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SF作家のアキバ事件簿235 ミユリのブログ 時空コンベンション

作者: ヘンリィ

ある日、聖都アキバに発生した"リアルの裂け目"!

異次元人、時空海賊、科学ギャングの侵略が始まる!


秋葉原の危機に立ち上がる美アラサーのスーパーヒロイン。

ヲタクの聖地、秋葉原を逝くスーパーヒロイン達の叙事詩。


ヲトナのジュブナイル第235話「ミユリのブログ 時空コンベンション」。さて、今回は秋葉原パーツ通りの夏の大イベントが舞台です。


世界の時空ヲタクが集うコンベンション。ミレニアムの頃の"時空トラベラー殺し"の犯人と犯人を追う時空ハンターが宿命の出逢いを…


お楽しみいただければ幸いです。

第1章 DAY1


パーツ通りに巨大な銀色のバルーン人形が登場。通りを逝く人々はレトロフューチャーな銀色スーツw


コスプレ系イベント?


いや、タイムマシンセンターが主催する"第10回時空コンベンション"だ。世界の時空ヲタクが集結w


時空ヲタク?


タイムトラベラーを気取るタイムマシンヲタクだ。半分は未来人を気取った、メタリックなコスプレ。


残り半分はスチームパンクw


「スゴい!参加者の半分は時間旅行者じゃないか?」

「ねぇ最終日のシンポジウム、どーする?顔出してみよっか?」

「背景にセンターが入る絵で撮って」


パーツ通りのタイムマシンセンターが主催するイベントは今年でもう10回になる。館長は大張り切り。

低バイト料で雇われたミユリさん達は銀のコスモルックにミニスカ姿で写真撮影に応じチラシを配るw


「OK!ココょセンター正面の絵をお願い。コンベンションの垂れ幕もしっかり入れてね!」


ワラッタのディレクターがカメラマンに指図スル。未だミニコミ誌だった頃のワラッタだ。懐かしい。


「年に1度の私達のフェスだ!」


世界?から集った時空ヲタク達が天幕を仰ぎ見る。


"秋葉原パーツ通り タイムマシンセンター主催 第10回JIKUコンベンション DAY1"


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


メタリックな未来人とレトロなスチームパンクスで溢れるパーツ通り。ソコに人間大のゴキブリ登場w

ん?手足が併せて10本ある?改造人間のコスプレ?


「私は、50億年後の地球から来た"最終人類"だ。この時代の人類は足が2本しかないのか?」


酷暑下、ヨタヨタ歩く"最終人類"は、どーも着ぐるみのコスプレらしい。なるほどビラを配ってるw


「はい。おかえりなさいませ、未来人様。"1462世紀シェイク"ですね?イチゴ味で美味しいですょ」

「私は、ビクトリアンだ。19世紀のロンドンからやって来た」

「では"歯車パフェ"は如何ですか?」


コスモルックにミニスカに着替えたミユリさんが路面席の注文をとって回り"時空観光客"に思いっきり愛想を振りまく。笑顔を残してセンターの中へ。


"最終人類"は、ソレをジッと見ている。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


万世橋警察署(アキバポリス)覆面パトカー(FPC)から降り立つラギィ警部。


「パーツ通りは、イカれたSF野郎で溢れてます。先週の裏アキバにおける"光る森"騒ぎで、署には14本も問い合わせが入って、もう電話は鳴りっぱなしですょ警部」

「適当にあしらってょ。単に光が見えただけでしょ?」

「モチロンそう答えてますょ。でも、みんなタイムマシンの不時着だ、"リアルの裂け目"が現れたと固く思い込んでルンです」


溜め息をつくラギィ警部。


「夏コミが終わって、世界中のヲタクがヒマになってる。とにかく!そんな風評に付き合ってるヒマは無いわ。貴方がうまくサバいて頂戴!」


そう言い残してオフィスに消える。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ラギィがオフィスに戻ると自席に誰かが座ってるw


「しばらくね、ラギィ」

「…ハブル?貴女、ココにどうやって入ったの?」

「最近の警察はダメね。警備が手緩いわ」


真っ赤な革ジャン。確かに、このコスで潜入したとなると、警察の警備は手緩いと逝わざるを得ない。


「出てって、ハブル」

「ラギィ。貴女の口からそんなツレないセリフを聞くなんて。まぁ今日のトコロは退散スルわ。様子を見に来ただけだから…あ。ママによろしくね。貴女もやっとママの娘っぽくなってきたじゃない?また近い内に会いましょ」

「帰って。警察を呼ぶわょ」←


出て逝くハブル。警部補のミントとすれ違う。


「…警部。今のは誰です?」

「奴?奴こそ時空を超えた賞金稼ぎ"時空旅行者(トラベラー)ハンター"ょ」

「"時空旅行者(トラベラー)ハンター"?」


第2章 DAY2


タイムマシンセンターの中は、客もスタッフもホボ全員がコスプレだ。未来人、宇宙人、最終人類?…


「君。異なる時空からの侵略は既に始まっている。異次空人は残忍な殺戮者だ。なんとしても、侵略を阻止せねばならない。人類進化を守るのだ!」

「…マリレ、ちょっと」

「何?未だ話の途中ナンだけど?」


妙な軍服コスプレの男の演説を熱心に聞いてたマリレはエアリに首筋を摘まれる。2人はメイド仲間w


「もう十分ょ!あと1秒も耐えられないわ。コレ以上いたら、頭がおかしくなっちゃう!」

「ねぇエアリは"トラベラー"の残した渦巻きヒエログリフの意味を知りたくないの?その謎を解くヒントがココにアルのょ?」

「絶対ナイ。このインチキ土産物屋には何もナイ」


ソコヘ雪崩れ込む…やや?最終人類だ。


「助けてくれぇ!異次空人に50億年後に飛ばされ、こんなゴキブリ人間にされてしまった!」

「え。貴方、未来の人類の姿だったの?そんな子孫は要らないわ。あっち行って。改造人間ならお面ライダーを呼ぶわょ」

「おい、待てょ。僕だ」


最終人類が仮面を取る。中から現れたのは…僕だ。ヲフをコンベンションでバイト中。呆れるエアリ。


「ホラ。マリレ、貴女も見たでしょ?ココにいると、みんなテリィたんみたいなアホになっちゃうのょ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


タイムマシンセンターの向かいにあるマチガイダ・サンドウィッチズも世界の時空ヲタクで超満員だ。


「お待たせしました!コチラが"金星人の卵のサニーサイドアップとハッシュド月の石のセット"で、コチラが"コンベンションJIKUスペシャル"です。他に何かご注文は?」

