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023話:待つ、ただ待つ

2019/05/06 七本目

 ギルドの掲示板には朝6時頃に依頼が張り出される。


「どうにか5分前にはついたな」


「そうだね」


 ギルドは既に賑わっているみんないい依頼を取るために必死なのだろう。


「今日の目的は依頼されているから、あそこに混ざって取りに行かなくていいから楽だよな」


「そうだね」


「なんだ?まだ眠いのか?」


「実は最近あんまり眠れてなくて」


「そうか」


「ちゃんと眠ってはいるから大丈夫だよ」


「そうか」


「斗賀くんも実は眠かったりする?」


「ばれたか」


「そりゃあわかるよ。毎日一緒だもん」


 冒険者達は時間になったから一斉に掲示板に群がる。


「なあ、昨日約束したのはこの時間だよな?」


「まだ来てないみたいだね」


「もう少し待つか、俺達よりもさらに新人だそうだからな」


「そうしようか」


 少しずつ太陽が登ってくる中ギルドの前で立ちながらアザレアとカルミアを待つ。


 1時間たっても彼らはやってこない。


「なあ、立花さん。今日のオーク討伐の依頼の話をあの2人と朝ごはんを食べながらしようと思っていたんだけどさ、先に何か食べない?」


「じゃあ私はあの屋台で売っているベイビーカステラが食べたいな」


「なら買ってくるよ、待っていて」


 ギルドの前は大きな通りに面しているから屋台も多いが混みあっている。少し並んでカステラを買って、立花さんの元に戻る。少し多めに買っておいた分はアイテムボックスにしまっておく。


 カステラを立花さんと食べる。


「これだよ!これ!ちっちゃい時から好きでお祭りに行くたびに買ってもらっていたなぁ」


「俺はいつも綿菓子を買ってもらっていたよ」


「あれも美味しいよね。甘いのがいい」


「そうだね」


 そんなこんなで9時を過ぎる。


「私、ギルドの資料室で今回行くところに生えている薬草を調べてくるね。ここで待っていてくれる?」


「わかった。薬草のこと頼んだよ」


「だいじょーぶ。任せといて」


 彼女は資料室へと向かった。11時を過ぎる。


「おっ待たせぇ」


「お帰り」


「呼びに来てくれないとわかんないじゃん」


「実は2人まだ来てないんだ」


「ほんとに?」


「嘘つく理由もないだろ」


「ま、そりゃそっか。薬草のことは全部調べておいたから安心してね」


「助かるよ」


「実はさっき多めに買っておいたんだけど」


 そう言ってアイテムボックスからカステラを出す。


「飲み物も欲しいよね」


「はい、お茶」


「準備がいいじゃないか。褒めてつかわす」


 なんで偉そうなんだよ。可愛いけど。


「じゃあ食べようか」


 残りのカステラも全て食べてしまう。


 ようやくアザレアとカルミアが姿を見せる。


「遅れた、悪い」


 アザレアが全く反省していなさそうな声音で言う。


「まあ、よくはないが、ギルドの酒場で色々と話し合うついでに昼飯でも食おう」


 俺達は酒場で席をとった。

2019/05/07 一部表現を変更しました。

2019/05/19 一部表現を変更しました。

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