第四百五話 祝福の鐘
ブロンズエリアに戻り、桃源郷の六条屋敷に来ていた。ここで弁財天と落ち合う予定だった。赤い着物を着た妖艶な女性。正式には結婚していないが、俺の内縁の妻だ。ダンジョンに入ってなければ絶対に手が届くわけのない高値の花。
全てがうまく終われば俺はこの美女と、それどころか美鈴や、そしてきっと伊万里とも幸せな毎日を送れる。しかし失敗すれば残酷な答えが待っている。だから米崎は1000年も昔に戻った。成功したい。全てうまく解決したい。
そして大好きな女の人たちだ。この人たちと100年でも1000年でも幸せに生きていきたい。
「弁財天。来てくれたんだな。用事とかはなかったか?」
「用事があろうとなかろうと。祐太君との時間は全てにおいて優先させるわ。まあ、それ以前の問題でもあるしね」
「そんなに?」
「ええ、これはとても私にとって大事なこと。紅麗様の御所に【黄泉孵りの卵】を取りに行き、手に入れる。この桃源郷の神として、全てにおいて優先させしなければいけないことよ」
「まあそうなるか……」
自分の中での迷いがまだ完全には消えてなかった。今の段階でも、もう美鈴たちを助けるのは手遅れだ。そう言えるぐらい助けるには遅すぎる。そしてこれからすることは、そのさらにもっと時間がかかることだ。
「私自身が、どこかの時点で必ずしなきゃいけないことよ。私がこれから先1000年この桃源郷の神であり続けるためにも絶対に必要なこと。三種の神器を完全に揃える。これが完全に達成されない限り私は本当の桃源郷神とは認められない」
「だよな……」
「疲れてる?」
弁財天は心配そうに聞いてきた。
「ああ、いや、うん……疲れてはいる。でも本当に言ってる場合じゃないんだ」
「色々と辛い時ね」
抱きしめてる力がさらに強くなる。でも俺はゆっくりとそれを離した。
「甘えてる場合じゃないんだ。事情は聞いてくれたか?」
「大体のことは桜千から聞いてるわ。行くのね?」
「……うん。行こうと思ってる。それで弁財天、紅麗様の居場所は太陽だって聞いたけど、どの太陽かわかるか?」
太陽に紅麗様はいる。その話は氷狼王グレイシスから聞かされていた。だが地球なら太陽は一つでも、ダンジョンではそうではない。1階層にも2階層にも太陽はある。各ダンジョンごとにもある。
そしてブロンズエリアにも1つどころじゃなくいくつもある。ゴールドエリアにも各エリアごとにある。ルビーエリアでもおそらくあの広い空間を1つの太陽で照らしきることはできない。
ダンジョン内の太陽の数など万を超えるかもしれない。その全ての太陽を回らなければ紅麗様に会えないのか? だとすると俺が聖勇国の氷原で紅麗様と会えたのなんて奇跡としか言いようがない。
1分1秒でもずれていたらいなかったのかも……。そうだとすれば今すぐ探すのは不可能だ。
「紅麗様は太陽とか炎とか赤色。そういう概念そのものなの。ダンジョンにおける全ての燃え盛るものの集約。それが紅麗様。だからどの太陽とも繋がってる。そもそも炎の魔法やスキルを使うのも紅麗様と繋がってできることなの」
「じゃあどの太陽でもいい?」
それならばゴールドエリアに帰って聖勇国の太陽を目指すのが一番いい。何かあった時の対応も迅速にできるようになる。いや、でもそれだと弁財天にレベル1000以下の俺の召喚獣になれと言わなきゃいけなくなる。
それはまずい。多分大八洲12柱にそんなこと要求したらとんでもない侮辱になる。
「まあ理屈上はそうなのよ。でも、紅麗様の意思はダンジョンを巡り、常に自分の権能に間違いがないかを見て回っている。蒼羅様もそうだったでしょう?」
「ああ」
迦具夜がそんなことを教えてくれていた。
「でも、大抵は同じ場所にいるの」
