愛情というものの定義。
「 あのさぁ、お願いがあるんだけど、」
「 ん? 」
彼の部屋でお気に入りのクッションを抱き込みながらワタシは唐突に言った。彼はシャーペンを片手に目は冊子とノートを行き来したまま、半ば上の空で返事をする。
「 抱いてくれない ? 」
シャーペンの芯がブッ飛んだ。
「 ――ナニ言ってんの !!? 」
「ナニも何も。―――頭沸いた ? 」
「 イヤ、沸いてませんけれども!!! 」
頬どころか首の上真っ赤だ。何だコイツ。
彼はアタフタと何故かノートと参考書、消しゴムのカスの散らばったテーブルの上を片付ける。
―――― ナニ の言い方がなんかヤラシく聞こえたのはワタシの勘違いだろうか。
「 ここ寮だし何にもないしもうすぐ同室の帰ってくるし、―――っていうかなんでキミは男子量にいるの!? 」
「 なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけど、抱きしめてvっていう意味だからね 」
爆弾鎮火。
あんた以外にムッツリなのね トドメをさすと、一瞬にして真っ青になった。ワォ
彼はテーブルに勢いよく突っ伏す。
「 イヤだ・・・・これだからイヤだ・・・・姉さん女房はッッ! 」
「 いつからあんたの女房なんだよ 」
ぶつけたのかデコがあかくなっている。アホっ子てかわいいなぁ、と思った。
「 そのニヤニヤ顔もむかつく 」
「 ふふふ・・・・」
直すつもりは無いさ。
かわいいし。
「 たまにはね、愛情補充したいのさ 」
甘に挑戦
↓
撃沈。
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