007話:勇者達の憂鬱
2019/04/30 二本目
~勇者side~
クラス全員に個室が当てられたが、眠りにつけないまま朝を迎えた。
朝食をいただいた後すぐに王への返事が求められた。王の間に皆で向かった。
「勇者達よ。休息はしっかり取れたかな」
皆は眠そうにしながらもうなずく。
「そう言えば皆には身分を証明するものを用意させよう」
「勇者様方にはこの水晶に触れて頂けますか?ステータスの一部を読み取って、ギルドカードという身分証明書を作らせて頂きます」
そう言って側近が水晶を差し出してくる。一人一人水晶に触れると側近は下がってゆき、王の話が始まった。
「昨日確認してもらえたかと思うが皆には戦う力がある。是非ともこの国の戦士として戦って貰いたい。そのための用意は出来ている」
やはり誰も声をあげられない。昨日は考えさせてくれるっていっていたのに。そんなことを言えばどうなるかわからないのだから仕方が無いのかもしれない。
「騎士団長」
王様が誰かを呼ぶ。奥からいかにも強そうな男が出てくる。
「お呼びですか。我らの王よ」
「そうかしこまらなくて良い。実は異界から召喚した勇者達にせめて身を守る術を与えてあげなければならんのだ」
「その役目を私に?」
「そうだ。彼らには力はあるが技がない。せめて剣をもって魔物と戦う方法を学ばせたい」
「了解しました」
騎士団長が王様との話を終えてこちらへと歩いてくる。
「王の命により君たちを鍛えよう。凶悪な魔物に殺されたくはないだろう?」
みんなが首を縦に振る。真っ青になっている人もかなりいる。
「うむ。それではその力を全て発揮出来るように祈っている」
王の言葉でその場は締めくくられた。その後俺達は身分証明書としてギルドカードを受け取り、国の騎士団に教育を受ける事になった。
2019/05/07 一部表現を変更しました。
2019/05/19 一部表現を変更しました。