「そうなんだ。ああ、じゃあ大抵いる場所は“ブロンズエリア”か?」
すぐにそうだと思いついた。相変わらずこの頭は性能がいい。
「正解。そう、蒼羅様や紅麗様はブロンズエリアにいることが多いのよ。だから紅麗様の元に行くならブロンズエリアの中心にある太陽に向かえばいいの。まあそうじゃないと神の争奪戦の時のクエスト的におかしなことになってしまうものね」
「あれはブロンズエリアに限定してたもんな」
「そのことをすぐに思い出すあなたもやっぱりお利口さんよ」
「お世辞はいい。話を進めてくれ」
「はい。でね、ブロンズエリアにたくさんある太陽の中で、最も大元となる太陽があるの。それが【神太陽・日輪】。中央にある太陽はそんなふうに呼ばれてるわ。ブロンズエリアにある全ての国にとっての一番重要な神なる太陽よ」
「名前があるなら人格がある?」
「昔は人格があったらしいけどね。長い年月の中でなくなってるって言われてる。まあ何しろダンジョンができた頃から存在してるそうだから、どうしてもね。だから日輪様はただそこにあるだけの存在。そして、日輪様の中に大抵紅麗様もいるわ」
いずれ自分が行かなければいけないダンジョンができた始まりのゼロ、100万年前。その時から生きてる存在日輪。紅麗様もそうなのだろうか。俺はできれば紅麗様に100万年前のことも聞きたかった。
そこまで話を進めて、俺はそこから少し気になることがあった。今言うべきことではないのだが、この先の流れによっては俺が生き残れたとしてもどれだけの期間会えなくなるかもわからない。そう思うと聞きたかった。
「ところで弁財天、今言うべきことじゃないんだけどさ……」
「何?」
「あのさ。祐希丸と玉姫は元気にしてる?」
初めてできた自分の子供。育てた覚えはないのに育っていた子供。どうしてか妙に愛おしく感じる。できるだけ大事にしたい。でもきっと大事にできない気がする。自分という人間はあの親父に育てられたのだ。
いやあの人に育てられた気はあまりしないのだが、形は違うがほとんど育児をしないのは俺も似てる。
「とても元気よ」
子供の話が出て弁財天が笑顔になる。
「祐太君に呼ばれた時。ちょうど私も家に帰ってる時で、あの子たちと一緒にいたの。あなたに会いに行くと分かったらすぐにあの子達も『一緒に行きたい!』って言ったのだけどね。ちょっと送るわね」
弁財天はニコニコしながらそれでも俺が急いでることも分かっていて、何よりも映像で見たいだろうと【意思疎通】で2人の動画を送ってくれた。そうすると2人の姿が、俺の頭の中で俺がその場にいたように再現され、映像が流れた。
『お母様! お父様のところに行くの!?』
変わらない2人の姿がそこにはあった。相変わらずなかなか男前の祐希丸。俺とよく似ている。まあ俺の子供の頃はこんなに可愛い子供じゃない。今の姿と似てる。横に弁財天似の玉姫もいて、祐希丸の言葉に頷いていた。
『え、ええ、そうよ』
そして、弁財天が自分の声でナレーションも入れてくれた。
《私は祐太君の話を逐一この子たちに教えているの。今、異常とも言えるスピードでレベルアップしていきレベル900に到達したこと。それが今までの探索者の中で最速記録であること。おそらくまず間違いなくあなたたちのお父様は私と同じ神になられる方よ。なんて教えてる》
それは褒めすぎだと思いながらも映像が流れた。
『私たちも行っていいですか!?』
玉姫が祐希丸よりも前に乗り出してきた。
『それは……』
《こう言われることは分かってたけど、当然受け入れなかったわ。桜千からの情報で、祐太君が今子供にかまっている時間がないこと。仲間たちも今生きるか死ぬかの瀬戸際で頑張っていること。そして祐太君自身も自分の存在をかけてなんとか生き延びようともがいていること》
