001話:商人
第二章の始まりです
俺達は薄暗い森の中を進んでいた。
昨日はようやく洞窟を抜けられたからか疲れが出て夕食の後直ぐに眠りにつくことにした。一応は身を隠して眠ることにしたのだが、立花さんとの距離が近くてなかなか眠れなかった。
「助けてくれー」
そんな声が前方から聞こえてきた。立花さんと共にその場所へと向かう。そこでは馬車がゴブリンに襲われていた。すぐさまアイテムボックスから光る鉱石を取り出してゴブリンへと投げつける。鉱石を後頭部に投げつけられるだけで絶命するゴブリン。やはり弱い。
しかし数が多く少なくとも30体以上いる。しかも少し体の大きいゴブリンまでいるようだ。
「立花さん!俺はあの時のでかいやつをやる!馬車に乗っている人達は任せた!」
そう言って数匹のゴブリンを斬り殺しながら大きいゴブリンへと迫る。そいつは棍棒を振り上げるがはっきり言って遅すぎる。ミノタウロスの攻撃に比べればあの棍棒など止まって見える。そのまま横を通り過ぎながらその腹を斬り裂く。刃は面白いほど綺麗に通り、ゴブリンを絶命させる。
そのままゴブリン達を全て倒して商人に話を聞くことにする。
「どうもありがとうございます。わたくし、ムクゲン商会の代表取締役をさせて頂いているムクゲンというものです」
そういってムクゲンは頭を下げてくる。
「厚かましいとは思いますがシーマニアまでの護衛をお願いできないでしょうか。護衛は全滅し馬車は壊れ歩いて行くしかないのですがやはり一人は不安でして。あ、もちろん報酬もお支払いします」
ペラペラと話してくるムクゲンに対して呆れ紛れに言う。
「少しだけ待ってもらえないか。彼女と相談したい」
「もちろんですとも。私は荷物の整理をさせていただきますが構いませんか?」
「ではその間に決めておく」
そう言って馬車から少し離れて立花さんに話しかける。
「どうしようか」
「街には行きたいよね。でも大丈夫かな?」
「そうだな。森で暮らす訳にもいかない」
「じゃあ私に任せてよ」
「頼んだ」
はっきり言って俺より立花さんの方がコミュニケーション能力は高いから頼むとしよう。
2019/04/20 一部表現を変更しました。
2019/05/19 一部表現を変更しました。




