【ep6】風に舞う花
花を舞い散らせながら風島の各地を破壊する
大型竜巻を発生させる虫型の魔法生物ギラ
天変地異と見紛うそれに対峙するのは
緑の衣をまとった魔法使いメルと
その腰に添えられた闇の魔法剣フォレア
そしてそのメルの友であるミシェルである
「陣は整った!いくわよ!ホウキ!私も上空まで─!」
ミシェルは魔法陣を作り上げメルのいる上空へと向かう
ギラのだす竜巻に破壊された島の破片が飛び交うが
ホウキをさばきうまくのぼりつめる
「ふぅ、お待たせメル、今からあなたと私を
引力の魔法グラビタスで繋ぎ止める」
「う、うん…風見の島みたいなものだよね?」
「そっ…私はギラの風に振り回されるけど…
あなたが引力の発生源になり絶対に動かない」
メルは対象の引力源になり固定される
それで大型竜巻の影響を受けずに距離を縮めるわけだ
「メル、あなたの固定はあなたが動くと解除されてしまうの、だからあなたへの障害物はすべて私かフォレア君が捌くわ」
「ひぇぇ、怖すぎじゃん~二人ともちゃんと守ってぇ」
「あぁ、任せてくれ」
ミシェルは少し微笑むと杖をふるいグラビタスと唱える
すると、メルへ向かい鎖がとび2人を繋いだ
その後、錨型の光が落下していき島に描いた魔法陣に繋ぎ止められる
「よし間に合った、さぁ来るわよ!メル!フォレア君!」
「なんとかしてねぇ!ぼ、防御魔法具全展開!」
その魔法の展開を見たかみなかったか分からないが
ギラが急に咆哮をあげた
途端、ギラの竜巻からの風の勢いは一気に増して
メルたちに衝撃波となってとんできた
「これが─風!?うあっ!」
ミシェルはメルを残して回転しながら
はるか遠くに吹き飛ばされてしまった
「ミシェルっ!?でででも魔法がうまくいってる
私はまったく動かない─これなら…!うぇ!?」
暴風に包まれながらもその風の間をぬって
横凪で巨大な刃がメルをめがけてふられていた
竜巻を纏うギラの両腕の刃はまるでノコギリのよう
かなりの速さで正確にメルを狙っていた
「フォレアぁぁお願いしますぅっ!」
「闇よ深まれ─」
闇の壁のようなものがメルを包む
そこに叩き込まれるギラの巨大な刃
闇の壁との衝突でガリガリガリと轟音が響く
刃と刃が弾かれる音がなりギラの刃は弾かれた
「あーっ!フォレア!まだくる!上!」
今度は上からギラの刃が襲ってくる
フォレアの反応が少し遅れてしまった
しかし暴風に振り回されながらも
なんとかやってきたミシェルが上からくる刃に
風魔法をぶつけ軌道をわずかにずらした
「ひぇぇ!ぎっりぎり!うぎゃ防具が壊れた!」
「もう少し!?フォレア君!!距離ぃ~~っ!?」
ミシェルはまた風に吹き飛ばされ声が遠退く
刃は防いだが、ギラはこちらに向かいながら
風を更に強めてきた目もあけていられないほどの強さだ
無数の石つぶて、破壊された島の破片が飛んでくる
「メル!!我を投げて君は動いて逃げろ!」
「で、でも距離はまだ足りないでしょ!?」
「しかしこの数、捌ききれない!君を守れないかもしれない!」
「だ、大丈夫だよ、ミシェルも守ってくれるし…!」
目をなんとかあけてみたら、暴風にのまれミシェルは完全に目を回し風にふりまわされていた
「あーだめかも…?あっ」
その時メルは気付いた、暴風に紛れて風の花が
ホウキや自分にくっついているのを
メルは素早くそれらを集める
「フォレア、思い付いちゃった!これみて!花だよ!」
「風の花がなにか…まさか」
「そう風の花は風を産む!魔法の種!こんだけあれば凄い推進力になるよ!」
飛んでくる岩などをフォレアは斬る
メルは風の花をほうきの後ろにすべて集めた
「これだけギラに近づけた、だから向かうべきはギラの真上!」
タイミングを見計らいメルは風の花に魔力をこめた
ホウキはうなりをあげ突風がうまれる
ミシェルが繋げた魔法の鎖が千切れるよりも早く
ホントに一瞬でギラの真上に飛び出したが
ホウキはあまりの推進力で空中分解
「わぁーーーっ!お、おちるぅーー!」
魔法の鎖がきれたことでミシェルは
回していた目をなんとか戻して気付く
「メル!?動くなっていったのに!?ど、どこに…!」
はるか上空でメルは落ちながら態勢を整え
フォレアをポーチから取り出し下へ向ける
ギラは完全に二人を見失っていた、その真上だ
「フォレア!この距離なら!」
「あぁ大丈夫だメル、我々の勝ちだ」
闇の魔法剣はその刀身を一気に伸ばし闇を纏う
闇の雷が落ちたといっていいその一撃は
メルを探していたミシェルからもはっきりと見えた
「落閃剣─」
巨大な闇の雷がギラの頭部を突き刺し
そのまま風島の大地まで貫きギラを突き落とした
ギラが絶命すると、同時に巨大な竜巻は消え
辺り一面を壊された島の一部がばらばらとふり
風の花は舞いおちる
落ちながらもその景色を綺麗だとメルは思った
ミシェルも遠くからその景色をみていて
メルに気付く
「わぁなんだか風で踊る花みたい、綺麗─…ってやば!このままじゃ島に激突するよぉ!」
「はいはい、大丈夫よ~」
「ミシェル~♡」
メルをミシェルが受け止め、花びら舞う風島へ
ゆっくり着陸、三人の活躍によりギラの討伐は成功した
ギラの死体がそこには転がっていたが
暫くして雲のように消えていった
「やったわね、メル…」
「うん、まぁでも風の花は少ししか残らなかったけど」
二人とも魔力も体力も限界だった
にっこり笑いあいながら、その場に倒れこんだ
風の花が降り注ぐ風島で今はただ少し眠る
~
巨大竜巻型魔法生物ギラの討伐の一報は
当然すぐに学園都市の島に広がる
お祭り騒ぎになった
学生でもないメルと、学生のミシェルは
学園で大々的に表彰された
メルの名は少しだけ認知度があがった
これでお店も繁盛するかもなんて
その日のお祭り騒ぎで楽しく愉快に踊ったりしていた
風の花は当初の予定より少ないが採取は出来た
メルは久しぶりに楽しかった
雑踏に紛れそんな様子を遠くから見ている
存在になどは当然、気付くこともなかった
その影は悪魔のような形をしていた
「あれは災いの主…なぜこんなところに…」
悪魔のような少女は、ひとり呟くと
街をあとにし闇夜に消えた
つづく
よんでくれて有難うございます!
つぎもバンバンかいていきたいなと思います!
感想あればお待ちしてます!




