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君を救うために僕は何度でも立ち上がる  作者: ウール
第一章 最初の分岐点
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地獄の始まり


 そう、僕は異能力を持っていない。

 僕は咄嗟に考えだした。

 周りの音が消えるぐらい集中し始めた。

 何故この高校に入学したのか。

 それは僕もあまり分かっていない。

 幼なじみの七瀬葵がこの高校に入学しようとしたからなのか、自分の今ある学力と異能力無しで、この異能力を教育する学校に受かることが可能なのかを試したかったからなのか。

 いろいろ考えている途中、僕の目にある美少女の顔がドアップで映った。


「う、うわー!」


 僕は硬いコンクリートの地面に尻餅をついた。


「いってぇー!」


「何するんだよ葵!」


 僕の目に映ったのは葵だった。

 葵は餅みたいにほっぺを膨らまして怒っているようだ。

 僕は葵が何故怒っているのか全く分からない。


「何度呼んでも返事をしないのが悪い!」


 葵は僕が考え事をしているときに、僕に何度も話しかけていたらしい。


「ごめん!考え事をしていて...」


「次からは気をつけてよね」


 葵はゴミを見るかの様に僕を上から見下した。


「私と一緒にいる時ぐらい考え事やめてよね...」


 葵は教室に向かおうと歩き出したときに、ボソッと僕に聞こえないくらい小さな声で呟いた。

 

 僕は葵と分かれた後教室に向かった。

 そして僕が教室に入ろうと教室の床に足を着地した瞬間、目の前の空間が歪み、徐々に視界が真っ暗になって僕は倒れた。


「うっうぅ...」


 やっと視界が戻り、教室では無い謎の部屋に全クラスの生徒が集められていた。


「な、なんだここはー!」


「先までき、教室に居たはずなのに!」


 沢山の生徒が声を振るえさせて言った。

 その瞬間部屋の大画面に一人の男が映し出された。


「ようこそ、我が研究施設へ」


 画面の向こう側の男が突然意味の分からない言葉を言った。


「は?何言ってんだ」


「ここは高度能力教育高校のはずだ!」


 一人の生徒が画面の向こう側の男に対して言った。


「残念だが、君たちに未来は無い」


「ここは高校などではない、異能力開発実験センターだ!」


 画面の向こう側の男は笑い、僕たちを見下すような目で見ている。


「な、何を言ってるんだ!」


「そんなふざけた事言ってないで早くだせよ!」


 一人の生徒が言うと、


「そうだ、そうだー!」


「早くここからだしなさいよ!」


 沢山の生徒が言い始めた。

 すると、


「黙れ!」


 画面の向こう側の男が言うと一気に静かになった。


「お前らヘブンズは私たちの実験に付き合って貰う」


「じ、実験って、俺らをモルモットみたいに使う気か!」


 一人の生徒が声を大にして言った。


「当たり前だろうが」


「お前たち生徒は私たちの実験のモルモットとしてこれから、殺し合いをして貰う」


 その瞬間場の空気は一層重くなり、泣き出す生徒、足の力が抜ける生徒、沢山の混乱が生まれた。


 


 

 

 

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