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三度滅んだ世界で、俺だけがバッドエンドを覚えている

作者:妙原奇天
世界は、すでに三度滅んでいる。
――それを覚えているのは、俺だけだ。

学園が消え、都市が焼け、最後に残るのは――彼女の笑顔。
どの終わり方でも、俺は生き残り、同じ朝に戻される。
焼けた匂い、遅れる音、ノイズ混じりの校内放送。
世界は“継ぎ目”を隠しきれず、少しずつ壊れ始めている。

そして現れた、学園の中心に立つ少女。
誰もが道を譲り、誰もが逆らえない存在。
彼女は笑いながら言う。
「大丈夫。今回は、ちゃんと救えるようにするから」

だが俺は知っている。
彼女が笑った世界から、必ずすべてが消えることを。

逃げれば、同じバッドエンド。
関われば、もっと早い破滅。
それでも彼女は近づいてくる。
右手を隠し、ノイズの源に触れながら。

これは、
世界を三度終わらせた少女と、
そのすべてを記憶した少年が、
四度目の破滅を回避できるかを賭ける物語。

――救うほど、世界は壊れる。
それでも、俺は選ばなければならない。
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