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能力者になった~明道戦記~  作者: 真寺乃
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理事長の言葉(改)

学校へ着くと、見たことがない生徒達がガヤガヤしていた。

うむ。去年の事を思い出す。とても新鮮だ。

今日は、新入生の入学式と二年生になる俺達の進学式を同時に行うのが恒例らしく、正門からそのまま体育館に向かった。

体育館に行くと、前の列に新しく入学した一年生達が、その後ろの列に二年生が並んで立っていた。

俺も早く並んだほうがいいと思い、列の中を歩きまわったんだけど、どこに並べばいいものか・・・。


「天斗、こっちこっち!」

声のする方を向くと、そこには幼馴染の山村有紀やまむらゆきがいた。

有紀は家が隣同士で、幼稚園の頃からずっと一緒だったんだ。

世話好きで、いわゆる姉御肌的存在だ。ちなみに、この学園の男子生徒達に人気らしく女子ランキング1位を記録している。


「ここかぁ。いやぁ、どこに並べばいいのか迷っちまったよ。」

有紀は呆れた顔で溜息をついた。

「はぁ・・・。もう天斗は・・・。ちゃんと入り口にどこに並べばいいのか張り出してたでしょ?去年も同じ事してたわよ。」

「あれ?(汗)そうだっけ?アハハハハ。」

いちいち確認しない俺はいつも通り、有紀の前ではヘラヘラと笑うしかないわけで。

有紀が毎回フォローしてくれたりするから、正直コイツが傍にいると落ち着く。



しばらくして、理事長がやってきた。スタスタと歩き壇上に上がり、そしてマイクを持ち話を始めた。

ちなみに理事長の年齢は50歳らしいが、見た目がどう見ても30代前半っていう顔だ。

理事長が年齢とは違うだいぶ若い顔をしている謎については後で知る事になるんだ・・・。


「皆さん、おはようございます。新しくこの学園に入学した新入生・・・、それに、今日から新しく進級された二年生の皆さん。今年もよろしくお願いします。」


・・・・・


長々とした話がやっと終わった。

(いや、マジで長かった・・・。)


話が終わり、俺達二年生だけ体育館に残されて一年生は全員体育館から出た。

そういえば、去年も俺達は話が終わると体育館を出て、二年生は残ってたな。

まさか、さらに長い話が始まるのか・・・


それから、10分程経っただろうか。

理事長がまたマイクをもって、話し出した。


「二年生の皆さん。今日から一年間過ごして来年には卒業になりますが、先に伝えておきます。二年生になった君達には去年とは違い、全く違う学園生活を送ってもらいます。」

突然の理事長の言い出しに全生徒がザワザワし始めた。そして、また理事長が会話を続けた。


「というのも皆さん、去年の事を思い出してください。何故この学園に入学できたのか。」

その言葉を聞いて、全生徒がさらにざわついた。

それもそうだ。何故この学校に入学できたかなんて聞いても教えてくれない。

それを今さら何故入学できたのかなんて分かるはずもないし、考えるはずもない。


「皆さん、静粛に。何故、皆さんが入学できたのか・・・。それは、皆さんが普通の子と違う能力を持っているからです。まだ覚醒はしていないので分からないでしょうが、私達は知る方法も持っていて、そして全国から推薦者を出しているのです。」


能力?普通の子と違う?

どういう事か全く分からない。


一人が突然左手を挙げて理事長に話しかけた。


「理事長、能力とはどういう事ですか?」


理事長はニヤリと笑った。

俺はその瞬間背筋がゾクッとした気がした。


「そうですね。まずは答えから言いましょう。それは「自然の力」です。」


さらに皆がざわついた。

何かの演技会なのか。

全生徒が落ち着きを隠せない状況になっていた。




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