設定資料の壱 ~銃器解説等~
追記:加筆修正
・一部が少し前のデータだったところを修正。
・説明の書けていた部分を加筆修正
・読みにくくなっていた部分の段落分けの修正と不自然にならないよう加筆修正
・劇場版サンタVS人類 2018 for Answer 設定資料集
・コンセプト
愛も勇気もない絶望一直線
・コンセプト2
ガチ路線で行くとドン引きされるからネタに走ろう
・コンセプト3
士郎、僕はね――サンタを悪者に仕立て上げたかったんだ……
・コンセプト4
自力でオーラロード開こうぜ! ……な?
↓
・真(チェンジ!)コンセプト世界最後の日
・分かっていること:とりあえずガチガチに戦争やったり兵器の名前出しすぎるとドン引きされる
・やるべきこと:とりあえず戦記もの読んだことない人とかでも安心して読めるよう精進料理よりマイルドに、かつネタに走りまくったものを書こう
・やりたいこと:パロディやオマージュのオンパレード。
・ノルマ:檜山風キャラ最低一人
・やるとアウトっぽい何か:とりあえず拘ると読む人が引くらしいから小ネタとかそういったのは少なめ。拘り少なめにパロディとオマージュを両立させよう。
・注意事項
一部世界史用語などの説明が不明瞭だったり、または一部が間違っていることなどあります。簡単に説明することに重きを置いた説明のためより正確な情報がほしい方は高校や大学、図書館などにある世界史関連の書籍をあさってください。
・冒頭部分解説(盛大なネタバレ)
冒頭部分、気づかれた方のほうが多いと思うが実は時代がばらばら。本文中でも記載したとおりまじめに時代がばらばら。そして(日本除き)全て現在発展途上国(正式には開発途上国というのが正しい)や後発開発途上国(一般的に最貧国と呼ばれる国)と認定されている国である。
たとえばボスニア・ヘルツェゴヴィナが一番分かりやすいと思う。学校や図書館で読んだことがあると言う人も少なくないと思うし知らない人のほうがまれだと思われるが、ヴェドラン・スマイロヴィッチがサラエヴォの廃図書館でチェロを弾いたのも1992年から1995年のボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の真っ只中、サラエヴォ包囲(1992年)のとき、逃げ込んできた人たちと、そしてこの紛争によって死んでいった人たちを想い廃図書館(元国立図書館)や広場にてチェロを演奏し続けた。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争序盤、サラエヴォ包囲によって一日平均300回以上の砲撃の雨あられにさらされ、重傷者50000名、そのうち死傷者12000名と言われている。この一日平均300発以上の砲撃の中、ヴェドラン・スマイロヴィッチは彼が主席チェリストを勤めていたオペラ・シアターで着ていた服装のままに一心不乱に引き続けたそう。このサラエヴォ包囲を生き抜いた人たちは『誰にも弾く事の出来ない奇跡の美しさだった』と評している。
次に分かりやすいのがソマリア連邦共和国。ソマリア連邦共和国、とりわけアデン湾から390海里以内はそこに当時からいたソマリアの漁民とイギリスの民間軍事会社ハートセキュリティー社の指導の下で組織された私設海上警備隊がソマリア内戦および国連採択によるソマリアへの産業廃棄物廃棄の認可によって放射性産業廃棄物の大量廃棄などによって水質が汚染され、困窮した漁民たちがこれらと合流し海賊行為を始めたのが発端、とする説がある。
また2005年には地方の有力氏族もこの海賊ビジネス(どこかから子供や企業の重鎮をさらって身代金を要求して身代金を受け取って子供や人質を返還するのが一連のビジネス。大体の発展途上国なら日常茶飯事らしい)に着目しこれらによって得られた利益をさらに吸収し勢力拡大の一助としている。
海賊たちの使用する高速船内は掃除されてないこともあるが大半は清潔に保たれており、特に人質に対する暴力行為や虐待、強姦や輪姦などを禁止する規則書などが海賊間で出回っており、人質の生命の保証や嗜好品の供与や接待(本人からの希望があった場合の性的接待含む)などが盛り込まれている。冒頭で出てきた子供が乗っていた船倉もそんな海賊たちの使用する漁業用の高速船の船倉。人身売買組織に売られるか身代金ビジネスのために連れて来られたことは、なんとなく想像が付いた方も多いのではないだろうか。
アフガニスタンのほうは少し誇張して書いているのと特に時代を決めているわけではないが、ターリバーン政権期から有志連合(アメリカやイギリスなどのNATO加盟国)による不朽の自由作戦から暫定政権樹立までの物凄いごたごたしていた時期あたりがイメージ。
次はカンボジア。一回辺り日本円換算千円で弾薬費などの諸経費が掛からないということで一世を風靡したシューティングレンジがあるらしい。何でもロケットランチャーの弾頭など、調達に手間の掛かるものですら無料貸与、何発でも撃っていいそう。一度銃を撃ってみたいけどCQBグアムなどで撃とうにもお金がない、そんなときにカンボジアを訪ねてみてはいかがでしょう? ろくに整備されていない素材本来の味を楽しめるシューティングレンジがあなたを待っています。
カンボジアも時代に特にこだわりはない。というかカンボジアはいまだに何処にでも地雷落っこちてます。さながら修羅の国福岡のように(手榴弾を警察に届けると十万円もらえるらしい。皆挙って筑豊地区に行こう。ジャパンドリームの時代が来た……勿論デマ。流石にそこまでは……ない、よね……?)。
余談ではあるが、国内にこれほど地雷があるため勿論年間の負傷者数が上位に入るほど多く、特に片足が義足になっている人が多い(カンボジアで使用された地雷の大半が対戦車用ではなく対人地雷のため、踏んだ足が粉々になる程度で済んだ)。このことから義足などの義肢の整備士はカンボジアでは厚遇されるらしく、特に義足に変えた人はいつまた地雷を踏んでもいいように予備の義足を用意しているそう。その前に地雷を片付けようか。
次に分かりやすいのは東ティモール民主共和国。こちらの想定している年代は2006年辺りの東ティモールで起こった大規模ストライキ。これは後に暴動に発展し、国軍と戦闘が開始、内戦状態となり、警察や軍隊内からもストライキ参加者や武器弾薬を横流しする人間が現れたため泥沼化しかけるが、警察や軍隊からは逃亡兵や職務放棄者などが多数輩出され泥沼化は避けられた。しかしオーストラリアが東ティモールの利権を獲得するためオーストラリア軍を展開。後、2006年6月、オーストラリア軍が反乱軍を指揮する少佐と接触し、少佐の武装解除命令によって大規模ストライキは終わる。大体ここまでの間を想定していたりする。
