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11.彼と彼女の切情
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「………ん?」
いや、でもそれって。
言ってもいいものなのか、若干迷ったけれどもやっぱり言う。
「それって────恋愛感情、じゃ、ないんじゃないか?」
山代が顔を上げた。城ケ崎は恐る恐る、
「それって、あれだろう? ほら、俗に言う────『リア充爆発しろ』、って奴」
つまりは単純な、嫉妬。
楽しく生きている人間に対する、やっかみ。
そりゃまあ確かに、親友に対してそういう黒い感情を抱いていることを自覚しても、全く嬉しくはないだろう。
城ケ崎自身はそういった感情を抱いたことがないためわからないが………昔、そうやってからかわれた思い出がある。
思い出。
まあ、思い出だ。
甘酸っぱさから甘味を根絶して苦味をぶちまけたような思い出だが。
城ケ崎としては───手など繋いで睦まじく歩いているカップルなど見かけると、微笑ましく思ってしまう。
嘘みたいな本当の話。
てゆーか我ながら爺臭い。
しかし山代は首を横に振った。
ぶんぶんと、激しく、頭が吹っ飛んでしまうんじゃないかと心配になるほどがむしゃらに髪を振り乱して。
否定して。
そして、
「そんなんじゃない! だって、私、美樹と、宮下君とか、彼氏とするようなこと、したいって思ってるんだもん!」
叫んだ。
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