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徒然詩編

オレの戦い

作者: 紅夜 真斗

何で、オレはこいつを相手にしているんだろう?

仕事そっちのけになって……本気で、そう思った今日を……綴ってます。生暖かい目でご覧ください。

 敵は強い、今までなら多少の困難も乗り越えてきた。

 オレは決して弱くはない……




 そう、思ってた。




 しかし、目の前にいるこいつは一体なんだ?

 未知なる敵、とでも言うのか……

 オレは幾度となく戦い、勝った。

 英雄と誉れ高いのか? と聞かれればそれはNOと答えるしかない程度の戦歴だが、確かにオレは勝って来た。

 勝って来たからこその意地もあった。

 そして、戦略セオリーも……



 敵に勝つためにはまず、相手の防御を掻い潜らなくてはならない。

 今までして来た通りの手順。

 敵の鎧をはずし己を強化し、そして挑む。

 それで今まで乗り越えてきた。

 マニュアル通りでつまらないと言う声も、聞こえない事はない。しかし、捻りを加えて勝てる相手なのかといわれれば、正直分からない。

 今まで、これで乗り越えてきた。つまり、体に染み込んだ技。

 今更変えようがない……これが正直な話だ。

 たとえ強固な相手でも、この技で幾度となく乗り越えていけると信じていた。

 そして、敵の鎧をはずしすぐさま遠くへ蹴り手の届かない位置へ追いやった。表情を見なくてもわかる、焦る色。

 反撃の手を掻い潜り、懐へ飛び込むと重たい一撃をくれてやる。



 勝った!



 確かな手ごたえを自信に変え、止めといこう。

 ゆらりと拳を握り、敵の深いところへめり込ませた。


 完全勝利……っ!?


 小さく口元が勝利の喜びを表そうとした瞬間、とんでもない反撃を受けた。

 今までのは完全に芝居だったのか?! そう思わずにはいられないものだった。

 敵の思わぬカウンターパンチをもらい、沈黙をしたのはオレだった。


 何故っ!


 呻く事だけが許され、オレの反撃は全てが潰された。

 手のひらで踊らされている……邪推だが、考えてしまう。

 応援を呼ぶか否か、最後の二択。

 しかし、応援を呼ぼうにも答えるものがいなくては意味がない……






 孤独。




 孤独な戦いだった。

 一進一退の攻防。いや、手数だけ見ればオレの方が繰り出している。

 にも拘らず、一向に決定打が入らないどころかカウンターがきっちりオレに跳ね返ってくるのだ。

 派手な一撃こそないのに、確実な打撃をもらい続けついに足に来た。

 パンパンになった足ではこれ以上の攻撃をもらうのは分が悪すぎる。

 少々シャクに触るが、応援も望めない今の状況で無理をしすぎて自分を不意にするのもよくはないか……

 決めた瞬間、敵と距離をとって一気に走った。

 後ろを振り返り、追ってこないことを確認すると干上がった喉に潤いを与え乱れた呼吸を整える。そうしなければ、敵を看破することは出来ないだろう。

 もう一度、体勢を立て直して攻めればいいはずだ。

 ボトルを投げおき、再び戦場へ戻る。

 そういう気分になる。


 援軍も頼めず、孤独な戦いを強要される。

 しかし、後顧の憂いはない。

 それをカバーしてくれる仲間がいるからだ。


 これを最後の戦いにしよう。


 再び敵の前に戻り、もう一度まとわれていた頑強な鎧を剥ぎ、カウンターの手も出せぬように徹底を極める。

 今度こそ…………


 今度こそ、決める!



 最後の祈りに似た思いで、指先を動かした。













  EPUSB1:(不明なポート)












 げふんっ…………


 負けた……


 完璧に……



 もう、これ以上の手はオレにはない……











 Win98……恐るべし……理不尽さ。

 オレの削除手順も、再インスト手順も完璧だったはずなのに……


 印刷テストすらさせてくれないとは……







 いつか、倒してやる……新しいOSという武器を持って。

 覚悟して待っていろ!!

今日、唯一の助っ人からのありがたい一言。

「OSの差かもね」

とのことでした。皆様はこうならないように、気をつけてマニュアルを熟読する事をお勧めします。

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