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30.前日

何もしてない。てか眠い。


ショウのターン



ユキちゃんがいつの間にか帰ってしまったが十中八九兄さんが何か言ったな。

やっぱりあの場にいたほうがよかったと思わなくもないがユキちゃんはそんなか弱い訳でもないから大丈夫だろう、少し心配ではあるが。


兄さんは歯止めが利かない時があるからなぁ

今回はどのくらい追い詰めたのやら…


「あとでライ〇でもするか…」


「どうしたのそんな立ちっぱなしで玄関なんて見つめちゃって、見つめるならお兄ちゃんにして欲しいなぁ~」


兄さんがオレの服を引っ張って上目遣いで見てくる。オレの身長の差がほとんど違わないので少し腰を曲げている。


「ユキちゃんまた泣かしたのか兄さん」


「えぇ~、そんなことしてないってぇ~。というか”また”とか人聞きが悪いのよしてよぉ~

お兄ちゃんは一度だってユキちゃんのことを泣かしたことないよ?」


「嘘つきは泥棒の始まりって言うが兄さんはもう立派な大怪盗犯だな、四世名乗ってもいいんじゃないか?」


「酷いなぁ~、ショーくんはお兄ちゃんのことを信じてくれないのぉ~?」


「それとこれとは話が別ですね」


兄さんのオレの服を掴んでいる手を払いのけリビングに入る。


さっきまで自分の部屋で兄さんとユキちゃんが無視してくるのを嘆いてふて寝していたがスマホをリビングのソファーに置いていたのを忘れていたのでそれを取りに来た。


テーブルの上に兄さんのお土産の袋がないのを見る限りユキちゃんはアレを持って帰ったのか…

いや、兄さんに押し付けられたのほうが正しいか。

というかお土産にアダルトグッズとか本当にヤバイなあの人。


「そういえばショーちゃんそろそろ学校、始まるんじゃなかったっけぇ」


兄さんが後ろから声をかけてくる。


というかそういえばそうだな、もう数日ぐらいだった気が…

ソファーに置いてあった自分のスマホを取りカレンダーを開く。


「あれ?これ明日じゃない?大丈夫なの?…アイテッ」


兄さんが顔の横から覗きこんできてイイ匂いがしたのが癪なのでデコピンをお見舞いする。


「あぁー、もうそんな日まで来ちまったかぁ…」


まさか明日とは…

開いたカレンダーには明日の日付のとこに始業式と書いてある。

もう少し時間が残ってたと思ってたが…これを見た限りそんなことは無かったようだな


「ショーちゃん大丈夫なの?明日の準備できてる?」


「いや、準備できてるかって言われても特に必要なものは無いだろうよ」


「やっぱりショーちゃん明日はユキちゃんと一緒に行くの?」


「ま、そうだな。今までずっとそうだったからな」


ユキちゃんとは親友になったその日から登下校などほとんどの時間を一緒に過ごしているし、これからもそれが変わるということはまず無いだろうな。


「一応ユキちゃんにも連絡しとくか」


多分ユキちゃんのことだからオレみたいに忘れるなんてことしてないだろうがま、念のためってことで。


「お兄ちゃんが伝えとこうか?」

「なんでそうなるんだよ、絶対にユキちゃんが今一番話したくない人ナンバーワンが兄さんなのに何故その発想になるんだよ、追い打ちをかけるようなことしなさんな」


もはやユキちゃんにとって兄さんはトラウマになっているのではないだろうか…

兄さんの弟でユキちゃんの親友として仲良くしてもらいたくはあるがどうしても兄さんとユキちゃんが仲良くしているところを想像できない…

少し残念に思いながらもユキちゃんに明日のことをlin〇で送る。

するとすぐに「わかった」と一言だけ返ってきた

ユキちゃんならこのぐらいの塩対応珍しいものでも無いのだが兄さんとのことがあった後だ、少しだけ心配になったがユキちゃんなら問題無いだろう…多分…。


やはり最近のユキちゃんは様子がおかしいというか恋する豆腐メンタル乙女になっちゃってる感がすごい気がするがすぐに元のユキちゃんに戻ってくれることを願うことしかできんな…


「ショーちゃん?明日は始業式なんだから遅刻しちゃダメだよぉ~」

「いやぁ~、どうだろうなぁ、明日は可愛い可愛い後輩達が入学してくるつっても普通に体育館に集まって突っ立ってるってのはキツイからなぁ…」


身体的にはまったくもって問題は無いのだが精神的なほうではキツくてたまらん。

ただよく知りもしねぇオジサマ方の話を聞いて体育館の案山子の一つでいるよりかどっか見晴らしのいいとこで買い物に行く主婦とか散歩してるじいちゃん見てるほうがよっぽどいいわ。


