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君を救うために僕は何度でも立ち上がる  作者: ウール
第一章 最初の分岐点
2/12

君と登校したあの日の朝


 時は2059年。

 2030年、異能力を持った子供が誕生した。

 その後現代にかけて、多くの子供が異能力を持って生まれた。

 現代の科学が進展し、その異能力は20歳になると無くなると科学者が言った。

 異能力を持った20歳未満の人間を、


 ヘブンズ


 そう呼んだ。


 ーー2059年四月一日ーー

 目覚まし時計の音が鳴り響く。

 その音は脳内で反射して、起きろと神経に伝達しているかのようだ。

 高校2年生蒼山空は、電流が走ったかのように起きた。


「今日から新学期か...」


 寝癖でボサボサになった髪を触りながらそう呟いた。

 階段を使い一階に降りると、お母さんが朝ごはんを作り僕が来るのを待っていた。


「おはよう、お母さん」


「おはよう、空」


 お母さんは笑顔で挨拶をして、僕に朝ごはんを食べるよう伝えた。

 いつも、お母さんの作る料理は美味しい。

 学校のやつらにも食べて貰いたいほどだ。


「ごちそうさまでした」


「お母さん、お父さんは仕事にいった?」


 今にも寝てしまいそうな目を擦りながらお母さんに問いかけた。


「そうよ、研究が朝からあるらしいの」


 食器洗いをしながら僕の問いに答えた。

 僕のお父さんは科学者であり、その研究内容は体の不自由な人を手助けする研究らしい。


「そうなんだー」


 僕は洗面台で顔を洗いながら言った。

 その後学校に間に合うように身支度を済ませ、お母さんに行ってきますと伝え、玄関の扉を開けて家を出た。

 天気は快晴、太陽の眩しい光が目に映る。


「おっはよー!空」


 元気な声で僕の名前を呼んだのは幼なじみの七瀬葵だ。


「お、おはよう...葵」


 制服がとても似合っていて可愛い姿の葵を見て、思わず見惚れてしまった。


「どうしたの空?もしかして、私の制服姿に見惚れた?」


 葵は僕をからかうように質問した。


「べ、別に見惚れてないし」


 僕は顔を赤くして答えた。


「そんなこと言ってないで学校にいくぞ」


 僕は見惚れていたことを隠すように葵の手をとり学校に向かった。


「ほら、やっぱり見惚れてんじゃん...」


 葵はボソッと僕に聞こえないぐらいの声で言った。

 学校に着くとクラスが発表されていた。

 僕たちが通う高校、異能力育成高校。

 異能力を教育する高校のトップだ。

 そのクラスは1組から5組まであり、一クラス30人で構成されている。

 クラスは能力の強さによって決まる。

 1組が優秀生の集まりであり5組が劣等生の集まりである。

 能力の判断基準は1年生は入学の時の筆記試験、実技試験によって決まる。

 2年生は3月中の能力テストによって決まる。

 これも同様筆記試験、実技試験がある。


「良かったな葵、1組じゃん」


「空はまた5組...」


 葵は不満げに言った。


「空は筆記試験いつも満点だから1組でもいいのに...」


 葵はまた不満げに言った。


「しょうがないだろ、俺は...」


「異能力を持って無いんだから」




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