ここまではいろいろと考えて作っていたのですが、他の発展途上国の描写などはほぼほぼ適当です。
・用語解説(小道具、武器、兵器、政治用語、オリジナル用語、含)
・小道具
懐中時計
→懐中時計。銀色。グランド・ニコラウスの所持品で、毎日磨いているのかとても綺麗な外観をしているが、すでに止まっている。
グランド・ニコラウスがまだ平サンタだった頃、病院にて入院中の子供にプレゼントを渡しに行った際、最後のベッドにプレゼントをおいたところそのベッドで寝ていたハーフの子供に見つかってしまい、その子供が当時まだ動いていた安物の機械式懐中時計(ドイツ製を空嘯く中国のKronen&Söhne)を当時のグランド・ニコラウスにプレゼントし、翌日の午後、息を引き取る。これとほぼ同じ時間に懐中時計の発条が緩みきり停止する。これ以来グランド・ニコラウスは一度もこの時計の龍頭を巻いていない。
グランド・ニコラウスの杖
→弓の代わりにも刀の代わりにも杖の代わりにもなる優れものの杖。また、グランド・ニコラウス自身の年の関係もあり杖がないと外出するのには少し厳しいらしい。
とある聖人の置物
→十字架に貼り付けにされたちりちり頭のおじさんと言えば大体の人が分かるのではないかなと思う。
世界終末時計
→ググッていただくと分かりますが、いわゆる第三次世界大戦カウンター。ざっくり説明すると、針が進むと戦争が近くなったという意味で、針が戻ると戦争とかが遠のいたと言う意味。
SCとGNの旗
→サンタクロースとグランド・ニコラウスの頭文字と思われる。
ジンバブエ・ドル
→今現在発行が停止されているジンバブエの旧紙幣。世界で最も価値のない貨幣として有名どころか一部のマニアが欲しがっている。一ドル一銭にもならない完全なゴミ札。勿論こんなのでお買い物なんて出来るはずがない。
歴史の教科書
→何処まで真実か非常に疑わしい。
登場した国名
→すべて実在の国名。一部のアマチュア作家界隈では正式な国名を出すのは憚られるという話を聞いたことがあるが、よほど政治に深く突っ込んだ内容を出さない限りはそうそう削除対象にはならないので気にする必要はないと思っている。というかそれで話を進めると実際商業小説の大半で『日本』や『アメリカ』や『EU』や『EURATOM』などの単語が出てきているのでそれはどうなのかという話に発展してしまうため不毛。アマチュアがそれだけで削除対象になるなら商業小説だって言論統制対象よね。
・武器
コルトM1911A1
→日本の映画やドラマではヤクザや本来職務規定などや配備などの様々な理由により持てない筈の普通の制服警察官が(現代で)所持していたり、現実でも時たま一般人が持って立て篭もり事件を起こしたりすることで有名(後者の場合はM1911A1のクローンモデルあるいはコピーモデル)。日本ではこの銃の民間市場向けモデルSeries70’ MarkⅣ(このほかに80などもあるようだが詳しくはググってください)などのフルサイズモデルの名称である|ガバメントモデル(官給品仕様)をエアソフトガン化した商品、通称コルトガバメントの名前で有名だが、当然のことながらコルト社の正式名称ではない。
日本でも軍民問わない知名度を誇っていると言っても過言ではない。使用弾薬は主に.45ACP(45口径オートマチックコルトピストル)という大口径弾で、モデルによっては9mmパラベラム弾を使用する個体も存在する。アメリカではその反動とマンストッピングパワー(一発の弾丸が人体に与えるダメージや突撃してくる人を止める平均的な力)からハンドキャノンと呼ばれ、今でもアメリカ映画では正義の象徴として扱われることも少なくなく、カスタム用パーツの種類があほみたいに存在するため競技用拳銃としても非常に人気。
シングルアクション式の拳銃で、シングルアクションゆえの携行に不安の伴う作り(ダブルアクションと違いトリガー自体が能動的なセイフティとして機能しない)であることから握りこむことでセイフティの解除されるグリップセイフティとハンマーコックすることで作動し親指で操作が可能なサムセイフティを備えており、サムセイフティを掛けた状態で携帯することをコックアンドロックという。
パテントが三十年か四十年くらい前に切れているため今現在において多種多様に過ぎるM1911のバリエーションが存在し、米軍でも一部の特殊部隊はいまだにこれらを使うなど、シングルアクションに強みを見せるコルト社ゆえの作動安定性はどんなものでもほとんど変わりはない。
有名なコピー・クローンモデルと言えばAMTハードボーラー(7インチモデル)やAMTオートマグⅢ(6~7インチライフル弾仕様)、トカレフ拳銃(作動性と量産性をあげるためにあらゆるパーツを簡素化したため持ち歩くのに非常に勇気がいる銃になった)やLARグリズリー・ウィンマグ(45口径ウィンチェスターマグナム弾仕様の強力なマグナムオート。リコイルスプリングが磨耗しやすい)S&W1911(ライバル社による完全コピー品)やS&W PC M945(ライバル社によるカスタムモデル)やSTI2011(ダブルカラムゆえ9mm弾を17~26発携帯可能な競技用拳銃)やパラ・オーディナンスP14(当時では珍しいM1911のダブルカラムマガジンモデル)デトニクスコンバットマスター(携帯性重視の小型。ブッシングではなくバレルそのものにスロープを設けるコーンバレルと多量のスプリングによって動作が安定している)などが有名。
装弾数は.45ACPの場合は7発に+1発。9mm弾仕様も存在するがシングルカラムではそこまで多く持ち歩くことは出来ない。また現在販売されている他社製のダブルカラムマガジンには対応していない(マガジンの径が違う)ためダブルカラムで9mmが使える1911となると存在しないことはないが数が少ない。あっても少数生産であったり単価が高かったりなどして買うのに多少の勇気が必要。
シングルアクションの自動式拳銃の為パーツ点数が非常に少ない。モデルガンを組んでみると分かるが、シアーなどの組みつけが面倒臭いパーツはあるが殆どのパーツがスクリューレスでピンやスプリングの圧力などで取り付けできるため非常に組み立てが楽である(省略されている部分はある)。この構造の簡単さがコピーモデルが多い理由でもある。またネジが少ない銃は良い銃である(92fsのライトセイフティは撃っていると段々芋ネジがゆるんでくる)
ただし、シアースプリング(板バネ)の組み付けには要注意。モデルガンの説明書ではシアーの突起の下に引っ掛ける風に書かれているがシアースプリングの突起をフレーム側に着けたらあとはそのまま乗っけるだけ。この銃の動作不良の八割はシアースプリングの組みつけにある。変にタイトな部品も少ないため初心者にお勧めされるモデルではあるが、個人的には達成感と組み立てやすさを考慮して92fsを推す。