「私は、第7659次元から秋葉原を滅ぼすためにやって来た。人類、降伏せょ」

「まぁスゴい。では、侵略の前に先ず腹ごしらえをしていってくださいね」


スピアの言葉に率直にうなずく第7659次元人w


「ちっとも変わってないわ。ココ」

「そうだな…何もかもみな懐かしい(宇宙戦艦ヤマト沖田艦長の声でw)」

「マジなの?」


カップルを見て驚くスピア。ミユリさんが音波銃で撃たれた時の記憶が脳内フラッシュバック。ヤバw


「…マチガイダ・サンドウィッチズにようこそ。お席にご案内しましょうか?」

「おぉモチロンご案内して欲しいね。なぁジェマ」

「ええ。そうね、お願い」


やっぱり、間違いナイ。あの時のカップルだ。しかし、どーやらスピアのコトは覚えていないようだ。


「コチラのBOXシートへどうぞ。何かお飲み物を召し上がりますか?」

「ヲ飲み物?モチロン召し上がるさ。ジェマ、何にする?」

「ラリル、私はコーラを」


女子の名はジェマ。男子はラリル。


「確か、この店はシェイクも美味かったょな。シェイクをもらうよ。どのシェイクにしようかな。そうだ。コレが美味そうだ。"時空共振シェイク"。コレにしよう」

「はい。では、ご注文を繰り返しますね。コーラと"時空共振シェイク"。直ぐお持ちします」

「あ。ちょっと待ってくれ。もう1つ良いかな」


逃げ足の速いスピアが捕まるw


「えぇどうぞ。少々お待ちを」

「待てない。あの時、何が起きたかを聞くまでは」

「…あの時?」


意地悪くニヤリと笑うラリル。


「ホラ。先日、秋葉原でメイド長が音波銃で撃たれただろう?君、あの時にいたメイドだょね」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。"時空コンベンション"のバックヤード。ようやく休憩に入るコスモルックのミユリさん達。


「マリレ。ちょっち聞きたいの。personal questionだけどOK?」

「ヤメてょミユリ姉様。私達の間に秘密はナイわ。何でもどーぞ」

「その後、スピアとの百合はどんな感じ?」


途端に顔をしかめるマリレ。


「ブブー。姉様、ソレはNG」

「うーん。どうやって忘れたかだけでも教えて」

「どーゆーコト?」


後ろの壁に"time & space, I believe"のスローガンが踊るマフラータヲル。絶賛販売中。よろしくw


「テリィ様のコトが頭から離れナイの。ヲ姿を見る度に、周りの景色が時空が異なるようにスローモーションになってしまうの」

「(重症だわw)姉様、しっかりして。ヲタクに振り回されちゃダメょ。姉様は、テリィたんにフラれたの。もっと強く生きなきゃ」

「そうね。だって私達はスーパーヒロインだもの」


マリレは大きくうなずく。


「テリィたんを忘れるためには何かに没頭スルの。そして、脳内からテリィたんを追い出すのょ」

「え。でも、何に没頭すれば良いのかしら」

「ソレはね…」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「テリィたん!君も感じるか?」

「何をです?」

「この熱気、シナジー…コレこそ我が天命だ!」


大袈裟に天を仰いでみせるのはアキバ土産物店、改めタイムマシンセンターが大当りのミルト館長だ。


「先週の"光る森"騒ぎのおかげで、今年のお盆セール、じゃなかった、コンベンションにはインバウンドだけではなく、時空研究の第一人者が世界中から集結してくれた。コレは、きっと歴史に残るコンベンションになるぞ…ソコのマスコミの人、プレス章をつけて!」

「すみません!」

「問題は、私が忙し過ぎるコトだ。マスコミや有名ゲスト達の相手をしなくてはならない。でも、持病の坐骨神経痛が出てしまってドッカーンなのだ」


ワザとらしく腰をさするミルト。


「僕がもっと働ければ良いのですが」

「何だって?」

「僕にもっと仕事を任せてください。ガムシャラに働きたい気分なんです」


ガラにも無いコトを逝ってみたら大ヒット。


「テリィたん!君のその言葉に私は今、猛烈に感動している。それじゃ遠慮なく責任ある仕事を振るょ」


力強く僕の肩を抱く。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


"エイミ・デ・ルカ presents スーパーヒロイン take down ショー"


タイムマシンセンターの一角に垂れ幕が下り、その下に白いマットのジャングル?コレは…リングか?


「な、何コレ?ヒロインのtake downって?コレ、リングでしょ?スーパーヒロインのショーなの?」

「そうょミユリ姉様。ヒロピン系だけど、何か問題ある?テリィたんの好きな奴」

「え。テリィ様、ヒロピン系だったの?そう逝えば…でも、アキバの地下でパワーに"覚醒"した腐女子を謎の組織が狩ってるのょ?その最中に能天気なヒロインショーで大騒ぎスルのは…」


ソコへ割って入るスピアのママw


「ミユリ姐さん。悪いけど、そのくだらないヒロインショーのおかげで私達シングルマザー母娘は食べていってるってワケ。そもそも地方巡業中は私とスピアが母娘タッグで…」

「ママ、ソコでSTOP!…あのね、姉様。テリィたんが私を見初めたのもショーで敗北する私を見てからなの。ホラ、テリィたんってヒロピンだから」←

「テリィ様ってヒロピンだったの?そっか…」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。まさか元カノが推しに迷惑な"事実"を吹き込んでるとはつゆ知らズ、難問に直面してる僕w


「あら。貴方がゲストのホスト係をやってるテリィたん?国民的SF作家なのに、ナゼかココでバイトもしてるとか」

「はい。貴女がブンナ博士役を演じられたコウサ・ブロウさんですね?コンベンションにようこそ」

「YES。あの"雅楽忍者隊"のブンナ博士はハマり役だった…ところで!貴方だったのね。私のホテルの部屋がスイートじゃナイんだけど」


面倒臭そうな(ヒト)キター!


「夏コミ直後で設備点検が多くて、多分空きがなかったンだと思います」

「つまり私が格下ゲストだと言うワケね?」

「まさか!でも、先着順なので先客を追い出す(キックアウト)ワケには…」


舌打ちして僕の鼻の前で人差し指を振る博士。


「あぁなるほどね、わかったわ。でも、私はスイートが良いの。何とかして」

「無理ですよ。満室だから」

「あら?私が聞きたいのはそんな返事ではないわ」


思い切り面倒臭い。助けてくれぇ。


「でも…何とかしてみます」

「だから?」

「何とかスイートをご用意します」


アラフォー金髪ヲバさんの顔が輝く。


「とても良い答えだわ」


歩き去る。続いてミルト館長が登場。似たような蒼い髪のヲバさんと一緒だ。イヤな予感しかしない。


「テリィたん。時空業界(ソンな業界がアルのか?)のレジェンドを紹介しよう。コチラがエベレ・ハブルさんだ。異なる時空とのコンタクトに何度も成功した、数少ない人の1人なんだぞ」

