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男の子


 どうも、三笠 宏生と申します。新参者ですがどうぞよしなに。


 短編ですので2、3話で終わります。


「――こんな少女を知りませんか?」


 簡素な服を纏った少年は、同じような服装をした男に尋ねる。

 『どんな子だい』と男は言う。


 少年は自分が描いた少女の似顔絵を見せて、再度男に問う。『この少女を知らないか?』と。


 似顔絵を見せた途端、男の態度は豹変した。その雰囲気から、その瞳から憎悪をたぎらせ、覗かせ、少女と尋ねた少年のことを罵倒した。

 少年は戸惑った。何故、この男が自分と少女にここまでの悪意を向けて来るのか分らなかったからだ。


 よく分からなくても、人として思うこともある。怒られたら謝らなければならないという思いと、少女を罵倒された怒りが沸き上がって来た。だが、ここで何か起こしてしまっては少女に会えなくなるんじゃないかと思った。それでは少女が悲しむだろうと思い、その怒りの感情を飲み下した。


 男は今だ自分と少女を罵倒していたが、そんな彼に背を向け他の人へ話を聞きにいった。

 だが他の人も男と同じ反応をする。唾を吐きかける者、罵詈雑言を口にする者、刃物を手にして襲ってくる者もいた。


 何故この人達が、少女に対してこんなにも怒ったりしているのだろう、と少年は思った。


 ふと辺りを見回してみた。そこには酷い暴風でも来たのかと言う位に荒れていた。木々がなぎ倒され、地面が何かによって大きく削れ、家も何軒か潰れていた。雨もここ数日全くと言っていいほど降らず、地は天からの熱のせいでカラカラに罅割れていた。


 こんなこと珍しくもなかったし、特に気にも止めないで少年は歩き出した。


 途中で何か思い出したように足を止め、水と食べ物を二人分買った。


「――どこに行っちゃったんだろう?」


 当てなど無く、ただ歩く。今までもそうして少女に会っていたし時には自分で少女に会えた事もあった。その時、とても少女は驚いていて嬉しくなったものだ。


 数日前に遊んだことなどを思い出し、笑みが溢れた。そして涙が溢れた。拭っても拭ってもどんどん溢れていき、しばらくそれは止まることは無かった。


「――会いたいなぁ」


 そこで少年は少女の名前を知らなかったことに気が付く。少年は少女に合ったら名前を教えてもらおうと思った。目標が出来、力が湧いてきた。よしっ、と気合いを入れ、少女を探しに歩き出した。

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