ついでに、シアースプリングを筆頭に板バネが折れたら巻きバネと違い再生とかは諦めた方がいい。無理だから。
コルトM16
→アメリカ陸軍などで正式採用されている自動小銃。AR-15は別の銃だというニワカがいるがAR-15は計画段階のM16の名称であり、アーマライト社の製品番号でもある。
こちらに関しては詳しく記述すると面倒くさいので省略して説明すると、早い安い美味いの三拍子が揃ったアメリカの傑作自動小銃。
と言うのもこれ、非常に多くの派生モデルが存在し一つ一つ記述するのが非常に大変。さらにコルト・ディフェンスというコルトファイヤーアームズの軍に納入する部門がM4調達契約を打ち切られたことで自然消滅したことでさらに図式が面倒くさいことになっている。ついでに民生用に関してはコルト・マニュファクチュアリングカンパニーが製造していたりもする。こちらはアメリカの法律的な問題で民生品は単発射撃しか出来ない。
ワルサーP38
→ルパンの拳銃として日本では最も有名なドイツ拳銃ではないだろうか。ヨーロッパではナチス・ドイツ第三帝国の生み出した悪の象徴として名高く、本場のドイツの映画やアメリカ映画(特に冷戦や新冷戦の時代を含め、1999年代以前の作品は大体そうだが)ではナチス・ドイツを敵役として登場させる関係上、悪役の持つ銃として登場することが多く、また非常に動作不良や故障、損壊や射撃精度が尋常ではなく低い、と云った風に誇張して描かれることがあるが、本銃の動作性能は非常に安定しており排莢不良も少なくまた命中精度は当時も今も軍用拳銃としては非常に高い数値を挙げている。
また通常分解に際してもTT-33 トカレフよりも部品点数が多いにもかかわらず分解後は大きく三つの部品(スライド、フレーム、銃身)に別れ、それぞれ整備することが可能であった。しかし第二次大戦末期になると資材不足から部品点数の大幅削減要求とそれらによる弊害として動作不良が多くなったりしたこともあり、西ドイツでは『威嚇射撃八発、必中投擲一発(acht Warnschusse, ein gezielter Freiwurf)』というジョークが生まれていたらしいが、その状態でも他国の軍用拳銃と比して操作性、整備性、命中性は高い段階でまとまっていた。
また、日本語ではワルサーというのが一般的であるが、これはWaltherを英語読みしたウォルサーを和製英語として日本が戦中戦後において輸入したものが一般化したもの。本来の読み方はヴァルターであり、厳密には間違いであるのだが、個人的にはワルサーでも良いかなとは思っている。
ルガーP08
→軍事オタク、ガンマニアなら初心者あたりがまず手を付ける入門編としての立ち位置に収まったドイツの拳銃。なお俄かには知られていないがこの銃はフーゴ・ボルヒャルトの設計したボルヒャルト・ピストーレの改良型。主任設計技師のゲオルグ・ルガーさんがボルヒャルト・ピストーレがアメリカで売れなかった理由を考えた結果作られた銃。
上述のワルサーP38以前に軍で正式に採用されていた拳銃で、名称が多岐にわたる。そもそもルガーP08は正式名称ではなくアメリカでの輸入代理店が当時の商標としてのルガーP08の名称である『パラベラム・ピストーレ』ではインパクトが足りないと判断し、その当時のルガーP08のドイツ軍での正式採用名称『Pistole Null Acht』に本銃を作り上げたゲオルグ・ルガー技師の名前を勝手に冠し、結果的に逆輸入されたのがこのルガーP08と言う拳銃。
トグルアクションと呼ばれる非常に特徴的な装填・排莢機構を搭載しており、装填の際、排莢の際にトグルと言う部品がバッタのように跳ねるのが特徴的。このため撃つ際にはトグルの跳ね上がりが非常に邪魔になる(トグルという部品がリアサイトを兼ねているためトグルが跳ね上がるとフロントサイトが一瞬見えなくなる。ばら撒き以外での連射にはあまり向かない)。
本銃の固有の問題ではないが、この時期(1885年当たり)の銃は基本的にそれぞれの部品をそれぞれの職人の手作業による非常に高い工作精度によって金属塊を削りだして作成が行われており部品点数が多く、また最終段階においてくみ上げた職人によって刻印が行われるため刻印の違う銃同士では部品のほぼすべてに互換性がなく、規格化されて大量生産されている銃のはずなのに部品の交換などが難しく、射撃精度がまちまちだったりすることがあると言う面白い銃。このため機械、芸術品としての完成度は高いが実用には向かないとする意見が多い(実際ナチスでも実戦用ではなく贈答用としての需要が高かった。一部は作動信頼性からある銃器メーカーに特注していたりもしていたようだが、大半は下品なエングレーブで誤魔化した物を贈りあっていた)
本銃にはアーティラリーと呼ばれるタイプやマリーネと呼ばれるタイプが存在し、銃身長が伸ばされていたりドラムマガジンが取り付けられていたり本銃を保管したり、あるいはストックとしても使えるホルスターを取り付けてカービンとして使用するモデルが存在する。
なお、よくニワカが間違えたりするがヤンキー本国に拠点を置くスターム・ルガー社とゲオルグ・ルガーは無関係であり、またルガーP08がスターム・ルガーによって作られたと言うのも間違いである。
マウザーC96
→フーゴ・ボルヒャルト(ヒューゴ・ボーチャード)にしろ、ドイツ語では分かりにくいかもしれないが、モーゼルツェーゼクスウントノインスィヒといえば分かりやすい人も多いのではないだろうか。
ブルームハンドル(箒の柄)と呼ばれる細身のグリップ形状とその独特の撃発機構が特徴だが、残念ながら日本での露出の機会にはあまり恵まれない。アニメや映画でいえばスター・ウォーズ(私は見たことない)に登場したり伝説巨神イデオンにて登場しているシーンが散見される。それ以外では殺しの免許証や鋼の錬金術師(劇場映画版)、戦闘メカザブングルやルパン三世、紅の豚やブラック・ラグーンなどの細かいシーンで登場しているのみ。
作動方式は当時のボルトアクションライフルに酷似しており、また重心が前に偏っているため競技ライフル射撃のような正確な射撃を可能としている。ルガーP08と同様のストック兼用のホルスターも着脱可能であり、そのため代用カービンとしても使用された。こちらも戦時中には大量生産されたためマウザー=ナチスというイメージが強い。
なおこちらの銃も名称が多岐に渡るが、こちらに関してはマウザー社が正式名称を付けてないものが大半であり、戦後のコレクターたちや代理店によって便宜的に付けられた名称がほとんどである。