桜千のやつそんなことまで話したんだ。
《桜千こそあなたの一番の忠臣だもの。2人については期待させた私も悪かったわ。思わず嬉しくて子供たちに『これから母はお父様に会ってきます』なんて言っちゃったから》
『連れてはいけません』
『『どうしてですか!?』』
『祐希丸、玉姫。お父様がこれだけ急激なレベルアップをするということがどういうことか分かりますか?』
『もちろん分かります! お父様すごいってことですよね!』
《祐希丸はちょっとあなたへの憧れが強すぎて暴走がちなのよね。探索者になってからが心配だわ》
『バカ! お母様、それだけお父様は大変な状況だということですよね?』
『玉姫はお利口さんね。祐希丸、あなたはもう少し考えてから話しなさい』
『……すみません』
祐希丸が俯いた。
『もう祐希丸。そんな顔したらお母様が出かけにくくなるでしょう!』
『わ、分かってるっ』
『祐希丸。大八洲国で生きるならこの程度のことで落ち込んではいけません。強くなりなさい。あなたの父も強い方ですよ』
『はい!』
祐希丸は意外と平気そうだ。こういう教育が、大八洲国の教育方針のようだ。俺は甘やかしまくってしまいそうで、基本的に子育ては弁財天に任せた方がいい気がした。
『そうです。常に前を向いていなさい。大八洲国の人間は下など見てはいけません。それと2人とももう少ししたらお父様は落ち着かれるわ。その時はもしかしたらもう神になっておられるかもしれない。だからあなたたちはここでお父様の帰りを待っていなさい。良いですね?』
『……はい。ここで待ってます。お父様に頑張ってと伝えてください』
『私もここで待ってるから、お父様に頑張ってと伝えてください』
『それでこそお父様と私の子供です。では母は行きます』
そんな映像だった。自分の存在意義に悩むことも多い。死んだ方がいいのかとも考える。それでもこの2人は俺に生きてて欲しいと思ってくれてる。それなら少しは勇気が湧いた。
「ありがとう弁財天。本当に俺の子供かと思うぐらい良い子達を育ててくれた」
「間違いなくあなたの子供よ。妙に聞き分けがいいところとかね。芯の強いところもある。二人ともきっとあなたに似たのよ」
「育ててないのに似るのかな」
「似るに決まっているわ。だって私があなたのことばかり考えて育てたのだもの」
「そっか……。弁財天。もう聞いてるようだが俺から見た今の状況を送っておく」
弁財天が頷き、俺は【意思疎通】で全ての状況を弁財天に伝えておいた。数秒だけ弁財天が俺の送ったデータを確かめた。
「——分かったわ。それで、“どっち”を先にするの?」
「どっちが先にすればいいか意見はあるか?」
「あなたに任せる。正直どちらでもいいと思うわ」
「だよな……。うん、じゃあ最初に考えていた通りにする。場所を移動しよう」
六条屋敷で俺は弁財天を連れて【転移】した。そして1㎞四方が建物も何もない開けた空が見える空間となった。全て桜千に指示して、シャルティーたちに用意させた。その広場でシャルティーと切江が待っていた。
「「——ご主人様。お待ちしておりました」」
「予定通りだな。2人ともありがとう」
「私たちに礼など必要ありません」
「では私たちは邪魔でしょうから下がらせてもらいます」
シャルティーと切江は俺たちに会釈してすぐにその姿を消した。これからすることは説明してある。奴隷に落ちている彼女たちが目の前に姿を現すのは不敬になる。これから出会うであろう神に“失礼”があってはいけない。
犯罪奴隷である彼女たちは、神の前にはふさわしくないと自分たちの判断で下がった。
「弁財天。先にこれを使う」
そう言って俺はマジックボックスから、先ほどガチャから出てきた【祝福の鐘】を取り出した。俺はどうしても1つだけ心配事を消しておきたかった。そして、もしかするとこれで心配事が消えるかもしれなかった。