「時空を超えたのですか?ソレはスゴいですね」

「フン。決して幸運だったとは言えナイけどね」


フテくされた態度。ヨサコイとか踊ってそうだ。


「異次空人って、見た目はどうなんです? 」

「貴方の推しとソックリょ…つまり、普通の腐女子と何も変わらナイってコトょ」

「テリィたん。ハブルさんには、最終日のシンポジウムにゼヒ参加していただきたいンだ。君からもヲ願いしてくれないか?」


蒼い髪のアラフォーはシニカルに微笑む。


「イヤょ。私はただのゲストだから。こんなインチキ土産物屋で在庫一掃セールのお先棒稼ぐつもりはナイの」

「ソコを何とか…テリィたん。最もヤリ甲斐のアル仕事をやろう。ハブルさんを何とか説得して、最終日のシンポジウムに参加させろ。彼女は、30年間消息を絶っていた、謎に満ちた女ナンだ」

「そりゃまた…」


面倒クセェ女だなw


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。万世橋(アキバポリス)のオフィスで考えを巡らすラギィ。横に"ママの記録"と描かれた黄ばんだファイル。


「ママ…」


古い警官バッチを見て溜め息。新聞の切抜を手にし写真の中の連行されて逝く女の姿を見てつぶやく。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


僕は"最終人類"のコスプレのママ"タイムマシンセンター"の受付に座らされている。原色のステッカーがベタベタ貼られムダに時計が多数並んでるw


「ねぇテイクダウンショーでは、スーパーヒロインが敗北してボコられるの?」


見ると小学生だ。半ズボンだょ半ズボンw


「テイクダウンショー?知らないな。でも、敗北を見たけりゃ五反田系AVプロレスのコーナーへ行けば?あ。18禁か」

「ココがインフォメーションなのに教えてくれないの?宇宙の女忍者バルサン星人vsウルトラの義母の対決らしいょ。敗北スルのはどっちかな」

「どーせ両方共AV落ちの地下アイドル…あっ」


その時、センターの正面ゲートからインバウンドをかき分けミユリさんが入って来る。ヘソ出し私服w


「テリィたん。モモンガーょ」

「え。何?」

「モモンガーだと思うの」


ブースによっかかりチュッパチャプスを舐めながら投げ槍に逝うのはマリレ。失恋アドバイザーかょ。


「ミユリ姉様を見たらモモンガーを思い浮かべて気を紛らわせるの」

「そんなコトしなくても忘れるさ」

「そう?なら良いけど」


プイといなくなるマリレ。一方、ミユリさん(ヘソ出しw)は真っ直ぐ僕を目掛け一直線にやって来る!


「テリィ様。お昼の仕出しの注文を受けたんですがメニューについて…」

「ミユリさん。今、超忙しいンだ。仕事の話なら館長と話してくれるかな」

「ROG。でも、ちょっち良いですか?実は、来てるのです、ラリルとジェマのカップル。あの音波銃発砲事件の目撃者です。しかも、彼女の方がもう何時間もお店にいるの。まるで私を監視してるみたい。テリィ様にも注意をしてもらおうと思って」


僕をブースから引きずり出し無理矢理耳打ちスル。僕は、懸命に話すミユリさんを前に失語症状態だ。


だって、横顔が美し過ぎて…


「モモンガー」

「え。何ですって?」

「いや…あ。いや、とは逝わないよーにしてルンだった。じゃ、はい、ポーク料理だよ。ランチにはポークのパイが良いなと思ったのさ」


しばし状況を把握出来ないミユリさん。


「ポーク…ですか?ROG。何とか手配してみます」

「はい、ポークさ!じゃよろしくな。僕は、超忙しいんだ。何しろ"最終人類"だし…」

「わかりました。最終様」


微かに眉を上げ微笑むミユリさん。


"はい、ポーク"に"パイのポーク"ですって?はいぼーく、敗北のスーパーヒロイン?そーなのね?


やっぱりテリィ様は…


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


一方、引き続き大入り満員でごった返してるタイムマシンセンター。ラギィはハブルの姿を見かける。


ところが…


「ラギィ警部!貴女も私のテイクダウンショーを見に来てくれたの?感激だわ!」

「いや、ちょっと友人に会いに来たのょ」

「友人?まさか新しい女?恋人じゃないの?」


"リアルの裂け目"の影響で、アキバではマトモな男女交際は数を減らし、百合が異様に流行ってる。


「まさか…でも、今度ゆっくり会わない?」

「ええ!もちろんOKょ。ところで、私のテイクダウンショーだけど…」

「あぁ見に行くわ。人探しが終わったら」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。タイムマシンセンターのヒロピンコーナーの前。スピアがメイド仲間のマリレに声をかける。


「あら、マリレ!貴女も来てたのね?偶然だわ」

「偶然なんかじゃナイでしょ?もう私をつけ回すのはヤメてくれる?」

「つけ回すだなんて。マジ偶然会ったのょ。ホラ、今日はセンターには秋葉原中のヲタクが集まってるから…」


ソコヘ背中からウッカリ声をかける僕w


「お。スピア、やっとマリレを見つけたのか。散々探した甲斐があったな」


元カノに睨まれワケもわからズ逃げ出す。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


センターの前に停めたブレンガンキャリアに寄りかかり、煙草に火をつけたマッチを吹き消すハブル。


「なぜ秋葉原に戻って来たの?」

「ラギィ警部、ご挨拶ね。ココ数日間、秋葉原では色々と起きてるようね。例の"トラベラーズビクス"

で起きた音波銃の発砲事件の真相を聞かせてょ」

「…貴女は、私のママから正気を奪った。ママは今では施設暮らしょ」


いきなり突っかかるラギィ。


「どーやら期待以上に私を評価してくれてるのね」

「秋葉原から出て行って」

「あのね、ラギィ。その話ならもう済んだハズょ」


ラギィは聞く耳を持たない。


「貴女が私からどれだけのモノを奪ったかわかってるの?貴女の顔は、もう2度と見たくないわ」

「ソンなムキにならないで。私だって、ココ数年は地獄のような日々を過ごしてきたの。貴女のママは介護施設で平和に暮らしてるそうだけど、記憶も曖昧になってるでしょ?でも、ラギィ。貴女には色々疑問があるハズょ。なぜママが殺人犯として逮捕されたのか?私なら、貴女の疑問に答えられる。なぜなら、私は、例の事件の唯一の目撃証人なのだから」

「ソ、ソレは…」


形勢逆転だ。絶句するラギィ。


「あの日、私は現場にいて、全てをこの目で見たの。ラギィ、私を秋葉原から追い出す前に、何が得かをよく考えて。私と情報交換した方がお互いのためでしょ?」


立ち(すく)むラギィに、思い切りドンと肩をぶつけ出て逝くハブル。僕は人混みに紛れソレを目撃。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


