プロローグ
「あぁ... また繰り返すのか...」
ある少年が、一面剣だらけの世界で仰向けで小さく呟いた。
その少年の体には沢山の剣が刺さっている。
体はもう動かすことが容易ではなくなり、今にも壊れてしまいそうな苦しい表情をしている。
しかし、
「・・・・・・まだ、終われない」
少年が今にも壊れてしまいそうな体を起こし、一面剣だらけの世界で一番目立っている門の前まで歩き始めた。
「はぁ... はぁ...」
足を引きずり道中の剣を掴みながら必死に門を目指している。
その様子はまるで怪我をしながら足場の悪い雪山を登っているかのようだ。
少年の今の表情は、今にも進むのをやめて楽になりたいと主張しているかのようだ。
ーーだが、まだ足を止めない。
少年には自分が何をすべきなのか、
誰のために体や精神をボロボロにしているのか、
何故足を止めないのか、
少年は答えを知っている。
今にも壊れそうな体を、歯を食いしばり門の前まで持っていく。
「待ってろよ〇〇〇、絶対に救ってみせる」
そう言い放ち門の中へと、重い足を踏み入れた。
初めて書きました。
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