それで俺の不安は解消されるかもしれない。
「……祐太君」
だが弁財天は表情を曇らせて言ってきた。
「言っておくけど祐太君がそれで何を願っても、戦争中はほとんど採用されない可能性が高いわ。それぐらいあなたにとっての幸福は戦争相手にとっての幸福にならない。それでもいいのね?」
「うん。それでもいいと思ってる。ダメ元ではあるんだ。それでもこうしなきゃいけない。できるだけのことはしたって自分で納得したい。それに全てが終わっても、その後で、【祝福の鐘】に願う願い事が見つかるとは思えない。それなら全てが終わる前に願って、この願いが聞き届けられるのか知っておきたい」
「……やっぱり大事なのね。分かったわ」
シャルティーたちによって用意された広場の中央。そこに高さ3m横幅3mほどの巨大な鐘が設置された。ダメだったとしても文句はない。ダンジョンからあのクエストが出た時、受けなければ先に進めないと分かっていた。
だから俺は“伊万里を殺す”ダンジョンクエストを受けた。殺せる気がしなかったのにそれでも受けた。俺は【祝福の鐘】を鳴らした。金属製であるそれは、重厚で深く澄み渡った音を鳴らした。
その音色は美しくどこまでもどこまでも響き渡る。そうすると少し曇っていた空が見事なほど晴れ渡る。白い靄が現れ、それが消えていくとどこからとともなく巨大な門が現れた。翠聖都の門よりもまだ大きい。
これから現れる神様がそこまで巨大だという話を聞いたことがない。これは、どんな巨大な存在を呼び寄せても大丈夫なようにしているのか? フランスにある凱旋門のように高い扉だ。
両開きで重い音を響かせながら、外側に開いてくる。澄んだ風がこちらに吹き抜け、同時に真性の神の威圧感とでも言うべきか、肌がビリビリとするほど空気が張り詰める。圧迫感を隠そうともしない。
翠聖様とはまるで違う神様が出てくる。翠聖様のような靴の音はしなかった。その存在はただ地面を横に滑るように門から進み出てきた。日輪の髪飾り。白と黒の厳かな服装。まっすぐで偽りのない瞳。何もかも翠聖様とは違う。
真性の神。
天照様……。
息を飲んでしばらく言葉も発することができずに見つめてしまう。この神様も太陽を司る神で、日輪様や紅麗様との繋がりもあるはずだ。
「わらべよ。幸福の望みがあって呼んだのだな?」
声をかけられる。女性の神様で美しさを言葉で語ることすらも恥知らずに思えた。それぐらい厳正なる存在感に溢れていて、あまりのことに俺は言葉を失った。
「……」
「祐太君、返事を」
弁財天が声をかけてくる。そんなことは分かっているのだが、俺はその神様のおそらく【神気】に当てられたのだと思う。うまく言葉が喋れなかった。
「……」
「天照様。我が夫を脅すのはやめてください」
「……実の夫ではなかろう」
「子供もいます」
「ふむ……まあ良い」
何のやり取りなのかよくわからないが、天照様が自分の【神気】を少し抑えてくれた。
「祐太君。大丈夫?」
「あ、はい。ごめんなさいっ」
「童よ。謝るならば悪いことでもしたか?」
「い、いえ、そんなことはありません!」
「そういう割にお前の心が罪悪感に溢れているな。なぜそれほど自分を悪いと思う?」
天照様はそのまっすぐな瞳で、何もかも見えているというように俺を見てくる。実際そうなのだ。このぐらいの神様になってくるとこちらが何を考えているのか見ただけでわかる。俺の心に緊張が走る。
かなり厳正で過ったことは許さない神様という話だった。それがダンジョンを壊す究極系などと言われる俺の存在を許してくれるだろうか。そう考えるとこの行動はずいぶんと軽率にも思えた。
「あの、俺は!」
ちゃんと自分の口で言おうと思って喋りかけた。