タイムマシンセンターの前に美脚がズラリと並ぶ。良く見たらミユリさんやいつものメイド達だけど、コスモルックにメタリックなミニスカが映えてるw


「あ。ソコの人、私のジャケットをお願い」


僕を見もせズにピンクのジャケットを突き出すのは昭和の頃のアニメ"雅楽忍者隊"のブンナ博士(の声優さん)だ。


「ありがとうございます!ブンナ博士。コレで当館のコレクションも充実し、世界的に有名な観光スポットになるカモです!」

「そぉ?で、他には誰の顔形を採ったのかしら」

「貴女が最初ですよ!No.1です!」


泥の入った洗面器を前に躊躇う博士(の声優さん)w


「何ですって?」

「手形、足形の次は"顔形"です!貴女が記念すべき1人目ってコトですょ。では、行きますよー」

「ちょっと待って!話せばワカル…」


問答無用!ブンナ博士の頭を、泥の入った洗面器に推しつける。ドップリ泥にハマって博士がモガくw


「大丈夫ですょ!直ぐ顔形が採れますから!」

「だずげで!息が出来ない…」

「はい、オッケー。素晴らしい!完璧な顔形が採れました!デスマスクにも使えますょ!」


博士は泥だらけの顔でピース。


"秋葉原パーツ通り タイムマシンセンター主催 第10回JIKUコンベンション DAY2"


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。僕がヲーナーの"トラベラーズビクス"。


「コーヒーのおかわりは如何ですか?」


ミユリさんの声に顔を上げるジェマ。あの国民的SF"地下レンジャー"の動画を見ている。目が高い。


「あ、ありがとう。いただくわ」

「コレでもう8杯目ですけど、次はカフェイン抜きにしますか?」

「…長居されちゃ迷惑ってコト?」


笑顔を返すミユリさん。


「いいえ。御屋敷はヲーナーの方針で腐女子の長居はフリーです。ただ目が充血してらっしゃるようだから」

「え。マジ?ラリルにバレちゃうわ。また泣いてたって嫌がられる!」

「貴女のTOなの?」


動画を見ていたタブレットをしまうジェマ。


「ごめんなさい。私、もう出るわね」

「いえ、待って」

「え?」


立ちかけたジェマに座るよう促し、素早く紙ヲシボリの封を切るや軽くコップの水に浸して差し出す。


「コレを目に当てておけば、泣いた痕もすぐわからなくなるわ。どうぞ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。タイムマシンセンターで"最終人類"のコスプレをした僕は、怒れるエアリに絡まれている。


「テリィたん!裏アキバじゃマトモな人って絶滅危惧種なの?」

「このコンベンションの期間中はな」

「今まで話した人はみんなイカれてるわ…ねぇテリィたん。あの人、見てょ」


怒れるメイドが会場のヲタクを指差す。


「おいおい。アイツは、例の音波銃乱射の日にトラベラーズビクスにいた奴だ」

「やっぱし?マークしといた方が良いンじゃナイの?SATOカモょ?」

「関係ないよ。コンベンションに来ただけだ」


指差す先は赤いジャケットを着たラリルだ。何処から見てもドン引き系のヲタク。彼も絶滅危惧種だ。


「あの…ハブルさん」


エアリの愚痴を聞き飽きた僕は、さすらいの"時空ハンター"に声をかける。ヲ仕事に没頭するンだ!


「やはり最終日のシンポジウムに出席してもらえませんか?もし、ご出席いただけるなら色々便宜を計らせていただきますが」

「私は、話すの苦手なのょ」

「あの…個人的な質問よろしいですか?コンベンションをご覧になって、いつも何か怒ってらっしゃるようですが、どうしてなんですか?」


遠慮のない質問に遠慮のない回答が返って来る。


「1つだけ教えてあげる。貴方が働いてるこの場所は実にクダラナイ。子供ダマシょ。ココに集まる連中も真実を知れば、とてもフザけたニヤニヤ笑いなんかしてらンないわ」

「貴女は、長い間姿を消していたそうですね?」

「別に透明人間になってたワケじゃナイ。現に今、貴方の前にいるし…さ、コレ以上詮索はヤメて。貴女のタメにならないわ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


センターのデータベースでハブルを検索してみる。


"エベレ・ハブル。アキバが秋葉原だった昔、パーツ通りで起きた殺人事件の唯一の目撃者…"


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


特別養護老人ホーム"霊感の森"。窓辺で外を見てる車椅子の老婆に椅子を引いて話しかけるラギィ。


「ママ」

「…寒い。ココはヒドく寒いわ。まるで冷蔵庫の中にいるみたい」

「少し思い出して欲しいの、ママ」


手前のソファには、惚けた顔をした老婆がボンヤリとTVを見てる…が、画面は先程から砂嵐のママだ。


「ねぇママ。30年前の殺人事件の夜、ソコにはハブルもいたの?」

「…ハブル?あの人は旦那と子供に執着してるわ。だから、あんなコトになった」

「ママ…」


深く溜め息をつき、実の母親を哀れみの目で見る。


「彼女は独り者ょ」


母親は息を飲む。窓の外に目を向ける。


「ココは寒過ぎるわ」


肩に毛布をかけると、母親はラギィを見上げる。


「貴女は…私を殺す気なの?」

「ママ、また来るから」

「…」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。トラベラーズビクス。


「私はラリルのコトを愛してる」


カウンター席ではジェムの独白が続く。お給仕そっちノケで聞き入るミユリさん。メイド長ナンだがw


「そうなの!全て彼を愛してるコトが問題なのよ。プロポーズされて秋葉原で結婚式をあげようって旅行に出た。でも、最初は2週間の予定だった」

「うんうん。ソレで?」

「ソレが…あの日、ランチを食べにこの店に寄って以来、ずっと旅が終わらないでいるわ」


ミユリさんは目を白黒。


「旅が続いてるの?結婚もせズに?」

「だって!男って、ホラ、何かに夢中になると何もかも忘れちゃうのよね。私のコトとか…」

「そっかー。えぇそうですとも!」


激しく同意するミユリさん。何なんだw


「ラリルは時間旅行に憑かれてしまったの。初めは私も夢中だった。でも、もう旅の暮らしはゴリゴリだわ。何処かに落ち着いて暮らしたい。ごくごく普通の彼氏が欲しい!」

「私もそう思います!」

「あら?貴方の彼氏も珍奇(ユニーク)なタイプなの?」


ミユリさんはクスクス笑い出す。全く何なんだ?


