024話:言い訳なんてして良いわけ?
今日は八本投稿しました。
2019/05/06 八本目
「アザレアさんとカルミアさん、どうして遅れたのかな?」
立花さんが1つも笑いもせずに問いかける。
「「それはこいつが」」
「1人ずつ言ってくれないかな?」
2人は、ビクッと震える。立花さん、怖いです。かなり時間に厳しいんだな。今知った彼女の一面だ。アザレアが話す。
「実は昨日、ポーションと武器の補充をしにいこうとしたんだけど、ほとんどの場所で売り切れてて十分な量が集められなかったんだ」
今度はカルミアが話す。
「それだけじゃないんですよ。アザレアが寝坊したんです。わたしを起こすのはアザレアの仕事なのに」
つまりは2人とも寝坊したのか。
「その時は時間ギリギリで走ればまだ間に合いそうだったんですけどアザレアが昨日買えなかったポーションを買いに行こうと提案してきたんです。わたしはすぐに向かうべきだと提案したんです」
「それで喧嘩してたんだ。カルミアが意見を変えないせいで」
「アザレアがでしょう」
「カルミアが悪い」
「いいえ、アザレアが悪い」
喧嘩を始めようとする2人。そこに立花さんが割り込む。
「先に、なにか言うことがありませんか?」
ほんと、笑顔で接してあげろよ。新人だと言っていたし。けれど、俺の声は届かない。アザレアとカルミアが黙り込む。無表情になって怖い雰囲気を醸し出している彼女に気づいたようだ。
「「遅れてごめんなさい」」
「よろしい」
それを言ったあとこちらを向く。
「斗賀くん、この子達なかなかいい子達みたいだよ」
「そうか」
2人がそこに入ってくる。
「あ、あと、昨日は緊張していて失礼な態度とってすみませんでした」
そして頭を下げる。
「随分と模範的な態度を取るんだな」
「斗賀くん?」
やめろ、俺をそんな『折角、警戒を解いてくれたのに』みたいな目で見ないでくれ。話題を提供しなくては!
「それなら自己紹介をもう一度するか」
怖くて逃げたんじゃない。
「斗賀浅沙、種族はヴァンパイア・ツヴァイだ」
「私は立花百合」
「僕はアザレア、14歳だ」
「わたしはカルミア、アザレアの双子の妹です」
へえ、雰囲気が似ていると思ったら双子だったのか。
「あの、えっと、種族は」
「言いたくないのなら言わなくてもいい」
言いよどむアザレアに声をかける。俺達だって毎回意図して立花さんの種族を言ってないからな。面倒なことになりそうだし。
「そうですか」
声色が落ち着いたようだ。これで緊張はほんとに解けただろう。
「えっと、次は武器だな。俺は
近接型だな。普通に剣で戦う」
「私もそうだよ」
「僕は弓だ。スキルで作った弓に魔法を付与して放つことができる。得意なのは闇の属性付与だ」
確か闇は妨害系だったな麻痺や盲目が得意のはずだ。
「わたしは光魔法ですね。光魔法は
レベル3でしてあまり強くは無いですが。得意なのはホーリーアローです」
魔物は基本的に光魔法に弱いしまあなかなかに良いんじゃないかな。俺に突き刺さっても大ダメージだけどさ。
「それじゃあよろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
俺とアザレアはかたく握手をする。
こうして臨時のパーティーが組まれたのだった。
2019/05/07 一部表現を変更しました。
2019/05/19 一部表現を変更しました。




