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八咫烏  作者: 千田幸兎
1/7

救出

はじめましての皆さん!

おはこんばんにちは。千田幸兎です。

この作品が1作目となっています。

読んでいただけたら嬉しいです。

第一話です!

 都会から少し離れた田舎の住宅街。真夜中が迫る中、足早に歩く人影がある。


 「さっさと帰ろうとしてたのに、あいつぜってぇー許さねぇー」

誰かに吐き捨てた言葉は、空気に溶けて地面に落ちた。返事も反応もない。ただ、静寂が広がる。

 しかしその静寂を破るように、どこかから血生臭い匂いと「ひっく……ひっく……」というすすり泣くような音が聞こえてきた。


「子供…?」


 足を止め、音のする方へと目を向けると古びた路地の奥、街灯の届かない影の中から、かすかに声が漏れている。

 目を凝らすと、それは、闇に溶け込むようにして立っていた。異様に長い手足、骨ばった体、そして顔の中央にぽっかりと開いた、穴のような口。まるで人の形を模しただけの、別の何か。

 その下には小学生くらいの子供が血を流してぐったりしている。

しかもその腕の中にはもう一人、さっきの子と同じくらいの女の子がいた。

小さな体はぐったりとしていて、目は涙で濡れていたが、恐怖に見開かれている。


「……たすけて……」


かすれた声が、耳に届く。

怪物はその声に反応するように、ニターと口を曲げ、「次はコイツだ」と言わんばかりに子供の首元に長い指を這わせる。


「やめろ……!」

キモ過ぎる。ロリに興奮するキモオジじゃねぇか。


 言葉と同時に指を鳴らす、

 自分の声と指の音が、周りに響き夜の空気を震わす。が、一向に何も変わらない。

 怪物はゆっくりとこちらに顔を向けると、その口のような穴がにやりと歪んだ。

その瞬間視界の端に、地面に転がる拳大の石が映つる。

迷う暇はなかった。素早くしゃがみ込み、石を掴むと、それを全力で怪物に投げた。


「---っ!!」


ゴッ!


石は空を裂き、怪物の顔面に直撃する。

鈍い音が響き、怪物の頭がのけぞる。腕の中の子供が、その衝撃で少しだけ緩んだ腕の隙間からもがき始めた。


……今!……


 駆け出した。怪物は呻き声を上げながら、自分に向かって腕を伸ばす。だが、石の一撃でバランスを崩していた。

その隙を突き、怪物の腕を払いのけるようにして子供を抱きかかえた。


「大丈夫?」


子供は涙を流しながら、かすかにうなずいた。

だが、背後から聞こえる、低く唸るような声。


「……ニガサナイ……」


 背後から響く怪物の声を振り切るように、自分は子供をしっかりと抱きかかえ、走り出した。

夜の住宅街を駆け抜ける。街灯の明かりが点々と続く中、影が追いかけてくるような錯覚に襲われる。

 いつもは子供の体なんて軽いはずなのに、緊張で腕が重い。


「もう少し…」


見慣れた角を曲がり、家が見える。

 玄関の鍵を震える手で開け、ドアを閉めた瞬間、背後で何かが風を切る音がした。


良ければ、読んで、リアクションをしてもらえると嬉しいです!

(プラス感想をいただければ作者が泣いて喜びます)



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