「ユニークって言葉、テリィ様にピッタリだわ」

「テリィ様って…あの国民的SF作家の?」

「えぇまぁ」


フト真面目な顔になるミユリさん。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


コンベンションの目玉、シンポジウムが始まる。


「…ツルツルの肌をした未来人とタマゴ型の顔をした超古代人に遭遇したグラボ・スキル氏の証言は、近年多発している時空トラベラーを目撃者達に、こうした公式の場で公表する勇気を与えるモノとなるでしょう」


パネリストのコメントに聴衆がうなずく。未来人風のメタリック系とスチームパンクスが大体半数だ。


「…というコトでした。グラボさん、どうもご苦労様でした」


会場の司会は、雅楽忍者隊のブンナ博士。


「では、次の発表者はラリル・レロゥさんです。会場におられますか?」

「はい!ココにいます…先ずブンナ博士。良く憧れの人を神とか呼ぶけど、僕にとっての神は貴女ナンです。もー鳥肌立っちゃいますょ!女神!」

「ソレはどーも。先ず時空トラベラーの目撃談からお願いします…」


満更でもないブンナ。ラリルにマイクを向ける。


「私の話は、つい最近このパーツ通りで起きた話ナンです。私は、向かいのトラベラーズビクスに御帰宅していました。そこに、ギフトショー帰りで気のたった中華系バイヤーが2人入って来て、口論を始めたと思うや否や、当時は未だ珍しかった音波銃を取り出すと突然発砲したのです!」

「おっと、ごめんなさい」

「え?あ。突然、音波銃を撃って…」


発言中のラリルの股間にタッチして歩き去るメイドは…エアリだ。タッチの瞬間、エアリの手が光るw


「と、とにかく!中華なバイヤーが音波銃をギュン!と発砲、バイヤー同士が揉み合ってドスン!撃たれたメイドがバタリ!と倒れ、ソコヘ怪しいヲタクがドバッと走り込み…」


ドバッと走り込む?どーやんの?


「あれ?あれれ?何だかカユいぞ…あ。あの時のヲタクは、国民的SF作家のテリィたんに違いナイ。あぁカユい。股間が…ガマン出来ない!」


突然ラリルは股間をかきむしる。気持ちが良いのだろう。半開きの口から喜悦の声が漏れ大変グロい。


「…そうしたら、撃たれたメイドが生き返ったのです。あぁ気持ちE。あの、パンツ脱いで掻いても良いですか?」

「ダメに決まってるでしょ!貴方の話はボンバンばかり…その手で私に触らないで!」

「実に不愉快ですな。貴方は、我々のみならず、世界中の時空研究家をバカにしている」


パネラーのアキバ工科大学ジクゥ教授も怒る。


「待ってくれ!奴は、今、みなさんの目の前にいる!コイツです!国民的SF作家の…」

「もう、良いからお帰りください!警備を呼んで!タイムトンネルのMPとかいないの?」

「テリィたん、行くぞ。奴を摘み出すンだ」


警備もMPもいるハズがナイ。ミルト館長が僕の腕を掴む、というか、背中を推す。だが、奴の手は…


「コイツだ!コイツは国民的SF作家テリィたんに化けた時空の侵略者だ!わああぁカユい!」

「みなさん、静粛に!落ち着いて行動してください!彼は気づいていませんが、彼こそが時空の侵略者なのでした…」

「みんな!ダマされるな!頼むから聞いてくれよ。俺は見たんだ。傷が消えたんだよ!カユい!ブンナ博士、愛してる!結婚してぇ…」


苦笑いするブンナ博士。会場からも苦笑が漏れる。その中で1人、怪訝な顔をしてラリルを目で追う女…


時空ハンター、エベレ・ハブル。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


タイムマシンセンターを(僕と館長にw)追い出されたラリルは、パーツ通りの電柱の影で泣いている。


「誰にも信じてもらえないって辛いょね」


顔を上げるラリル。目の前にハブル。


「でも、アタシは聞くわ。トラベラーズビクスのメイド長ミユリについてょ。知っているコトを全て話して。聞くわ」


中古車のCFみたいw


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


得意の営業用スマイルだ。雅楽忍者隊コスプレのエモいヲジサン2人に挟まれて、微笑むブンナ博士。


「ねぇガラクターの惣菜エックスはいつ来るの?ヲジサン相手のチェキはウンザリょ」

「テリィたん、お話ししてないのか?」

「え。僕が話すんdeathか?」


嫌な役は全部バイト任せだ。そもそも惣菜エックスなんか呼んでナイのだ。そんな予算ありゃしないw


「お。ブンナ博士だ!ツーチェキいくら?」

「ツーチェキ?お絵描き付き500円だけど…ポーズはニャンで良いかしら?」

「はい、笑って!」


シャッターを切る僕w


"秋葉原パーツ通り タイムマシンセンター主催 第10回JIKUコンベンション DAY3"


第3章 DAY3


ラリルをキックアウトした手をトイレで洗いながらミルト館長と立ち話。彼の手洗いはマック仕込みw


「あのハブルって女子、アキバが萌えだしたミレニアムの頃の殺人事件と関係があるンですか?」

「どこでソレを聞いたんだ」

「センターのデータベースに入ってました」


満面の笑みを浮かべる館長。


「テリィたん!ウチのデータベースを使ってくれてウレしいょ!ココ数年全くアクセスがなくて実は悩んでた」

「(だろーなw)彼女が何年もアキバの地下に潜ったのは、何か関係があるのですか?」

「ソレは誰にもワカラナイ。とにかく!彼女は何も語ろうとはしないのだ(特に私には)」


最後の( )の部分を飲み込んで所長のまとめ。


「奴は"リアルの裂け目"から秋葉原の地下に潜入した時空トラベラーを見つけ、その後を追いかけ回してる。そして、何某かの真実をつかんだに違いナイ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


時空ヲタク達によるシンポジウムが白熱?スル中、センター駐車場の特設リング?では前座が始まる。


「ぎゃあああっ!」


セーラー戦士同士の対決だが…明らかに大女vs小女のハンディキャップマッチだ。リフトアップされた小女が絶望の絶叫。その傍らでスマホ中のエイミ。


「エマァ!何処にいるのっ?もうすぐ貴女の出番よっ!…何?大丈夫、心配しないで!貴女の相手ナンて可愛いモンょ」


再び思い切りマットに叩きつけられた小女の絶叫w


「え。何?悲鳴が聞こえた?空耳アワーょ。今はセーラー太陽とセーラー小惑星が仲良くリングインしてるわ」


セーラー小惑星、マットに大の字だ。のたうつ腹にニードロップが突き刺さる!またまた絶叫、悲鳴…


「大丈夫!絶対に手荒なマネなんかしないわ。だって、所詮は子供騙しのヒロインショーょ?そりゃ確かに去年は肋骨を1本折られたたけど…え?2本だったっけ?とにかく!私、お見舞いに行ったわょね?だから、お願いだから来て。貴女が試合に出てくれなかったら、私は破産。だって、年収の半分をこのコンベンションで稼いでるんだから…もしもし?もしもしっ!」


電話は切れたらしい。途方に暮れるエイミ。


「もう終わりだわ」


天を仰ぐ。ソレを柱の影から見ているミユリさん。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻の万世橋(アキバポリス)。ラギィ警部のオフィス。


「ありがとう、警部。話せて良かったわ。過去40年間にわたり"彼女"は池袋で死体の山を築いてきた。まさに冷酷非情な連続殺人鬼(シリアルキラー)ょ。手がかりは、死体に残す手形だけ。ソレも1日か2日すると消えてしまう。だから、その場で直ちに撮影するしかナイの」