日本語ではモーゼルと云う呼び名が一般的であるが、こちらは綴りの問題からして云えば厳密には間違いであり、正確にはマウザー、マウゼルなどの呼び方が一番近しい。
一度つべのコメント欄で見た一年以上前のコメントだが、この銃の銃身を伸ばしてストックホルスターを取り付けロングマガジンに変えてスコープを取り付け7.63mm×25mmモーゼル弾から7.62mm×25mmトカレフ弾や9mm×18mmマカロフ弾を使用するらしい銃がSATでモーゼルライフル96として使用されているというのは間違いである。そもそも代用カービンとして使えると云うだけで継続的にライフルとして使うような銃ではない(それに112年以上前の設計の銃をいつまでも採用しているはずもない)。
MP40
→マシーネンピストーレフィアツィヒと言っても通じないと思いますが、ナチス・ドイツ時代に作られた短機関銃。よくニワカが勘違いするがMP40はMP38のコストダウンモデルでありパッと生まれてポンッと前線に配備されたわけではない。それとフーゴ・シュマイザー技師が関わっていると言う話をよく聞くがそれは連合軍の勘違いによって生まれた都市伝説。シュマイザー技師はMP38の設計に関わってすらいない。関わったのは前形であるMP18である。このためモデルガン等の商標以外に置いてシュマイザーMP40と表記するのは本来間違いであり、事実としてシュマイザーで検索するとGoogle検索では検索結果一番目にMP18が出てくる。
本銃はMP18よりもより先進的な銃を欲したナチス政権下において容易に歩兵の総合火力を底上げする手段を模索した際に矢面に立たされたのが短機関銃の存在だった。この時代、各国は『短機関銃は狭い室内や塹壕戦などの一部の局面でしか使えない使い道の限られる兵器』と思っていたのかそうでないのかはともかくとして、あまり積極的に運用する傾向にはなかった。これを受けてドイツ軍将校は『短機関銃を多数配備させて重機関銃の援護射撃で近づいて殲滅すればいいんだ』と思ったのかどうなのかは定かではありませんが歩兵の多くにMP38およびコストダウンモデルであるMP40を大量配備。このため今日に至るまでStG44などがあまり有名にならない。パクリ商品であるAK47ばかりが矢面に立つ。
なお使用弾薬は9mm弾である。
WA2000
→西ドイツ時代のワルサー社が少数限定生産したセミオートマチック式の狙撃銃。自動式の狙撃銃でありながら非常に高い命中精度を持つこととその独特の見た目が特徴。
ブルパップ式(銃の後方にマガジンを配置し撃発機構を後ろに下げることで銃身長を短くしながら弾の飛距離を通常のライフルと同じにとどめる方式)を採用しているセミオートマチック式狙撃銃で、本来は暴徒・テロリスト鎮圧を目的として作られた。しかし同時期にヘッケラーアンドコッホ社の作り上げたPSG-1にコンペティションで敗退。176丁の少数生産された後にワルサー社が軍用のライフル生産から手を引いたことでほとんどの人から忘れ去られた銃。
銃身の前方上部に二脚を配置しており、これを下げることで安定した狙撃姿勢をとることが可能である。二脚を展開した状態だと非常に特徴的なシルエットになることとベルギーのFN Herstal発売のFN P90やFN F2000などと似通ったグリップ形状が個人的にクリティカルヒットしており、時折見てはうっとりしてたりする。
使用弾薬も豊富なのだがなぜあまり知られていないのか不思議。
PPsH41
→ペーペーシャ・ソーラクアジーン。いわずもがなソ連製の短機関銃。
フィンランドに対し冬戦争を仕掛けた際にフィンランド軍のスオミKP-31という短機関銃とスキーを使用した一撃離脱戦法に対抗するために開発された短機関銃。PPD34/38という短機関銃がモデルだが、バレルシュラウドには大量の肉抜きを施して放熱カバーとし、銃身先端はマズルブレーキとして作用するように設計されている。
使用弾薬は7.62×25mmトカレフ弾。ついでにトカレフやマカロフという拳銃があると誤解されている方が多いが、トカレフとマカロフは使用している弾薬の名称で、銃の名前ではない。
なお、オソロシアなことだが初期納入分が九万八千六百六十四丁なのだが、翌年の製造、納入分が百四十九万九千二百六十九丁で、数だけを見ればソ連衛星国を含めほぼすべてのの部隊にいきわたる計算となる……。さらに1944年には過半数どころか八割ほどである百四十二万七千八十五丁が部隊に組み込まれている……。
またロシア製と聞くと大概の日本人はヤクザの使うトカレフやマカロフを想起するのか総じて見た目だけはそこそこで中身も伴っていない粗悪な武器と言うイメージがあるが、それは第二次世界大戦後にワルシャワ条約機構に加盟していた衛星各国に対して輸出された戦車や歩兵携行兵器の手抜き(ソ連本国に牙を向かせないために張りぼてだけを渡していたと言うあれ)からそのイメージが来ているかもしれないが、実際のところロシアの銃はドイツ製同様に非常に精巧で、特に機関部に関してはガンオイルの凍結や発射ガスが凍結することによる動作不良や排莢不良をなくすことと徹底的な大量生産を前提とした省パーツ低コスト化が図られており、非常に少ないパーツ数でありながら同時に非常に頑強な設計となっている。特にAK-47やAK-74Uなど、第三世界でいまだにテロやゲリラで使用される多くがロシア製なのもこの高い水準でまとまっている局地戦闘性や耐久性と生産性、そして現地で如何様にでも改修できる即応性や、多少パーツの工作精度が落ちたところで十分以上に作動する作動信頼性などから現在でもコピー品やクローン品などのサードパーティ製品が一線を張っている。
先述のトカレフマカロフ云々の補足だが、マカロフはともかくとして少なくともトカレフは蛇頭経由で流れてくるノリンコ製の純然たるチャイニーズトカレフ。さらに1999年代以前に使用されていた多くはライフリングの磨耗しきったバレルに軽くライフルを彫りなおし銀メッキ処理した物。この銀メッキの由来は一説では塩害を考慮してのものだそうだが、今と違って銃に詳しいヤクザや東大院卒のインテリヤクザ(少なくとも組長になるには東大卒業は必須と云えるのが今のヤクザ事情。余程の下部組織でもない限り推奨学歴は日東駒専で最低でも必須なのが大東亜帝国や関関同立。系列最下層組織でもない限り高卒で組長は任されない。高卒の最終就職先がヤクザとか、高卒でも組長になれるとか云っている馬鹿は、まずしっかりと東大出なければ出世できない)が多いとは言えないような時代のため銀メッキで豪華さを演出しつつ中国国内で使い古されたものを横流しするための経路として利用されたものではないかと邪推している(というかそれ以外考えられない)
