051話:夜が明ける
俺達はビッククロウに殺された3人の遺体を地面にそっと並べる。
ここに墓をつくって眠りについて貰う。アイテムボックスを使えば街まで連れて帰ってきちんとした墓に入れてあげることも出来る。でも、死んだ仲間達を『アイテム』扱いなんてしたくなかった。
いや、こんなものは言い訳に過ぎない。
みんな、嫌だったのだ。友達の死体を見ていたくなんてなかった。次は自分かもしれないと思ってしまうから。だから、俺達はできる限りの埋葬をここで行うことにした。
「《リ・プロテクト》」
光輝が3人にアンデット化を防ぐ魔法をかける。この魔法をかけずに埋葬するとアンデットになって蘇る可能性がある。本当にふざけた世界だ。土魔法で墓穴を掘り、その中に3人を眠らせる。墓穴を閉じて名前を刻んだ石を置く。
ここで3人は永遠の眠りに着いたのだ。
◇◇◇
光輝が歩いてきた。
「・・・」
「ねえ、康介。さっきどこに行っていたの?風上さんが心配していたよ」
「悠真達ともう一体のビッククロウのもとに向かった」
「もう一体のビッククロウ?どういうことだい?」
「どうやら、魔法耐性を持ったビッククロウと持たないビッククロウがいたようだ」
「分かった。それでそいつは?」
「修也が必死になって倒したよ」
「1人でかい?」
「そうだ」
「今、彼はどこに?」
「テントで寝ているよ。どうにか一命を取り留めた。悠真と実がついているよ」
「それなら問題ないね」
これで話は終わりか。
「そういえば康介」
「なんだ?」
まだ話があるのか。
「さっきみんなに指示を出したよね」
「必要だったからな」
魔法班のみんなを思ってのことだ。
死なれたら悲しいからな。
「助かった」
「そうか」
その後、俺は疲れに耐え切れず一足先にテントに向かった。出発までに少しでも休みたいんだ。
2019/10/27 訂正しました。