「ハブル。この写真は何処で手に入れたの?」

「警部。仕事の合間に調べる貴女と違って、私は24時間を時空トラベラー狩りに費やせる。ソレに私自身が撮影したモノもあるわ。その男性ょ」


ハブルはラギィのデスクに並べた写真を指差す。


「…イケメンね。身元は?」

「ソンなコトはどーでも良いわ。自分で撮影したモノ以外は、あるコネを使って集めてる」

「"彼女"は何者?この犠牲者達は誰なの?」


溜め息をつき写真をしまうハブル。


「普通の人々ょ。ヲタクですらナイわ。ただ、ソレは重要な問題じゃナイ。たまたま運が悪く、その場所にいた。ソレだけの哀れな犠牲者ょ。ねぇラギィ?」


顔を上げる警部。


「貴女のママは、確かに無実の人を撃った。でもね、ママは決して正気を失ってたワケじゃナイ。貴女も、そのコトには気づいてたハズょ。隠さないで。私にはワカル。貴女のママは、異なる時空の侵略から、この秋葉原を守ろうとしていた。ただ、桜田門(けいしちょう)はscapegoatを求め、ママを吊るし上げた。警察は、組織が存続スルためには、そうするしかなかったの。ねぇ私達が立ち向かおうしているのは、異なる時空から来た平和の使者じゃない。冷酷で残酷な連続殺人鬼(シリアルキラー)なの。何か情報をつかんでるなら教えて。貴女には、私に協力する義務がアル。だから、2人で共同して立ち向かお?あのミユリとか言うメイドは、私の勘では、この件に何か関係がアルのでしょ?」


ハブルの思わぬ熱弁。ラギィは圧倒される。


「えぇ恐らく」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。トラベラーズビクス。


「ただいまー誰かいる?あら?偶然ね、マリレ」

「偶然って…来てから20分もドアの前で立ってたのが見えてたわ。今日は何?」

「タイムマシンセンターのコンベンションで、この星座の本を見つけたの!マリレも興味があるかなと思って買って来たのょ?」


ところが…塩対応w


「だから?」←

「だからって…ホラ。マリレは星座に興味があったじゃナイ?コレからも時々2人で会って、一緒に天体観測とか出来たら良いなと思って」

「スピア…私達、百合は出来ないって、この前言ったハズょ?」


スピアはひきつった笑顔。


「ソンなコト、わかってるって。ヲタ友としてょ。あくまでヲタ友として、同じ場所で同じコトをして楽しむだけ」

「スピア。私、貴女のコトが好きよ」

「やっぱし!」


舞い上がるスピア。ところが…


「でも、こーゆーのは困るの」

「モチロン即ヤメるわ。で、こーゆーのって?」

「しつこくされるコトよ。貴女とはヲタ友になりたい。だけど、振り向けばいつも貴女がいるって言うのは息が詰まるの。ごめんなさい。きついコトを言って」


天国から地獄。スピアの顔がひきつる。


「わ、わかったわ。そーょね。マリレが謝るコトなんかナイわ」


買って来た星座の本をテーブルの上に置く。


「マリレを困らせるつもりはナイわ。じゃ私、消えるね。気にしないで」


お出掛けするスピア。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

"マチガイダ・サンドウィッチズ"は、チリドッグがヤタラと美味しいホットドッグステーションだ。


「はい。コレ飲んで元気出して」


チョコシェイクを出すミユリさん。


「ミユリさん、聞いて!人生がこんなに厳しいとわかっていたら、私、生まれて来るンじゃなかったわ」

「私も丸っ切り同感。仲間に入れてょママ」

「あらあら。今宵の御屋敷は失恋レストランね。スピア、いつもの?」


カウンター席でスピアのママがクダを巻いていると娘のスピアが乱入。メイド仲間のエアリは苦笑い。


「いいえ。今宵はメロンソーダょロックで」

「ズバリ!貴女も恋の悩みね?」

「ママ、何でワカッタの?もうヤダー。みんなの意見を聞かせてよ。しつこい元カレってどう思う?」


盛り上がる恋バナ。赤い気炎。


「いつも男って馬鹿みたいなコトに夢中になるのよね。巨乳とか、大リーグとか、タイムマシンとか…」

「そうそう。そして、1日中こだわりまくる」

「まるで大きな赤ちゃんょ!」


何と先に来てたジェマが乱入。みんな唖然となる。


「あ、ごめんなさい。つい身につまされて…」

「良いのょ!ねぇ男って面倒臭くなると、直ぐ忙しい忙しいって女を無視スルと思わない?」

「そうなの!結局面倒なコトから逃げたいだけ。男はいつも逃げるのよ!」


人類の共通の敵、男w


「夢を語り出したら要注意よっ!夢は男の隠れ蓑。所詮は社会を怖がってるだけ」

「そう!責任を取るのが怖くて逃げ回ってる」

「男は臆病!ビビって人生から逃げてる!」


感極まってカンパーイ!ソコヘ…


「エイミ!何してる?もう直ぐお前の"五反田系ヒロイン敗北ショー"が終わるぞ!"ウルトラの義母vs宇宙の女忍者バルサン星人"は大当たりだ!バルサン星人が分身の術で義母を2on1 でボコったら、もう会場のヲタク達は総立ちで…」

「え(立ってるのは何?)?"ウルトラの義母"が試合に出てくれたの?でも、確かキカタンの単体AV撮りがアルからアリバイをサポートしてくれって…」

「あら、プロモーター!貴女の寄越したウルトラの義母、メッチャ弱い。叩きのめしてやったわ。彼女は今、リングの上でミニスカなのにお股広げて白い太腿晒して失神失禁のピクピクょ。神田消防(アキバファイア)の救急車を呼んであげて。しかし、ウルトラの義母ってシングルマザーって設定だったのね。知らなかったわ」


バルサン星人コスプレの姉妹が入って来て気炎を上げる。どうやらテイクダウンショー終了のようだ。


「まぁ大変!」


エイミ母娘がタイムマシンセンターに飛び込むとゴルゴダ星を模したリング中央で"ウルトラの義母"が十字架に磔になってピクついてる!コ、コレは…


「え。ミユリ姉様?ミユリ姉様なの?」

「…お願い。テリィ様を呼んで」

「テリィたーん!ミユリ姉様がタイヘンよっ!」


呼ぶ声に駆けつけた僕は敗北し磔にされたミユリさんの姿に目を奪われる。だって…どストライクだ!


「ミユリさん、しっかり(しなくても良いょこのママ無惨に敗北した君を見ていたいw)」

「テリィ様…私、負けましたわ(回文)」

「だ、大丈夫か?…し、しかし萌える。このシチュエーションは天国過ぎる(イメクラだったらいくらスルやら!)」


僕の腕に抱かれチョロリと舌を出すミユリさんw


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ラギィのオフィス。ハブルが去った後で、彼女が残した写真を虫メガネで拡大して見る。昭和な探偵?


