005話:非日常の始まり
~クラスメイトside~
『皆さん、お願いします。どうか、私たちの世界≪アリステイラ≫を助けてください。勇者様方』
そんな声を聴いて僕は意識を失った。
◇◇◇
「起きてください、起きてください勇者様」
そんな声が聞こえる。目を開くとそこには金色の冠を身に着けた美しい女性がいた。
「お目覚めになられましたか?勇者様」
「ここは?」
「ここは療養室です。クラスメイトの皆様もここで休んでおられます。全員の目が覚められましたら。王の間に全員でお越しください。父上がお話をされるようです。いろいろと疑問がございましょうがその時にお答えします。案内はメイドにさせますのでご安心ください」
そう言われた僕はただうなずくことしかできなかった。女性が去っていった後、みんなが目を覚まし始めた。もう寝ている人がいないことを確認した。点呼をとると全部で38人しかない。昼休みだったし食堂も閉まっていたから生徒は40人いるはずだった。
いないのは斗賀浅沙と立花百合さんだった。
結局その二人のことも王の間で聞くことにして、クラス全員で向かうことにした。メイドの案内を受けて王の間へ向かった。王の間には黄金の王冠を身に着けた王様みたいな人と先ほどの女性がいた。
「異世界の勇者たちよ。よくぞ私たちの召喚応じてくれた。この国の王として感謝する」
「王女の私の方からも感謝を申し上げます。勇者様方」
こうして、心の整理もつかないまま僕たちの平穏な日本での日常は終わりを告げたのだった。
2019/05/19 一部表現を変更しました。