AK-47カラシニコフ
→ロシアといったらやっぱりこれ。StG44をパクっておきながら平然と『パクってないヨほんとだヨ?』と嘯くパクリ銃。
ミハイル・カラシニコフ技師がドイツのMP44(後に相当閣下の命令でシュトルムゲヴェーア(StG)44と改称することになる)の設計概念を直接取り入れており、薬室の閉鎖機構に関してはM1カービンなどを参考にしている所謂良いとこ取り。このため基本構造も別物となっている。
型式から分かると思うが、1947~1948年製。と言うのも元々、ロシアで新しい突撃銃開発のコンペがあった際、ほかの銃の設計技師がこれとは別の銃でコンペを通るなどして突撃銃開発が始まるのだが、それらの技師が死んだり死んだり死んだりの不幸に見舞われたためミハイル・カラシニコフ技師にお鉢が回ってくるのに時間が掛かったため、遅まきながらも量産されたという事情を持つ非常にオソロシアな出自がある(絶対殺しまわってるよね)。
この銃はソ連(ソヴィエト連邦という連邦国家。周囲に複数の衛星国を従えていて、気候の差が激しい)というあまりにも寒い土地から灼熱の砂漠地帯まで、どんな場所でも安心して動作する作動信頼性を得るために、レシーバー内部に空間を作り撃発機構との間にワンクッションをおくことで、たとえ泥が機関部に入っても銃口側から水を流し入れれば再び動作させることが可能など、まるで神話のようなレベルの逸話が多い。
と言うのも通常、銃というのは部品が一つ欠けたり金属・ポリマー部品が軽く湾曲(0.001mmから0.01mm単位)したりトリガーバースプリングなどの組みつけが甘いとその時点で武器として使えなくなる非常にデリケートな武器である(92FSやM1911などのモデルガンを適当に組み立てて見るといい。トリガースプリングが真っ直ぐでなく曲がった状態だとトリガーが戻らなくなる作動不良が起こることがある。ほかにはシアースプリングとシアーのかみ合わせなど)。しかしミハイル・カラシニコフ技師はソ連(ロシアだけでなく他のソ連衛星国を含めて)の非常に両極端な気候に対してあまりにガッチリと組まれた銃では早晩動作不良などに見舞われ、結果として製造に際し大量生産品であるにもかかわらず一定以上の精度を求められてしまい、銃一丁あたりの単価が高くなってしまうことが分かっていた。そして高い工作精度で作っても灼熱と高温の発射ガスで部品が溶解したりパーツが曲がったりする。
このことを考慮して銃の各部をブロック化し整備を簡便化。また発射ガスが超低温のロシアの気候で凍りついたり逆に超高温の砂漠地帯で膨張したりなどしても作動を邪魔しないために機関部からストックの辺りまでに大規模な空間を作り、それ以外のパーツも使用者の汗などの湿気によって動作不良を起こさないためにパーツ同士のクリアランスを大きくとるなどして、多少泥や砂や水が入ろうとすぐさま排出、あるいはそのままで動作するように設計し、また高温地帯や寒冷地帯に出向くことで発生する金属の膨張・収縮などによる金属の変形が起こっても、たとえ第三次世界大戦に突入してソ連やソ連の衛星国の国力が損なわれたことで発生する部品精度の低下が起こっても問題なく動作するように考慮された設計のためである。
銃のブロック化は特に野外で動作不良が起こった際に分解・清掃した際に細かいパーツが落ちにくく、補給物資に部品あるいは極論摩耗する可能性の高いブロックをゴッソリそのまま入れておくことで簡単に整備したり交換したりすることが可能である。これが単純に前線の兵士の負担を減らす。他に、軍に入隊して間もない、特に教育をまともに受けられなかったような人間や銃に触れるのも見るのも初めての人間でも数時間の講習で簡単な整備が可能になったり数時間の訓練で弾丸を目標にある程度当てられるようになるなど、教育時間の短縮にもつながる。その代わり、大きくとられたパーツ間のクリアランスが仇となり弾のグルーピングはあまりよくない(7.62mm弾という反動の強い弾を使用するのがそれを助長する)。
しかしこれらの利点は同時に欠点となりうる。
なぜかと言えば、これらのあまりタイトではないパーツ構成と少ないパーツ点数は複製が容易であり、また季節や場所を選ばない任務遂行性、整備の簡便性、教育時間の極端な短縮化、そして何より金属材の品質・熱処理・加工精度・表面処理などがたとえ劣悪なものとなっても実戦で十分使用できる品質の製品が作れてしまう。もっと直接的に云ってしまえば、たとえ生産設備・生産環境が劣悪だろうと簡単に量産できてしまえる。
事実、現在ロシアでは生産が中止されているが、AK-47の当時数年間の輸出数と戦場での普及数を照らし合わせてみると輸出数を圧倒的に超える数のカラシニコフが前線に配備・確認されていることが分かる。これらはライセンス生産品や中国のノリンコなどによる海賊品、非正規製造品などが大多数を占めており、現在の予想される総数とロシア製とで比較してみるとロシア本国製のカラシニコフは世界全体からしてみれば30パーセントに満たない。
これぞまさしくオソロシア。
この銃にはM16同様にかなりの量のバリエーションが存在する。また現地のゲリラやパルチザンなどが現地改修して大量生産しているモデルなども存在するため、どこぞのチャーハン漫画のチャーハンみたいに星の数のAK-47が存在する。
有名なものならイスラエルのIMIガリルなどだろう。このIMIガリル、バイポッドを標準搭載していたのだが、このバイポッドには最初から栓抜きが標準装備されている。
と言うのも、イスラエル軍の士官らが拳銃や突撃銃のマガジンの突起や窪み、あるいは銃身の着剣装置や下手すればフレームやスライドなどを利用して戦場で官給品のビールを飲む際に使用していたのだが、それが原因でマガジンフォロワーやマガジンフォロワースプリング、マガジンバンパーなどが傷んだり銃身が歪んだりして動作不良を起こした。
完全な自業自得なのだが、それを何故かメーカー側の製品不良だとしてクレームが相次いだためそれならばと最初からバイポッドにビールや缶詰を開けられるように突起を取りつけて栓抜きとしての機能を取りつけた。現在海外に販売されているガリルにはこの栓抜きの機能の着いているバイポッドは外されている。
なお、時たま『日本もAK-47を参考にすればいいのに』という声が散見されるが、一応言っておくが日本は西側勢力である。東側の銃器の外観を真似るのはコンプライアンス的に無理。それと費用が嵩んでも国産に拘るのも“自国の軍隊または防衛機構が自国生産された銃を持っていると云う事が重要”なのであって、実際第三世界の一部でも自国で生産されたコピー商品やライセンス生産品を装備させたりしている。国家の威信の一部なのである。
