ぎてしまった。これじゃあ禁断症状のようではないか。
とまぁ一旦兄さんから離れようと思ったのだがオレが咽た瞬間、一瞬兄さんの身体がビクンッとしたかと思ったらオレの頭を抱きかかえるようにホールドしてきたのだ。
うん、こいつぁ〇んじまうね。おいらぁここで窒息死してまうんか?地味に鼻も咽たときの反動でヘドバンして兄さんの胸にぶつけていたいんだな。
あ…、意識が…とーのいてく…え、ちょ、ホールドつよs…
そのまま抱き着いた(?)状態で再び眠りについていく…。
○○○○〇○○○○○○〇○○
目を開く。
どうやら完全に日が昇って朝になったようだ。
一瞬ここが天国かと思ったが知っている天井なのですぐその考えは消えた。
え?オレは天国じゃなくて地獄行き?HAHAHA★面白い冗談を言う。一体オレが何をしたって言うんだいハニー?
…朝からこのテンションは流石にキツイな。
ベッドの上にはオレ一人。
兄さんが開けたであろう窓から眩しいと思えるぐらいの日差しが少し冷たい空気と一緒に入り込んでくる。
…めっさええ天気やん…。
散歩日和だなとか思いながら布団から出るとクローゼットの中から久しぶりに見る制服を取り出し着替える。
久しぶりに着るワイシャツは少し動きづらさを感じた。また体がデカくなったか?
…こういうの普通巨乳ヒロインが言うセリフだよなぁ。オレも作ったほうがいいのか?乳袋。
リビングに向かうと兄さんがエプロンを着てルンルンで料理をしていた。
う~む、髪も長いしぱっと見人妻に見える兄である。最近はNTRが流行っているので心配である。
嘘だ。兄さんは絶対盗ってくほうだ。
「あ、ショーちゃんおはよ~」
持っていた包丁を置きスリッパのパタパタという音を立てながら近づいてくるとオレの頭を胸に引き寄せるようにしてホールドしてきた。包丁を持って来なくて良かったよ、危うく悲しみが流れてきそうだったよ。まぁどっちかというと兄さんは鉈のほうが似合っている。
「ショーちゃんちゃんと起きれてえらいねぇ~」
ホールドされたまま頭をよしよしされる。めっちゃバカにされているような気がしないでもないが…
なんだこの暖かさはッ!?これが包容力ッ!!これが母性ッ!!今朝のパジャマの感触とはまた違うエプロンの感触ッ!!あゝよきかな。
実の兄にバブみを感じる男。なんて不名誉すぎる二つ名だ。
パシャ
「やい、兄さんや。何を撮ってるんですかい?」
「何ってショーちゃんとお兄ちゃんとの兄弟愛が詰まった写真を撮っただけだよ?」
「さいですか」
写真を撮った後もオレを放そうとしないので無理やり引きはがす。
「ほらほら、見てみてぇ~。綺麗に撮れてるでしょ~」
「確かに綺麗に撮れてんな…」
あの一瞬でこう綺麗に撮れるものなのか…流石、多才な兄者だ。
オレにももっと使える才能が欲しかったもんだ。
「あ、もうすぐできるから椅子に座って待っててねぇ」
「あ〜い」
まだ寝起きで色んな感覚にモヤが若干かかっているように感じながら兄さんが作った優しい味の朝食を食べる
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兄さんとの食事を済ませて玄関で靴を履く。
「ショーちゃん忘れ物ない?大丈夫?」
「兄さんの行ってらっしゃいのちゅ~が無いな」
「あっ!ごめんねショーちゃん!」
「ジョーダンでぇす、いってきまぁす」
兄さんが作ってくれた弁当だけを持って家を出る。兄さんの視線が背中に突き刺さっていたがオレはシラナイ。
まだ少し眠いが日差しを浴びているとだんだん頭がスッキリしてきた。
まるで光合成をしているようだ………全然例えになってねぇな。
やっぱまだ頭回ってないわ
あぁ^~~~~
「何やってんのさ」
上向いて呆けてたらユキちゃんの声が聞こえた
「怪電波で頭やられてた」
「ショウの頭は怪電波浴びても何も起きないよ」
「あ、そっすか」
どうやらユキちゃん家の近くまで来ていたようだ…
というか普通に上向いて歩いてるオレやべぇな、あっぶな。
「あれ?ユキちゃんなんか持ち物少なくない?」
ふと思ったがユキちゃんはいつもリュックを背負ってるのに今日はリュックが見当たらない
「今日は昼までだしプリント数枚配られるぐらいだろうからね、部活ある奴は午後からもあるだろうけど」
「せやったかぁ…」
「変な所で甘いというか普通に大まかなことしか考えてないのがショウらしいよ」
つまりは単細胞と言いたいのか?
その通りすぎて何も言えねぇや!
「今日はどうする予定なの?クラス見て帰る?」
「いや流石にそれだけで帰らねぇよ?でもまぁテキトーに学校内でサボりはするだろうけどな」
「へぇ、俺は一応ちゃんと出とくかな」
「そかそか、何かあったら呼ぶわ」
「はいはい、問題起こすなよ」
まったくユキちゃんは心配性だなぁ~
オレはそんな息をするように問題起こさないのにぃ
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とりあえず目指す場所は上かねぇ
靴箱の前には人が密集しておりあの中にはタックルでしか入りたくない。
なので人だかりの後ろを通り過ぎて渡り廊下の方へ向かう
「お、ラッキー」
朝だし新学期だから渡り廊下の扉は閉まっていると思っていたが普通に開いていた
「えぇ~と、どこに突っ込んだっけかなぁ」
リュックを肩から降ろして中に手を入れ中をまさぐる
「お、あった」
中からビニール袋に入ってる学校指定のサンダルを取り出す
実はオレ綺麗好きだからちゃんと洗ってんだよなぁ~
サンダルに履き替え脱いだ靴は空いたビニール袋に入れ、パタパタと音を鳴らしながら階段を上がっていく。
「アレまだあっかなぁ、見つかってなきゃいいけどなぁ」
階段を上り一番上まで来た。
そこには屋上に出る扉と少し錆びたロッカーが3つ並んで置いてある
そのロッカーの一つを開けると中には黒いビニール袋とブルーシートが置いてあった
「お、あんじゃ~ん」
中にあった二つを取り出し、ロッカーの中に頭を入れ上を見る
「鍵もちゃんとあるねぇ」
上にはテープで張り付けてあるだけの不格好な鍵がありこれもテープを剥いで取る
「よぉし、んじゃ御開ちょ~う……?」
鍵を差し込み回すが手ごたえが無い。
「開いてんじゃんこれ」
閉め忘れたか…?
オレなら十分あり得るぞ?
もしや誰かいんのか?先公…いや無いか。
まぁ考えても答えは出んだろ。
「お邪魔しまぁ~す」
ドアノブを触った感じ埃が着いてる感じはしなかった。
つまりは確実に最近ここを出入りした人がいるということだな
扉を開けると光で少し目が眩む。
「普通にいんじゃん、黄昏れてるじゃん」
今朝だけど。
目に入ったのは屋上の所々鳥のフンが落ちてる床と青い空
そして緑のフェンスに手をかけてどっか見てる男。
「先客いんじゃ~ん」
肩が少しビクっとなりゆっくりと男が振り向く
遠めからでもわかる哀愁漂わせ最早死臭までしそうな雰囲気を出している男。
オレはそいつに見覚えがある。
「お前、死人じゃね?」
「え?」
まだ続くよ
まだエタってないセフセフ




