プロローグ
初の投稿ですので読みにくい点等結構あると思いますが、温かい目で見守って下さるとありがたいです。アドバイスもあればお願いします。
あと、完全に思い付きでプロットとか立てずに振り回されてる状態なのでご留意ください。
"彼女が欲しい"
これが僕のすべてである。もちろん僕には彼女がいない。そこまで不細工なわけではないし、むしろ顔は整っている方なのだが今までにそういう縁は全く無かった。彼女がほしいと言いつつ、あんまり女子に興味が無いのがいけないのだろうか。女の子は結局見た目。これが持論の僕には、気になる女子なんていうのは存在しなかった。
話は変わるんだけど、僕は今、下校中だ。部活に入っていないので結構明るいうちに帰れる。僕の通う高校は県内で1、2を争う進学校でありながら、部活や行事にも力をいれるなんていう、わりとすごいとこだったりする。そんなとこに滑り込みで入った僕は、勉強面では安定して最下層にいたりするのだが、そんなことはどうでもいい。この高校の問題は"かわいい女子がいない"ことだ。別に不細工しかいないわけではないし、それなりな子もいる。でも、中学校の頃まではいた"ダントツでかわいい女子" というものが存在しない。まぁそんな子は勉強できないのがデフォなので、仕方がないと言えばそうだ。頭では分かっていても、かわいい女子の有無は学校へいくモチベに多大な影響を与える。僕も中学校までは直していた寝癖を、高校に入ってからは放置しまくっているし、女子が話しかけて来ても適当にあしらってしまう。その結果が冒頭のあれだ。あれ?話変わって無いじゃんか。
今度こそ話を変えよう。駅から家までの間にある唯一の交差点で僕は立っていた。言わなくてもわかると思うけど信号は赤だ。信号が赤でもないのに立っているのは、バイト中の看板もったおっさんか、何かが見えている人ぐらいだろう。そんなことを考えている僕の目の端を何かが通り過ぎる。猫だ。猫はそのまま横断歩道へと向かい、それに気づいた僕は慌てて飛び出す――
――僕は駅から家までの間にある唯一の交差点で立っていた。
「は?」
え?なんかよくわからん。周りを見渡すと猫が僕の横で座っていた。さっきの猫だ。とりあえず飛び出さないように猫を抱きあげた。そして青になった信号を見て、本能的に歩き出す。
家まで歩きながら、さっきの出来事を振り返ってみた。実は僕が飛び出したとき、隣にはトラックが迫っていた。本当は猫を助け、僕が死ぬという嫌なお約束的な展開になるはずだったんだけど、そうはならなかった。意識が戻った後、そのトラックは近づいてくる途中だった。つまり、時間が少し戻っていたのだ。
「俺すげぇ」
反射的に口から飛び出してしまったが、幸い近くに人はいなかった。まぁいいや。多分気のせいだろう。死を回避するなんてラノベの中だけで十分だ。そう割りきって考え事をやめると、すでに家についていた。
「あ、ごめん。」
猫を部屋まで連れてきてしまっていた。抱かれた猫はなにやら上機嫌だ。猫は急に腕から飛び出し、ベットヘ着地した。猫の方に目を向けたとき、窓からの日光で視界が一瞬奪われる。目が瞬時に慣れると、そこに座っていたのは――
――女の子だった。