実際問題、日本国自衛隊の装備を全て中国製にしても別に防衛組織として成立する。しかしとりわけ先進国、それも自国で銃器製造の可能な技術力をいまだに保持出来ている国が自国産ではない銃を正式採用しているということは面子的にも絵面的にもよくないのだ。自分たちの国の防衛組織が完全に他国で生産されている製品のみを装備しているというのはそれだけ大きな意味がある。自分たちの自由な格好でやっていいサバイバルゲームとはわけが違う次元(私は『ウェア買う余裕もねぇ貧乏人はサバゲーに参加する資格ない』って面と向かって言われて参加するのやめたりしてよく知らないけど。彼曰く“自分たちは本気で取り組んでいる”らしい)。
ビラール・ペロサM1915
→ヴィッラール・ペローザという町の名前を付けられた1915年イタリア製の機関銃。
こちらもほかの機関銃同様に9mm弾を使用し、採用当初はレベリM1914やルイス軽機関銃などの航空機関銃の座を奪ったのだが、パワー不足や射程の問題などが露呈し地上部隊に配備されることとなる。なお、9mm弾を使用する関係から短機関銃と呼ばれることが多いが、運用用途的にも銃の大きさ的にも重量的にもこれを短機関銃とするのは少し無理がある。一応分類としては小型(ここ重要)機関銃と言う括りに入る。
もともと車載・航空機搭載型の機関銃であるため地上での分隊支援火器として転用された際にもこれらの点が仇となり、一部戦線での使用の際に戦果を発揮したのみであり、このことから使い道をとても選ぶ銃として少し銃を知っている人間の間ではそこそこの知名度を誇る。海外の動画投稿者がシューティングレンジに出かけた際にこの銃を偶然発見したという動画を何年か前に見たのみであるため今もその動画が残っているかの保障は出来ない。
作動方式はオープンボルト撃発方式のシンプルブローバック方式で、射撃サイクルが早く、9mm弾が25発入った箱型弾倉をわずか一秒足らずで食い尽くした挙句、左右に二つある銃身を二つとも稼動させた場合、もともと航空機関銃として使用するため無視されてきた問題の一つである銃身冷却が追いつかずに左右それぞれ1マガジンから2マガジンほどを撃ちきると銃身が加熱してしまうなどの問題があり、装弾数不足・射程不足・銃身冷却・支援火器としては高すぎる連射速度などから短機関銃としての運用もごく限られた局面でしか発揮されなかった。
ベレッタ92
→日本では大手エアガンメーカー東京マルイ発売のベレッタM92fとして有名だろう。それ以外ならKSCやウェスタンアームズ、マルシンなどか(←全て日本の企業。一部つぶれている)。正式名称は(発音の正確性は保証できないが)ベレッタモデッロノヴェンタドゥーエ(Beretta Modello Noventa Due)のため実際問題M92でも間違いと言うわけでもないが一応(実銃の)商標としてはM92のMは誤記であると言うことを明言しておく。
米軍においてはM9ピストルとして有名で、スライド、チャンバーの閉鎖方式をロッキング・ラグにすることで中型セミオートマチックピストルとしては高い命中精度を誇る。
ついでにロッキング・ラグとは閂状のパーツでスライドとバレルとリコイルスプリングガイドなどを留め、特定の動作でスライドを取り外せるようにする方式。ティルトバレルなどに比べ安定性に秀で、簡単に命中精度を上げることが可能。これをロッキングブロックと言う。このことから世界中の法執行機関(軍隊や警察、特殊部隊や諜報機関など)が採用しており今現在でもすさまじい人気を誇る。
日本では一般に銀色のイメージが付いているが軍隊での採用が前提であるため本来は黒であり、ステンレス系統は一般販売のために構成素材をステンレスに変更されたInoxモデルのことである。ついでに、こちらのInoxモデルであるが日の照り返しなどによってアイアンサイト(銃の前と後ろに最初からついている照準器を包括して云う語)を合わせ辛いなどの問題があるためいくら金に困っているマフィアでも銀色は買わないらしい。買ってたのは銃にあまり詳しくない零細ヤクザとか自称銃に詳しい系犯罪者が何年か前に起こした立てこもり事件くらい。たとえアメリカ人が買ったとしても大概はそれでも好きな人か安ければサタデーナイトスペシャル(粗悪な拳銃の意。土曜日の夜にアメリカンマフィアやチンピラが活動的になり略奪などを起こす際に粗悪な拳銃を使っていたことに由来する)でも構わないタイプの人くらいのよう。
使用弾薬は最近の拳銃弾としては一般的な9×19mmパラベラム弾。
日本でモデルアップされているM92fと言うのはベレッタ92fのことで、これがアメリカ軍で一番最初に採用されたモデル。けれどスライド破損事故などが起こったため金型を改修→ベレッタ92FSやベレッタ92FS Brigadierなどを開発。けれどブリガディアのほうはスライドが壊れにくくなった代わりにロッキングブロックやディスアッセンブリングラッチのあたりが壊れやすいとのこと。
拳銃としては珍しいことに主要なパーツのアンビデクストラス化が可能な構造であるため簡単な内部パーツの組み換えだけで左利きにも対応できるため左利きの警察官にも好まれていたりする(アメリカの。日本、とりわけ自衛隊では“伝統的に”左利きは右利きに矯正されるため、日本の銃器業界的には需要がない)。
変更可能なのはマガジンキャッチボタンと排莢方向、セイフティレバーがアンビとなっており、機構的な問題としてスライドストップとロッキングブロック、ディスアッセンブリングラッチやラッチリリースボタンなどはアンビ化出来ない。しかし排莢方向のアンビ化に関しては詳しく乗っているサイトが英語のサイトくらいだったので調べる場合は自己責任で。
また、マルシンのモデルガンにはロッキングブロックプランジャーにはめ込むロッキングブロックプランジャースプリングがあるのだが、ベレッタ社のHPや実銃分解、解説系のブログなどでも触れられているがロッキングブロックプランジャースプリングは実銃には存在しない。またどこかのパーツとかみ合っているわけでもなく悪戯にリコイルスプリングガイドのはめ込みを阻害するだけなので個人的には外すことをお勧めする(シルバーメッキやダブルディープブラック塗装などのモデルだと塗装も剥げるし)。
