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王立学園の死神は放課後に命を弄ぶ ~両親を殺された侯爵令嬢が死神となって悪人を楽しくざまぁする異世界近代魔法ミステリー!?~  作者: 猫月九日
第二幕 ミゼリオール邸集団死亡事件

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第25話 隠し部屋とはしご

「さて、それでは、奥へ進みましょうか」


 リーネはレイヴンと合流した後、まだ息がある荒くれ者たちを放置したまま、倉庫の奥へと進んでいく。

 奥へ進むと、そこには小さな部屋があった。

 瓦礫やゴミが散乱していて、ボロボロのようだが、よくよく見れば不自然な点がある。


「外から見ると廃倉庫ですが、割としっかりした建物ですね」


 ボロボロのように見えて、壁に穴などは全くない。


「うん、そうだね。多分、偽装なんじゃないかな? なにせ暗殺者ギルドの本拠地だから」


 つまりここは荒くれ者……暗殺者たちによって作られた偽装施設ということだ。


(ここは知っていないと無理でしたね)


 死神の力を使って、クレインを襲った暗殺者をマーキングしていなかったらリーネでも見つけられなかっただろう。


「ふむ、しかし、部屋はこれだけですね」


 倉庫の中の空間は先程の大きな広間のような部分と、この小さな部屋だけ。


「先程、一人男性が逃げていったはずなんですが、どこへ行ったんでしょう」


「逃げた……にしてはおかしいか? ここから出られる出口はないよ」


 出口にはレイヴンがいたから、そこから逃げられるはずはない。


(ボスを呼びに行くなどと言っていましたよね)


 つまり、


「どこかに隠してある部屋でもあるんでしょう」


「逃げていったということはこの部屋のどこかから繋がる通路があるはずだ」


「それでは探してください。私は少し休んでいますので」


「大丈夫かい? 戦闘で疲れたのか?」


「いえ、単純に探すのが面倒なだけです」


 肉体的な疲労はまったくない。この部屋から隠し扉なんて探すのが面倒なだけだ。


「ああ、わかったよ。それくらいは僕のほうでやろう」


 レイヴンは少し呆れたように言いながら、部屋の中を調べ始めた。

 家探しをするように、壁や天井、床をくまなく調べていく。


「……む、これは……?」


 しばらくして、レイヴンが床を触ってなにやら呟いた。


「おや、随分と早かったですね」


「ああ、どうやら、床の一部が持ち上がるようになっているみたいだよ」


 レイヴンが示す先には、確かに一部に境目のようなものが入っていた。


「よく気が付きましたね」


「ああ、少し不自然に空間が開いていたからね。本来だったら、蓋か何かで塞がれていたのかもしれないね。それをする余裕はなかったんだろうけど」


 よいしょっとレイヴンはその蓋の部分を持ち上げた。随分と重そうだ。


「はしごですか。地下施設まであるとは、なかなか本格的ですね」


 なんとなくちょっとだけワクワクしてしまったリーネ、早速そのはしごを降りていこうとしたが、レイヴンに止められてしまった。


「一応僕が先に行くよ。たまには騎士らしいこともしないと」


「ええ、どうぞご自由に。私は後からついていきますよ」


 死神ではあるが、リーネの運動能力は皆無だ。正直、踏み外して堕ちる可能性だってある。

 その点レイヴンが下にいれば安心だ。


「では先行します」


 そう行って降りていくレイヴン。

 明かりなど当然持ってきていないので、レイヴンは自分の魔法で光を出して安全を確保しているようだ。

 もっともリーネにはそんなものなくてもはっきりと見えているのだが……


「あっ」


 はしごを慎重に降りていくレイヴンに向かって飛んできた何かがキラリと光った。

 考えてみれば、はしごを降りていく時は人は両手が塞がっている。不意打ちするには絶好な機会だ。

 きれいに急所に向かって飛んできた何か―それがナイフだと気がついた―はレイヴンに命中、する前にレイヴンが手を離した。

 支えを失ったレイヴンはそのまま落ちていき、無事に着地した。


「ふぅ、ちょっとびっくりしたよ」


 当然ナイフはレイヴンには命中していない。

 どうやらレイヴンも自分に飛んできたナイフには気がついていたようだ。


「少し待っていてくれないか? 少し掃除をしてくるから」


 レイヴンは顔を上げ、リーネにそう言うと、ナイフが飛んできた方向へ向かって歩いていった。


「ふむ、実験はお預けですかね」


 リーネは少し残念そうに呟いた。


(まあ、今回は譲ってあげましょう。やられたらやり返すは基本ですからね)


 もちろん楽しみを奪った代償は後でレイヴンに支払ってもらうとしよう。

 なお、レイヴンは自分の仕事をしているだけであるが。そんなことはリーネには関係ないのだった。


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