「コレは、殺されたイケメンの車ね?あら?ナンバーが写り込んでるわ。桜田門(けいしちょう)のデータベースで調べてみましょう…シラヲ・ハブル?ハブルの旦那さんなの?そーか。そーゆーコトなのね!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


タイムマシンセンターのバックヤード。


「国民的SF作家のテリィたんってのは貴方?」

「は、はい。最終人類のコスプレしてますが…」

「あのね。さっき私に振って来た話、受けてあげても良いわ」


ヤッター!…あれ?でも、彼女には何を頼んだンだっけ?確かホテルの部屋のグレードUPだったかな?


「(何が何だか良くワカラナイけど)ありがとうございます!」

「全く貴方の粘りには負けたわ。OKょ。最終日のシンポジウムに出席して、あ・げ・る!」

「サ・ン・キュ!マジですか?いやぁ助かるなー」


珍しく謙遜する時空ハンター。


「でもね。1つ問題があるの。講演の資料を取りに一度ホテルに戻らなきゃナンだけど、あいにく車が故障で部品を取り寄せ中なの。古いブリッツなので修理には時間がかかるわ」

「OK!ホテルまでヲ送りしますよ」


ニコリと笑う時空ハンター。


「ありがたいわ。ソレなら、何か聞きたいコトがあったら、道すがら質問に答えるコトが出来るわね」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


同時刻。特別養護老人ホーム"霊感の森"。


「ママ!ママの言う通り、ハブルは結婚してた。でも、そのイケメン夫は殺されて、ハブルの方から犯人探しをママに依頼してきた。そして、夫の死体には、例の手形が残されてた。ハブルは、その殺人現場から立ち去ろうとするホームレスを見て、マジそいつがイケメン夫殺しの犯人だと思い込んだ。そして、事件の2年後、そのホームレスを発見し、ソレをママに知らせ、ママをけしかけて追わせた。そうでしょママ?」

「ホームレスの…男?」

「この男でしょ?」


ラギィが見せる写真に写っていたのは…


「ママは、ハブルにそそのかされて無実のホームレスを殺してしまったのね?」

「違う。違うわ」

「ママ」


正面から母親を見据え、その瞳に問いかける。


「だったら、一体何が違うの?今、教えて」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


一方、タイムマシンセンターのバックヤード。


「(気の変わらない内にw)さぁ逝きましょう!」

「テリィたん、いよいよだわ」

「YES。ホテルはどちらですか?」


時空ハンターは一言ずつユックリと発音スル。


「東秋葉原のレコル・アクシヲム(悪の巣窟ホテル)


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


タイムマシンセンター。シンポジウム会場。


「ねぇ!あのヲバさんは、テリィたんをどうするつもりなの?」

「知らないょ。マジ何も知らない」

「だったら、何で貴方は私から逃げるの?貴方、あの女にテリィ様の何を話したの?おっしゃい!」


ヲタクの胸倉を掴むミユリさん。


「か、彼女は、ただ俺の話を聞いてくれただけさ。音波銃の発砲事件の日にメイドがどーしたとか、SF作家がこーしたとか…く、苦しい」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


特別養護老人ホーム"霊感の森"。


「…ラギィ。ママはね、ハブルと一緒に追ったの。ただ真実を知りたいと言う奴の言葉を信じて」

「ママ。奴が撃ったの?ママじゃなくて、ハブルが撃ったのね?そうナンでしょ?ホームレスを撃ったのはハブルなのね?」

「…YES」


ママは(うなず)く。


「だから、ラギィ。よく覚えておくのょ。彼女と対決スル気なら、決して彼女に背中を向けないコト。そして…その時が来たら躊躇(ためら)わズに撃ちなさい」


第4章 LAST NIGHT


「素晴らしい景色だと思わない?」


僕は、パーツ通りから東秋葉原へ向かう首都高バイパスの高架上をケッテンクラートでトバしてる。

後部席の時空ハンターさまは、なぜか黄昏に染まる電気街を見下ろし目を細め…まるで恋人気取りw


「特に黄昏に染まる電気街は美しいわ…」

「(ナンなんだ?)はぁ確かにキレイですけど…さっき、道すがらお話しスル時間がアルと仰ってましたょね?」

「私もイケメン夫のシラヲとよくドライブしたわ…どう?愛する異性を助手席に乗せて車をトバすのは最高の気分ょね?」


ケッテンクラートに助手席はナイけどなw


「そうですね」

「相手が運命の女性かどうか確かめるには、どうすれば良いと思う?決め手はキスょ。ソレで全てがワカる。運命の相手とのキスは、全身を電気が流れるような感覚ょ。シラヲの時がそうだった。テリィたんは、そんなキスをしたコトがアル?」

「今日は未だ」


僕の答えを聞き流すw


「アレは私達の初めての結婚記念日だった。私は、シラヲを驚かせるプレゼントがあると言って彼を誘ったの。マジックショーのアシスタントのバイトで、バニーガールになって稼いだ給料を叩いて花火を買ったわ。首都高上野線の高架下で年老いた男から買った花火ょ。ところが、待ち合わせ場所に着いたトコロで、私はマッチを持って無いコトに気がついた。だから、須田町交差点にある国民的バーガースタンドに立ち寄って…後はテリィたん、貴方も知っての通りょ」

「え?何の話?」

「あの廃ビルの前で停めて。貴方に見て欲しいモノがアル」


グランド末広町ステーションが地底超特急のハブになり、アキバの賑わいが裏アキバへと移って、須田町界隈はスッカリ寂れた…と言うか昭和のママだ。


その廃ビルは売りに出ている。


「この界隈に来たのは久しぶりナンですが」

「…あの時も、もう暗くなりかけていたわ。私がマッチをもらいに国民的バーガースタンドに入るとカウンターのガラス鉢にマッチが入ってた。1つ100円だったわ」

「ハブルさん。スミマセンけど、急がないとシンポジウムが始まってしまいますので…」


突然クルリと振り向くハブル。


「ところが!私は、その100円を持ってなかった。でも、咄嗟に車の灰皿に小銭を貯めていたのを思い出して、急いで戻ろうとも思ったけど、とりあえズ、黒エプロンの社員サンに頼んでみたの。お願いょ私に恥をかかせないで。今日は2人の結婚記念日なの…ちょうどストリートギャングの抗争が盛んな頃だった。ビビった社員サンはマッチをタダでくれたわ。バタフライナイフをちょっと開いただけで」←

「何の話です?」

「でもね。幸せは潰えた。遠くに消え去ってしまったの!あの…黄昏の時から!」


不気味にハァハァと荒い息をするハブル。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ラリルは、トラベラーズビクスに飛び込む。


