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第4話 本当の顔

お久しぶりです!最近忙しくて中々更新出来なかったことを謝ります!その分、今回の話はいつもより少し多めに書いてあります。是非楽しんで読んで下さい!

 僕は嬉しさのあまり叫びながら帰り、やっと家に着いた。ちなみに、帰り道の途中いきなり叫んだりしたせいで歩いてる人に、中々痛く冷たい目で見られたが、そんなことすらどうでもよくなるほど、僕のテンションは上がっていた。

 今までアニメの名シーンなどを見てテンションが上がったりはあった。

 しかし、まさかこの重度のオタクである僕が三次元のことでここまでテンションが上がるなど思ってもみなかった。というより初めてののことだ。

 そもそも三次元の女に興味など持ったことなどないのだから当たり前だ。


 だからこそ、どうしたらいいのか分からなくなってる。実際のところ、告白が成功するとは思ってなかった。真っ正面から自分の気持ちをを伝えよう!と決めておいてなんだが、心の中の大部分では振られると思っていた。

 なので、恋人が出来たらどういうことをすればいいのか、何をしたらはいいのか、どう付き合っていけばいいのかさっぱり分からん。


 そんなことを考えながら僕はベットの上で悶えていた………とりあえずラノベでも読んで落ち着こう。



 目が覚めると朝になっていた、どうやらラノベを読んでてそのまま寝落ちしたみたいだ。

 しばらくすると頭も寝覚め始めるに連れて昨日のことを思い出していきなんだか気恥ずかしくなってきたが、これ以上また考え出すと時間がないので切り替えるためにシャワーを浴びることにした。


 朝食を済ませ、学校にむかって歩いていると、後ろから桐谷が声をかけてきた。


 「よぉ!直樹おはよ~」

 「お~」


 昨日のことで頭がいっぱいの僕は適当に返したが、次の桐谷の台詞に耳を疑った。


 「お前、昨日の告白どうだったよ」

 「っっっ!!」


 今こいつは何と言った?‘昨日の告白はどうだった?’何故こいつが知ってる?

 確かにこいつは昨日の会話で僕が白川先輩に好意を抱いてることを察した、が、いつ告白するかなんて言った覚えがない。

 それに昨日告白しようと思ったのはこいつと別れた後だ。こいつが知ることはないはずだ。

 目覚めている全脳細胞を使い思考させている僕の答えは意外なほどすぐに分かった。


 「昨日、空手部のやつから聞いたんだけど、練習場のまえで告白したんだろ?」


 なるほど、確かにあの告白は空手部の人達に見られていたし、告白した相手があの白川先輩だ。話題性も充分だろう。

 しかし、昨日の告白のことが既に広がってるとか、怖すぎだろ情報社会。


「で、どうだったんだよ。告白は、お前が生きてかえって来てるってことは……まさか成功したのか?」

「あぁ成功したよ」


 軽くそう言うと、桐谷はまるで犯罪者を見るような目で見てきた。


「うそ、だろ。あの白川先輩がこんな2次元しか愛せない消費型萌え豚オタクの告白をOKするなんて!お前、どんな弱味を握ったんだ!」


 これはもはや名誉毀損だ。今こいつをそのイケメンフェイスが腫れるほど殴っても罪に問われない気がする。

 とりあえずみぞに1発入れた。


「普通に真っ正面から告白しただけだよ。それ以外はなにもしていない」


 悶える桐谷を無視して僕は学校にむかう。


 学校に着くと、上履きに履き替えようと下駄箱に向かうと、僕の下駄箱の前に誰かいた。

 角度的に顔は見えないが、美しい黒髪に色白な肌を持った人……まさか!

 僕は急いでその人に近付くと


「おはようございます。青山くん」


 そう言ってこっちに振り向くその姿に僕は心臓の鼓動が少し早くなってしまった。


「お、おはようございます。白川先輩」

「昨日は告白ありがとうね、嬉しかったよ」

「こ、こちらこそありがとうございます」


 これを聞き、本当に僕はあの白川先輩の恋人になったんだという実感がわいてきた。


「そ、そういえば。今日朝早くからどうしたんですか?」

「実はこれを青山くんに渡すために来たの」


 そう言い白川先輩はポケットから1枚の紙を取りだし、僕に渡してきた。

 僕は紙を受け取ると、紙を開き内容を確認すると、紙にはメールアドレスが書いてあった。


「あの、先輩、これって?もしかして」

「そう、私のメールアドレスだよ。せっかく恋人同士になったんだからメールアドレスぐらい交換しといた方が良いかなと思ってね」

「ありがとうございます!!そしてすみません、こういうのは彼氏である僕からするべきだったのに」


 僕は先輩に申し訳なくなり少し俯いてしまった。


「気にしないで良いよ。これくらい」


 そう言って軽く笑った先輩はまるで女神のようだ。この人は崇拝するべき存在だ! そんなことを考えていると顔が緩みそうになったので、すぐに思考を切り替えた。


「ありがとうございます。あっ!僕もメールアドレス渡しておきますね」


 僕は鞄からペンと紙を取りだし自分のメールアドレスを書き、先輩に渡した。


「ありがとうね。青山くん。そろそろ朝練の時間だから行くね」

「あっ、はい!部活頑張って下さい!」


 僕がそう言うと先輩は僕に優しい笑みを浮かべることで肯定してくれた。

 そして、今まで2次元に全てを捧げてきた僕からしたらその笑みはあまりにも眩しかった。


「あっ!そうだ、もうひとつ言っておくことがあったんだ」


 先の笑みで緩みかけた僕の顔をに先輩の顔が近付いてきた。僕は自分でも顔が赤くなって行くのを感じた。

 そして先輩の顔が僕の耳辺りに来たところでさすがに気恥ずかしくなり、僕は顔を引こうとすると。



 「浮気しちゃあだめよ」


 

 よくありそうな台詞だったが、氷のように言われたその言葉は僕の耳の奥まで染み渡り、僕の体な自由を奪い、心臓を手で握られたように感じ、周りの気温まで下がったように錯覚した。

 僕はかろうじて動いた目で先輩のことを見ると、先輩は笑みを浮かべていた。

 しかし、さっきの女神のような笑みではなく、まるで隣で死神わらっているのではないかと思えるくらいに、冷たく笑みを浮かべていた。

 誰だ、誰なんだこの人は?

 僕はさっきの笑みとの、あまりにもあるギャップの差に別人なのではないかと疑ってしまった。

 しばらくすると先輩は顔を離した。


「じゃあ。部活行ってくるね!」


 そこにはさっきのの悪魔のような笑みではなく、最初の崇拝すべき女神の笑みがあった。


「ああ、うん、行ってらっしゃい」


 かろうじて、喉の奥からその言葉を出せた。


 先輩が部活に行った後、僕はいまだに残る冷たい余韻を感じながら思ってしまった。


 女神の笑みを浮かべた先輩と悪魔のような笑みを浮かべた先輩、本当の先輩はいったいどっちなんだ。

読んでくれてありがとうございます!

今回はやっと白川先輩のもうひとつの顔の片鱗を書くことが出来ました。

ここからどう発展するのか、どんな話になるのか楽しみにしといてください!

こっちも読者のみなさんが楽しんで読めるように頑張っていきます!

これからもよろしくお願いします!

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