なお、すでに四半世紀以上が過ぎているため当然のことながらパテントなどとっくに失効していることからさまざまな非正規のコピーモデルやライセンス生産されたクローンモデルが登場しており、有名なクローンモデルなら台湾製の75式手槍やトルコ製のYavuz 16 Regardがあるのだが、個人的に気に入っているのはTaurus PT92というモデル。こちらは初期型92の元OEM生産品を改良したタイプであり、初期型92同様フレーム側にセイフティレバーが付いている(現在はOEM期間の失効とベレッタより製造ラインのほぼすべてを払い下げられた関係上タウルス自社生産と云う扱いであり、有体にいえば初期型92のクローンとなる)。
現在のベレッタ92(FSや92Dや92DSなどの初期型以降から)の場合セイフティをかけるとそのままデコック(ハンマーが上がりきった状態から雷管を叩かないようにハンマーを下げる行為。大抵デコッキングレバーはセイフティと一体になっている)されるのだが、こちらはセイフティをかけるだけならコックアンドロックになり、デコッキングに関してはセイフティレバーを下に下げることでデコックすることが出来る。同じような構造ならH&K HK45が分かりやすいか。こちらはセイフティレバーを上に動かすことでデコックする。
ベレッタ社純正の製品の場合セイフティレバーを下げると同時にデコックもされてしまうのでシングルアクション+コックアンドロックで持ち歩きたい人には不向きなため、そういう人たちにはタウルスPT92がおすすめ。ただやはりブラジルの零細企業なだけあり多少の動作不良が付いて回るらしい。またマガジンがマガジンキャッチボタンに引っかからないとかもあるが、こちらは安くサードパーティ製品が出回っているためタウルスPT92を買ったは良いがマガジンの動作不良に悩んでいる方は一度サードパーティ製マガジンを取り付けてみると、意外と普通に動作してくれるかも(注:個体差あり。また動作を完全保障するものではありません)
モデルガンに存在するM9 Dolphinは完全なる架空銃だとする説があるがメーカーのHPを見る限りにおいて一応元ネタは存在するらしい。だが元ネタの実銃ではフルオート射撃は不可能だったりと、モデルガンオリジナルの機構が組み込まれているなどもあるため某メーカー製のは『半分架空要素の入った銃』というのが正しいか。
ベレッタCX-4ストーム
→同じくピエトロ・ベレッタ製のセミオート式カービン。民間・警察組織による使用を前提としているため他のストームシリーズと同様に独特の外観を持っており、これを一言で称するならば『玩具っぽい』である。
しかしそのデザインも市街地での戦闘などに際し威圧感を与えるデザインであるよりはスポーツライフルのような丸みのあるデザインのほうが受け入れられやすいと言う理由から。そのため作動に関してもフルオート機能はなく、二次被害三次被害を防ぐために主な使用弾薬は9mm弾や.45ACPや.40S&W弾である。
また玩具っぽい見た目ではあるが作動信頼性も高く、普通に撃つだけなら普通に壊れない。
スタームルガーMk-Ⅰ
→アメリカに本拠を置くスタームルガー社の販売する自動拳銃。
スタームルガー社はSR-85という傑作拳銃やスーパーブラックホーク・スーパーレッドホークという“.44マグナム弾を発射出来るコルトSAA”などが代表的であるが、その知名度に反してお値段は安くまさしく普及用の銃火器製造・販売会社といったところ。このため商業的に成功しており、現在ではS&Wと肩を並べるほど。同じような見た目の銃を開発していたAMT社とは大違い。
と言うのもこの会社、もともとは工作機械をレンタルして日銭を稼いでいた小規模なショップである。しかし銃器製造において真っ先にロストワックス製法を取り入れた会社であり、またそれを前提とした銃の構造をしているため安くとも高い信頼性を勝ち取っている。事実米軍の一部にSR-95DCと呼ばれるスタームルガー製の銃が納品されている。
このため場末のマフィアでもサタデーナイトスペシャルよりも余程作動信頼性の高い現代的な銃を買えるようになった。今時サタデーナイトスペシャルを持って喜んでるのなんて中小のヤクザくらい。山口さんや住吉さんや稲川さん辺りなら普通にスタームルガーとかマカロフとかフィリピン製のサタデーナイトスペシャルか自分ちで製造したものを所持している(警察の押収拳銃リストを参考にしました)
ロストワックスの簡単な概要。これ、要するに鋳物。ワックスで型を作り、そこに砂などを詰め込み高温で加熱しワックスを溶かす(脱蝋)。残った型にアルミなどの金属を流し込み、完成したら空気冷却。この際に寸法より縮んだり歪んだパーツなどを微調整することで完成する。
このことから一つの金属塊から削りだす従来の削りだし方式に比べて低コストで量産することが可能(専門の職人の手や機械を使わないため)。削りだしでは高くつきすぎるが、この方法を用いることで簡単に複雑な形状を複製することが可能となっており、通常の削りだしに比べれば圧倒的に安く付く(プラモデルにおけるレジン複製と似たようなもの)。
ただし、注意して欲しいのは“そこそこの精度のものをそこそこ安く作れる”のではなく、また“使えば安くなる魔法の方法”でもない(プラモのレジン複製も、そもそもレジンや型として一般的なシリコーンのグラム対単価が高いためこれだけでHG一箱分以上。必要なもの全部合わせれば安く済ませても五千円はかかる計算になる)。これらは“完成度の高い製品を作る一つの方法”であるため、製造コストの面で言えばプレス加工鉄板がよほど安く付く。
余談だが日本国自衛隊のP220などもプレス鉄板を多用しており、スライドからスプリングや板バネなどのあらゆるパーツを作動信頼性を代償とし動作不良が頻発することを覚悟の上プレス加工で作り上げており、実際これ以上の省力化・省コスト化は望めないにもかかわらず左翼もパヨクも『作り方が悪い。弾丸もプレス加工でいける』などと抜かしている。
ロストワックスが長くなりすぎたのでそろそろ銃の説明に入ります。
この銃は.22LR弾と呼ばれる二十二口径のロングライフル弾を使用する拳銃。また通常の拳銃と違いボルト式の作動・閉鎖機構を備えており、これによりただでさえ小口径でリコイルの少ない.22LR弾の反動がスライドではなくボルトの作動で排莢されるため反動が非常にマイルド。かつ.22LR弾の自体の発射音が小さいことなども相まって初めての人でも非常に撃ちやすい銃。また弾のグルーピングも良好であるため射撃競技で使われることがある。
射撃競技において長くその座に収まっていたコルトウッズマン(同じく低反動の.22LR弾)を差し置いて高い品質と手ごろな値段から独占されていた市場を奪ってしまったほどで、射撃競技や暗殺、護身用や子供に銃の扱いを教えたりするのに使われたりする。
・兵器
M1エイブラムス