「よい。ふむ……ルルティエラか……紅麗様もご存知か……」
ルルティエラ……ルルティエラという存在はダンジョンを創ったというのに、あまり好かれた存在ではないのだ。この辺が少し不思議だ。どちらかと言うとレダや悪神の方がルルティエラを大事にしている。
あ、今、レダのこと考えたけど大丈夫なんだろうか。
「悪神とのつながりか。レダ。怖いもの知らずだな」
「あの!」
「よい。しゃべらなくても心の中を全部見ている」
いつかの翠聖様のように、俺の瞳を見て天照様は少しの間黙った。そして特に変わった様子はなかった。
「——六条祐太よ。そなたの願いの方は分かった」
「ではっ」
「長く共にいた娘を助けようという気持ち、理解はできる。しかしその願い。残念だが聞き届けられない」
「ダメでしょうか……」
俺が願いを口にしなくてもこの神様は俺自身よりもまだ俺のことを理解している。俺よりもはるかに正しく今俺が一番叶えたい望みが分かったようだ。
「そなたの望みはこうだ。『ルルティエラによって出されたクエスト。それは東堂伊万里の殺害である。しかし長く共に生きてきた東堂伊万里を殺したくない。故にその命をどうにかして助けたい。助けた後、自分たちの味方にならなくて良い。だが生きててほしい』こういうものだな?」
「は、はい」
「結論から言えば私であればそれはできる。だが【祝福の鐘】は誰も不幸にしてはいけないという決まりがある。この場合、私がお前の願いを叶えた場合、お前は戦争相手に対して遠慮なく全力を出せるようになる。何しろ大事な娘子を助ける保証があるのだ。そうした場合、当然相手にとっての不幸になる。ゆえに今その望みを叶えるわけにはいかない」
「そうですか……」
やっぱりそんな都合のいい話はないかと俺はうなだれた。
「願いはやめておくか?」
俺がダンジョンを壊すかもしれない究極系かもしれない。おまけに悪神レダが俺の中にいる。そのことに関して、天照様は問題にした様子もなく、ただ、この願いのためだけに話をしてくれているようだった。
そういうことならこの神様にダンジョンを壊す存在について聞きたいが、それも戦争中では無理なのだろう。俺が俺のことを知ることも相手にとっての不幸になるかもしれない。
【祝福の鐘】
全くもって戦争中には使えないアイテムのようだ。
「その通りだ。それについて私が答えるわけにはいかんな。何よりもそれを今からお前は紅麗様の元に確かめに行くのであろう?」
「はい。あの、これを聞いておきたいのですが、誰にとっても幸福な願いってどういう風にすればいいんでしょう?」
かといってせっかく使った祝福の鐘が無駄に終わるのはあまりにももったいなかった。今の時点で叶えられる望みがあるならば叶えたかった。
「童よ。自分で思いつきもしないならば無理に願わなくて良い。私は何の望みも叶えていないのに消えたりはしない。また必要になれば呼びなさい」
「必要になればですか……」
なるのだろうか。誰にとっても幸福な願い。少なくとも誰かを不幸にしてはいけない願い。そんなものこの世にあるのか。哲学的な問いだ。でもそう思えた。
「ちゃんとありますよ。童。幼子よ。私の言葉をよく考えなさい。いいですね」
「はい。もう一度考えてみます」
俺は天照様の言葉に素直に頷いた。この神様も意地悪ではない。それは何となく感じる。だとするならその言葉にも嘘はないはず。何か大事な願いを俺はできるということだ。それはどうすればいいのか。
「もう行きますよ。お婆様があなたの話をよくするからどうも少し甘くなってしまいました。童。最後まで足掻きなさい。どんなこともその命が終わる最後まで分からないものですよ」
そんな言葉を残して天照様はその姿を現れた時と同じく門の中へと消した。