「ジェマ!神田明神のお告げがあった!」

「あらそう?良かったわね。昨日のカユカユになるアレルギーは治ったの?」

「昨夜、例の時空ハンターの女と2時間も話して、よーやくワカッタのさ。俺には、この仕事は向いてナイ。あんな孤独な人生、俺にはムリだ。そもそも、俺は獲物を追い回す生粋の日本人、つまり狩猟民族じゃない。弥生以来の農耕民族ナンだ。情報を丹念に拾い、真実と言う名の実を収穫する。ジェマ。俺は、タイムトラベラーを追いかけるのはヤメる。もう俺達の旅はココでお仕舞いだ…ところで、何でソンな格好してるの?」


ジェマは、UNIQLOの上にアンテナ付きカチューシャとメイドエプロンをつけている。お盆を持ってw


「忙しそうだから、御屋敷を手伝ってるのよ。お帰りなさいませ、ラリル様」

「萌え。コレは最高だ!ココに住もう!秋葉原だょ。何もかも、この御屋敷から始まったんだ。ココにさえいれば、調査も続けられる。秋葉原に落ち着こう。俺達の旅は終わりだ…決心したよ。ジェマ、俺と結婚してくれ」

「きゃー」


ジェマにひざまずくラリルを見て、御屋敷のメイド全員が息を呑む。御屋敷の全員が2人を振り向く。


「…マジなの?ラリル」

「マジさ」

「ダーリン!ウレしいわ!」


中腰のサエない格好で手を取り合う2人。その格好のママxoxo。一斉に歓声が湧く。場の全員が拍手。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


その頃、ラギィは万世橋(アキバポリス)を飛び出して覆面パトカーをトバしてるが、ラギィが急ぐその先では…


「結局、夫は花火を見ずに死んだわ。私からのプレゼントが何かも知らないママね。私は…妊娠3ヶ月だった。女の子だったわ。あの日、私からソレを告げて、夫を驚かせるつもりだった」

「お気の毒に」

「お気の毒?全くょ。4人の罪もない人間の命が散った。先ず、私のイケメン夫と生きて産まれるコトのなかった娘。そして、無実の罪を着せられて死んだ、あの哀れなホームレス…そして、この私」


貴女は生きてるじゃん!


「この数10年間、私は死人も同然で必死に追い続けた。ただただ、アンタ1人を追い続けたのよっ!」

「僕を?何のコトだか僕には…」

「お黙り!」


鬼の形相で振り向くラギィ。拳銃を抜くw


「トボけないで!」

「トボけないょ!貴女、誰かと勘違いしてる」

「いいえ。アンタは姿も形も自在に変えられる化け物。今だって自由自在に顔を変えて1人で逃げ回ってる」


確かに逃げ回ってるが、ソレは会社の仕事からだw


「あの夜、車を奪うために私のイケメン夫を殺した。その後ホームレスに姿を変えて逃げたわね。あの日は、一体誰に追われていたの?アンタの正体を見抜いた誰か?」

「お願いだから落ち着いてください。僕は、確かにイケメンは嫌いだが、貴女の夫を殺したりはしてない!」

「ウソょ!シラヲの首筋にあったのは、アンタのキスマークだった。ラギィから聞いたわ!」


ラギィ、何てコトを!


「僕じゃありません。僕は貴女が思ってるような男じゃないんです。話せばワカル!」

「問答無用!えぇモチロン貴方は国民的SF作家ナンかじゃナイわ。もう逃しはしない!」

「ヤメて!」


その時、何が起きたのか…今でもワカラナイ。ハブルが突然拳銃を抜くと、夜空の果てからムーンライトセレナーデが聞こえて紫色の電光が拳銃を弾くw


「やっぱりアンタだったのね!この殺人鬼!」

「銃を下ろして、ハブル!」

「ラギィ?…来てくれたの?コイツょ!」


現場をライトで照らしながら覆面パトカーが突っ込んで来る。拳銃を片手にラギィ警部が飛び降りる!


「ハブル!銃を下ろして!」

「…ラギィ?コイツがやったの。今、超能力を使うのをこの目で見たわ!間違いナイ!」

「ラギィ!彼女は誤解してる!」


僕が叫ぶとハブルは拳銃を拾って僕の眉間にw


「トボけないで!」

「ハブル、銃を捨てなさい!」

「今度こそ、コイツの息の根を止めてやる。誰にも邪魔はさせないわ。警部こそ、銃をおろして。私が殺人鬼を処刑スルの見てなさい!」


ミユリさんの次は僕が処刑されそうだw


「ハブル!ヤメないと撃つ。1発で済むわ」

「フン。警部には撃てないわ。あの日の貴女のママと同じょ」

「ラギィ、ヤメろ!」


ラギィ発砲。恐ろしい叫び声を上げ倒れるハブル。拳銃を構えたママ駆け寄って脈を確認するラギィ。


立ち上がる。息が荒い。


「まさかこんなコトになるナンて…こんな危険な奴とは知らなかったの」

「ラギィ。ハブルに一体何を話したンだ。仮にも警察だろ?ヲタクだろうがパンピーだろうが、市民の安全を守るのが警察の役目だ。なのに、なぜ僕をこんな目に遭わせたんだ?」

「待って。テリィたん…」


ラギィは涙目になるが、僕は容赦しない。


「ラギィ。君はハブルの逝うコトを信じた。ラギィもハブルと同じだ。そんなに君をフッた僕が憎いのか?だったら好きにしろょ。その銃で僕を撃て!」

「ヤメて。ヤメてょテリィたん…」

「もし、ココに来たのが百合の相手のマリレなら、こんな目に遭わせなかったハズだ。そうだろ?」


もはや、ラギィは僕と目を合わせナイ。頬を伝った数筋の涙を拭こうともせズ毅然とした態度をとる。


「テリィたん。今宵、貴方はココに来てナイし、何も見てナイ。コレ以上、命令も敬礼もナシ。消えて」

「…ラギィ。僕達が探してる"時空トラベラー"は、どうやら連続殺人鬼(シリアルキラー)らしい。命を粗末にスルな」

「…thank you」


死体を見下ろしながら頷くラギィ。僕は、夕闇の中へと姿を消す。暫くして警察無線が聞こえてくる。


「…ラギィ警部。バッジNo.5579700。殺人事件発生、女性1名死亡。現場は東秋葉原、レコル・アキシヲム前の廃ビル。コード5」



おしまい

今回は、海外ドラマによく登場する"犯人を追うハンター"がテーマです。裏アキバを舞台にこんな夏イベントがあったら楽しいな、と妄想をふくらませながら楽しく描けました。


さらに、目下、TOと距離を置いてるヒロインの元鞘作戦もコミカルなサイドストーリーとして描いてみました。


海外ドラマでよく舞台となるニューヨークの街並みを、今やインバウンドなしでは経済が回らなくなった秋葉原に当てはめて展開してみました。


秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。

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