6.彼と彼女らの旧情
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城ケ崎・将親。経済学部三年。
山代・佳世。歯学部三年。
相生・美樹。工学部三年。
三人の仲は高校時代に遡る。
もともとは城ケ崎と相生が同じ中学の出身で、クラスメートとしての交友があった。
そして高校へ進学し、相生が参加した部活で山代と仲良くなり、相生の紹介で山代と城ケ崎は対面する。
ともに快活で前も見ずに前進していく相生と山代の二人を、いつもどことなく斜に構えた城ケ崎が後ろからたしなめるというそれぞれの立ち位置はうまく嵌まったらしく、三人の交友は大学へ進学しても続いていた。
三人のそれぞれに対するそれぞれの認識は『友人』であった。三人の中で交際関係が築かれることはなく、それぞれにそれぞれで恋人がいたりいなかったりしたが、『三人』という関係に変化はなかった。
例えば山代は高校時代に二人ほど付き合ったことがあったし、城ケ崎の場合は一人だけで「もう懲り懲りだ」とか言っている。相生に至っては高校時代はもう取っ替え引っ替えと言われるほどに荒ぶっていた。大学へ行くとそこまでではなかったが、それでも結構遊んでいる。その時々は本気だが、どうにも長続きしないのだそうだ。つい先日にも、相生は二カ月ほど交際のあった男と離別している。
三人には別に共通する趣味があるというわけでもなかった。読書好きな城ケ崎に対し山代と相生は運動が好きだし、山代はJ-POP、城ケ崎はクラシック、相生は意外と演歌好きだったりもする。
三人でどこかに行く、ということもそうあるわけでもなかったし、三人で何かをする、ということもそれほどなかった。
それでもいつの間にか集まってだべっていたりしたのは、それもまたある意味で友人の在り方なのだろう、と何となく城ケ崎は思っていた。
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