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第27話 クライル王

話の長さはどうでしょうか。え?短い?許してください、お願いしますorz

何度見ただろうか。この景色。これ程頻繁に城に出入りする平民を見たことがあるだろうか。いや、ない。


ふっ、これだけ頻繁に城に来たんだ。俺はもう王族と言っても過言ではなかろう。ふふふ…。


「ユウタ、何ニヤニヤしてるのじゃ?」


「ちょっと気持ち悪いかなぁ…?」


顔を見るとルルとヨヨが引いていらした。それ以上引かれたくはないのでスッと真顔に戻す。


「余計顔が歪んだのじゃ。」


「もっと気持ち悪いかなぁ。」


お母さん。お元気ですか?俺はもう挫けそうです。でも俺は強く生きるよ。ルルにも負けず、ヨヨにも負けず。


「ユウタ様。こちらでお待ち下さい。」


執事に案内された部屋にあった椅子に座り大人しく待っていると、背後のドアがガチャリと音を立てた。


「おにーちゃん!」


背後から俺の首に強烈な打撃をくらった。


この衝撃…軽さ的にユリアたんだな!(声でわかった)


「ゆ、ユリアか。」


「おおー!!おにーちゃん、よくわかったね!!!」


「まぁ俺くらいになると?気配だけで誰かわかるって言うか?うん、天才だから?うん。」


髪の毛をサラァッとかき上げ、ドヤ顔をして見せる。


「少年よ。また来てもらって悪かったのう。」


後ろを振り向くと王様が入ってきていた。この爺…いつの間に俺の背後に…?


「今おにーちゃん、ビクゥッってなったよ?」


「は、はは。さすが王様ですね。気配を消すのがお上手です。」


そうだ、そうに決まっている。天才の俺がわからないだなんて、さすが王様だぜ。


「いや、普通に入ってきたのじゃ。」


「はは。そんな馬鹿な。」


軽く笑いながらルルとヨヨの顔を確認する。顔を見るとウンウンとその通りだと言わんばかりに頷いていた。


くっ…気配察知的なスキルがあれば。


「ま、まぁそんな事より、ユリアとアリスが会いたいって?」


「そうなのじゃよ。まぁユリアは少年に懐いておるからわかるのじゃが、アリスが…のぅ。」


「アリスがどうかしたんですか?」


「あのね、おねーちゃんね、隠れんぼしてて探してくれなかったって怒ってたの。」


な、なんだって!?第一王女も隠れていた…だとっ。まさか本当に隠れていただなんて。


ドアを見るとジーっと俺の方をアリスが見ていた。


「なんか、ご、ごめんな?」


「…今度は探してくださいね?」


かわゆい!第一王女、いやアリスたん。ぐうかわですやん!!


鼻血が出てきそうになるのを抑え、俺はふと思う。


王族相手にタメ口じゃね…?


「すんませんでしたぁあ!!!」


気付いたら即土下座すべし!!


「え?」


「王族様にタメ口でずっと喋っていたでござりまする!!!申し訳ござらん!!!」


「「「えぇぇ」」」


「少年、今更じゃのう…。気にしとらんからその変なしゃべり方はやめるのじゃのぅ。」


「あ、マジですか!いやぁ、敬語苦手だから助かります。」


敬語は難しいからね!


「今のは敬語じゃないのじゃ…」


「ははは、ルルは冗談がうまいなぁ。」


「「「「「はぁ…」」」」」


「ユウタは馬鹿じゃな。」


誰だ、ルルにこんな言葉を教えた奴は。出てこい俺がぶん殴ってやる!


「馬鹿じゃないし!天才だし!」


「馬鹿じゃから薬草だっていっぱい取るんじゃ。」


「ばッ!!」


時は既に遅し。急いでルルの口を手でふさいだがそこにはもちろん王族御一行が。


「薬草をいっぱい?」


「い、いや。あの。」


「…まさか薬草を乱獲したのかのぅ?」


やばい、どうしよう。捕まっちまうよパトラッシュ。


「ままま、まさかぁ!そんな訳ないじゃないですかぁ!そんな事したら法律違反で逮捕されちまうっすよぉ!こんな善良な市民がそんな事しませんって!」


一心不乱で誤魔化すしかない。


「ほほう。正直に言えば許してやらんこともないんじゃがのぅ…」


なんだって!


「乱獲しました、申し訳ございませんでしたぁあ!!!」


許してくれるとあらば俺のしょうもないプライドは捨て、高速土下座をする。それが社会ってもんよ!


「…ふむ。なぜ乱獲をしたのじゃのう?」


「全く知らなかったからであります!!」


「知らなかった?」


「はい!そんな法律全く知らなかったであります!」


俺の故郷(ジャパン)にそんな法律は無かったんだし、知る訳ないじゃないか。乱獲禁止なら薬草が生えてるポイントごとに乱獲禁止の看板を立てとけってんだ!


「大陸全域で禁止されとるんじゃがのう?」


「大陸外から来た者でして。」


「大陸外からのう…?」


嘘は全くついていない。つまり今俺は正義なのだ(?)


「信じてくださいませ!!」


「まぁいいのじゃのう。」


だよな、こんな程度で許されるはずが


「っていいの!!??」


「嘘じゃないことはわかったしのう。」


この爺さん。いや王様は神か?神なのか?いや、髪はちょっとないけど!!


「そんな簡単に信じていいんですか?」


「ワシャのスキルで嘘探知というのがあってのう?それで反応が無かったからいいのじゃのう。まぁ次からは少年の好きな牢行きなのじゃのう。」


そんな便利なスキルがあるというのか…!あ、鑑定すればよくね?


【名前】ベルド・アッシュ・クライル

【種族】人間

【性別】男

【年齢】68

【職業】王

【称号】クライル王

【レベル】43

【体力】460

【魔力】30

【攻撃力】480

【防御力】150

【敏捷性】80

【スキル】嘘探知II(55/100)・剣術II(85/100)

【固有スキル】王の威厳

【アイテムスキル】ーー

【魔法】ーー

【従魔】ーー


…初期の俺より強いやないか。


誤字脱字などがございましたら教えていただけると嬉しいです。

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