→1980年に採用されてから三十数年間アメリカの主力戦車の座に居座り続けている第三世代戦車。
1970年代に当時の西ドイツと共同で進めていた戦車建造計画MBT-70計画が頓挫した際に拗ねたアメリカが『じゃあ全部自国で生産してやる』と思ったのか思ってないのかは定かではないが、アメリカ単独で開発し1980年代から冷戦終結後の現代まで末永く使われ続けている。
主な武装は105mmライフル砲、また120mmライフル砲(M1A2)など。
Ⅳ号戦車
→ドイツの傑作戦車。それまで主力戦車を一年に数台のペースで開発してきたドイツ軍のⅢ号戦車と並ぶ主力戦車。生産数はⅢ号突撃砲の次に生産数が多い中戦車。
また、本戦車に関しては特に乗組員の生還性を考え、乗組員全員分のハッチが用意されており、これによってたとえ戦車が撃破されたとして、運がよければ誰か一人、また当たり所がよければ過半数が生還することも可能だった。その場合は戦場のど真ん中で拳銃持ってぶらつくしか出来ないので大して戦力にはならないが、一応短機関銃が配備されているため再突撃も可能ではある。本人たちにそれだけの元気があればの話だが。
この戦車はⅢ号戦車が新機軸設計を採用したために開戦までにまとまった数を用意できなかったのに対し、こちらは旧来からの設計を流用し、生産性と機動性を確保したことによってボーランド侵攻までに一定数以上のまとまった数の車両を用意できた。この後に、この車両も他の車両同様に多数のバリエーションが試作されたり前線に供給されたりする。この後にドイツ戦車の悲劇がやってくる(度重なる車両の刷新による前線の混乱と一部規格の非合一性からなるパーツの互換性の問題や仕官らの再訓練など)
この戦車が登場する映画(主にアメリカとロシア)ではなぜか“カービンやサブマシンガンの銃身が覗き窓に備えられた風防の防弾ガラスや二層目の開閉式鉄板をすり抜けて操縦手をハチの巣にし”たり“しっかりと狙おうと行進間射撃だろうとすべての砲撃がM4シャーマンを透過し”たり“明らかなクリティカルヒット(エンジン部破損。ふつうは動けないどころか搭乗員全員死亡の可能性)を出しても何故かM4シャーマンが無傷で動き続け”たり“下手すれば数百両のⅣ号戦車に対して手負い(履帯破損、エンジン部破損、砲塔破損、ターレットリング破損のどれか。凄い時はほぼ全損状態や砲弾が無くなった状態で大砲を撃つなどetc...)のM4シャーマン一両で全車両撃破し”たり、いろいろ無茶苦茶である。
このほか、歩兵に焦点を当てている(アメリカやロシアの)映画では、本来は隊列行動をとっているさなかにしかやらない一斉射撃の号令 (そもそもやらない)を敵の目の前(数mくらい)でやった結果ドイツ軍人が撃つ前に撃ち返されたり、裏取りしていた部隊が何故かロシア人(またはアメリカ人)を見つけた矢先から作戦にない銃剣突撃(雄たけび付き)を敢行したり、追い込んで一網打尽にする作戦のはずがどこの部隊もロシア人の少数部隊に対して何故か銃剣突撃したり、あるいは何故かドイツ軍の射撃がすべてマ○リックスみたいによけられながら近寄られてナイフで刺し殺されたり、あるいは敵の目の前(10mあるかないか)で止まって狙撃を始めた相手に何故か一発も命中弾を出せなかったりと、実際の交戦記録にない戦闘シーンが多い。映画の告知とかで『史実に基づいてます』とか見かけるけど、全然史実に基づいてない。
実際M4シャーマン数十両の大部隊にⅣ号戦車数両のみで切り抜けたなどといった逸話などのほうが多く存在し、またドイツの戦車のほとんどは映画ほど多くの空振りを出したこともない。逆にそういったアメリカ映画の誇張されている戦闘シーンのほとんどは戦闘記録的には存在しない。
F-22ラプター
→アメリカ空軍の前期主力ステルス戦闘機。開発はロッキード・マーティン社とボーイング社。
本来はF-15Eなどと同じ制空権確保を前提とした多目的多用途戦術戦闘機として冷戦下において開発が進められたが、開発遅延や冷戦終結、その他ステルス特性に偏ったために起こったしわ寄せとして対地兵装の拡充性に難があり、このことから超音速飛行、いわゆる音速巡航に比重をおくことで効率的に敵勢力外郭から内郭へ侵入して敵勢力の対空兵装を無力化する航空支配戦闘機となった。このことから一応F-15E重爆撃戦闘機と同じ多目的多用途戦術戦闘機というくくりではあるが万能かといえば首を傾げるしかない。
しかし対空兵装は多く取り入れられているため対戦闘機戦闘や拠点攻撃などにおいては効果を発揮し、またここ最近のF-35ライトニングⅡに代替わりが始まるまでの私の二十年間+α現役で居続けられただけの実力はある。ついでに初飛行を誕生日と定義した場合において、実は私のほうが三ヶ月ほど年上だったりする。
Su-47ビェールクト
→ロシア空軍の戦闘機、スホーイ47。ビェールクトというのはロシア語での愛称で、日本語に直すとイヌワシの意味。英語発音の場合ベルクトと読む。それと、Su-47と検索エンジンに打ち込んだ方が早い段階でwikiが検索候補にあがってくるためこちらでの検索を推奨。ビェールクトと入力すると某有名18禁ロボットゲーム(アニメ化小説化漫画化など多数メディアミックスを果たしていることでも有名)のロボットの画像検索が検索上位に上がってくるため注意。そちらのビェールクトの元ネタは戦闘機のビェールクトです。
エンテ型、カナードを持つ戦闘機で、F-22ラプターとほぼ同時期に初飛行をしたため、しつこい様であるが初飛行を誕生日と定義した場合私のほうが(ry
もともとはアドミラル・クズネツォフ級重航空巡洋艦(最近出てきたものを引き合いにわかりやすく言うなら中国の遼寧。設計どころではなく払い下げ品)に搭載予定だったSu-27KMという機体から設計思想を受け継ぎ、またS-32というスホーイ設計局の出した第五世代ジェット戦闘機の概念実証機という側面もある。
けれどF-22が高度なステルス性能を備えていたことからこの機体は第五世代として認められることはなかった。また個人のブログなどでステルス性能を備えていると言及する記事や一部のミリタリー雑誌で言及されることがあるが、この機体形状でステルス性能は無茶がある。またロシアもステルス戦闘機の開発に着手した記録はなく、スホーイ設計局も当機をステルス戦闘機と言及したことはおろか、航空ショーへの出展時にはマルチロールファイターとして出展しているためステルス性能が付与されているとしても最低限にとどまるというのが定説。
結果的に、当機はスホーイ設計局によって自主制作された第五世代戦闘機のプロトタイプのためロシア空軍での採用の動きはなく、またロシア空軍ではSu-57を開発しているとまことしやかに語られている。