「もぉ~、そんなんだったら卒業できないよぉ~?」


兄さんが頬をふくらませ言ってくるが思いっきり膨らんだ頬を叩きたいという考えしか浮かばない。


「いつからオレの兄様は牛になったんだぁ?」


「今なら特別!お兄ちゃんの特製ミルクが飲み放題だよぉ」

「乳絞り体験できますか?」


間髪入れずに真顔で言う。


「…優しくしてね…?」


兄さんが若干頬を赤らめながら上目遣いをしてくる


「いや…聞いてみただけですぅ…。」


兄さんはとことん冗談が通じないなぁ~

あ、今の冗談じゃないだろって思ったキミ、いけないなぁ~、ちょっと頭固いんじゃない?大丈夫?天蓋開けて中の脳ミソ混ぜ混ぜしてフルーチェ作ろうか?ん?


「んじゃもう寝るわ、明日早いし」

「お兄ちゃんもぉ~」


何か兄さんが言っているが無視してリビングから出る。

扉を閉めるときにゴンという音がしたような気がしたがどうせどこかのバカが頭ぶつけただけだろうからほっとく。


「あぁ~~、明日だりぃなぁ~」


後輩たちが入ってくるのは嬉しいことだがどうにも気分が乗らない。

はてさて、どんな奴が入ってくるかねぇ…



「…そういやもう絞ってはいたな、風呂で。」





○○〇○○〇〇○○〇

ユキちゃんのターン


自分の家に着き、電気も点けずそのままベッドに向かうと顔から倒れこみうつ伏せの状態になる


(動きたくない…。何も考えたくない…。)


どうしてこんな気分にさせられているんだろうか。

いや、シュウさんが元々ああいう人だということは知っていたし、こうなることも簡単に想像できた。

でも、想像できていて心の準備ができていたとしても、シュウさんのあの挑発してくるような発言やプレッシャーには耐えられなかった…。

元からあったシュウさんに対してのトラウマのようなものが後押ししたのもあるだろう。


「はぁ…」


意識せずとも溜息が出てしまう…、いや、出るというより漏れるの方が正しいか


いつまでベッドに突っ伏していたのだろうか…

意識が薄れて眠りかけてたとき、パーカーのポケットの中に入っているスマホが振動したのに気づく


「…」


暗い部屋の中でもぞもぞと動きながらポケットからスマホを取り出し画面を見る。


「……ショウ」


そこには「明日、審判の日。準備せよ」の文字と書かれていた。


…。

気分がかなり悪い時にとくに面白くないものを見せられ少しイラッとくるが舌打ちをして冷静になる。

ショウは空気を読むということをしたりしなかったりする。そのせいで何回か修羅場に会ってはいるのだが毎回良い方に転がっていく。思うにショウが空気を読まない時は大体信頼してる相手の時かどーでもイイ奴が相手と時だけ。

今回は前者だと思うことにしよう…。


ならショウは今の俺のこの状態がすぐ直ると見てるんだろう。

ならそうなのだろう、俺はこのクソみたいな気分を抜け出しいつもの、以前の俺へと戻れるんだろう。

…ヤバイな、年々ショウに妄信的になっているな…。

でもまあ、それもいいかと思う


俺もまた、ショウのことを信頼しているから。

なんだか共依存のような関係になりつつあるが別にそれでもいいかと思う。


…。

…………。


「というか審判の日ってなんだよ」


ダサい、まだ小学生の方がカッコいいこと言えそうなんだが?

というかこれ始業式のことだよな…?

…やっぱショウにはネーミングセンスが無いな。


とりあえず「わかった」とだけ送る。

ショウのことだから明日はちゃんと学校には行くのだろうが始業式に出るとは思えない。

つまりは…


「いつも通りか」


俺達が通ってる学校は少し”特別”だから問題は無いな。怒られはするが。

ふとシュウさんからくらった精神的ダメージが無くなっていることに気付く。

そういえばまだシュウさんが旅に出る前も泣かされてはいたけどその度にショウが何か言ってきて泣きやんでたな。


少し懐かしく思いながら一応明日の準備と風呂に入ろうと立ち上がる。

ガサッ…


移動しようとしたら何かが足に当たる。



「…………そういやお土産どうしよ…。」


最近、昼夜逆転してます。どーも作者です。

現在は昼夜逆転を治すため徹夜?してます。腹がすきました。

もう頭が回りません。

バンバンあいでぃあ的なもんは出るんですが如何せん書き出す気にならない。もう自分の頭ン中で自己完結を繰り返してます。


はい、読んでくれてありがとう。あなたに幸あらんことを。次の投稿は…何か月先になるかな…ハハ。

あ、次話から学園突入すると思います。多分。

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