表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フィンスターメル  作者: 月野こめヲ
ソラ編
29/29

【ep29】海の星霊

キャラ紹介

挿絵(By みてみん)

大氷河の根本にいる細く長く竜のような姿の

古代の魔法生物は氷河を伝い聞こえる音に

耳を澄ましていた

氷の洞窟に囲まれ氷柱をなす場所で

氷の壁に映るのはメルたちの姿だった

水を操るその生物は繋がる全ての水から

情報を得ることができた


紅の宝石のような美しい瞳が、上空を捉える

細く長い身体をひねり氷河の中を一気に跳躍した

氷飛沫を伴い上る姿はまさに竜のようだった


~~~


全てを消滅させてしまう壁の向こうから

やってきたクロマの魔法生物たち

それに呼応するようにやってきた

二対の魔界生物ラオラス

私達はそれらと偶然にも相対し

今度こそ倒すことに決めた


「でもやっぱり強いよ~!」

「なにか作戦が必要よねっ!みんなあっちに退避!」

「りょーかい!」


二対のラオラスが回転しながら雷と氷のつぶてを放つ

嵐のような中をかいくぐり頑丈そうな浮島に隠れる

クロマたちもラオラスの攻撃に巻き込まれ何体かは

自然と倒れていっている


「どうする?ミシェミシェ、バズをちゃんとあてればそれなりのダメージ入ると思うんだけど」

「そうね火力でいえば、バズが一番かな」

「アタシらの魔法、回転でかなり弾かれるもんな」

「どちらか一方を倒せれば…」


高速回転してぶつかりあうラオラスをみあげ

思考を巡らせる、考えてる最中にもしばしば礫が

とんできて浮島を揺らす、嵐のような中

ふと思いいたり、たちあがる


「あっ!あの2匹って仲悪いよね?」

「縄張り争いみたいなもんだからな」

「じゃあ私達がどちらかの味方をすればいいんじゃ?」

「そうだよ!アタシたちがやるような混合魔法の原理で片方の力を増幅すれば…っ!」

「片方が力を増して勝つ!」


私達は光明を得た、弾かれてしまうなら混ぜればいい

回転に合わせ雷の力を増幅させて、ラオラス自身に

片方のラオラスを討たせるのだ

私達はすぐに作戦をたてて

各々の配置や、やることを組み上げて話す


「もうこの浮島も持たないっ!やるよ!みんな!」

「うんっ!」


四人で二手に飛び出すと同時に氷塊が浮島を完全に破壊した。まるで氷山がふってきたようだった

嵐のような礫の中を避けながら私とリリルは

氷のラオラスと雷のラオラスの位置や行動を見張る


「ラオラスは中心の目玉の視界に入ったものをおいかけて狙うんだ、だからアタシたちで位置を誘導して」

「もう一匹のラオラスで…っ!あの尖った浮島へ衝突させる!」


氷のラオラスの巨大な目玉の前を私達は横切る

ギョロっとした目玉がこちらを捉え、回転しながら

私達の向かった先へ切り返す


「ひ、ひぇ~っ!わかってたけど怖っ!」

「がんばれメルちゃん!もう少しでポイントだっ!あの雲につっこむよ!」

「うん、頼んだよミシェル!」


上空を見据えながら雲に突っ込みラオラスの視界から

消える、氷のラオラスは雲ごときりきざむ

その上空同時刻、雷のラオラスをひきつけたミシェルと

エミーは雷のように落ちるラオラスの攻撃を

間一髪で避け背後へ回る


「エミーっ!あわせて!」

「あいあいさ!いくよバズ!」


ミシェルの雷の魔術をエミーの扱う大砲バズに付与した

雷鳴を轟かせ落雷のようなエネルギーの球体がとぶ

混合魔術【レールバズーカ】だ

それを雷のラオラスの回転の力に合わせ

ラオラス自身の攻撃力に上乗せした


「いけっ…!」


雷のラオラスはミシェル達の後押しで勢いを増した

その雲を突き抜けた先に氷のラオラスがいた

タイミングは完璧で、雷をさらに纏ったラオラスが

氷のラオラスに勢いよく衝突した

それは落雷と呼ぶにふさわしいものだった


ドォンッ──!!


轟音と共に氷のラオラスは吹き飛び

尖った浮島に突き刺さる

氷の華を撒き散らし氷のラオラスは破裂した


「やっ…やったぁー!!やったよリリル!」

「いぇーい!!完璧だねメルちゃん!」


私達はハイタッチした、上空にいたミシェル達も周囲のクロマ達を排除しながらすぐに合流する


「みんな完璧だったわ!ここまではよし、あとは…」

「雷のラオラスをどうするかだね…」


私達は雷のラオラスを見上げる

雷を華のように放電しつづける回転体の魔界生物

氷のラオラスとの縄張り争いに勝利したからか

周囲のクロマ達を高速で回転し飛行し撃ちとっていた


私はラオラスが放つ雷が浮島にあたるも

削られはするが貫通まではしないのをみた


「ねぇ浮島を使えないかな?」

「メル、私もちょうどそれを考えたわ」

「え?なになに?」

「あー、そっか浮島の岩を…」

「ご明察!リリル!浮島を砕いてあいつにぶつけるよ」


そうと決まればやることは早い

雷のラオラスの近くに点在する大きめの浮島に

四人は散り散りに、予めバズのエネルギーを受け取り

浮島に放ち多数の岩のつぶてをラオラスに向けて

打ちだした!


「ぎぃ!?」


四方から放たれた岩つぶてが雷のラオラスに向かう


「なんちゃって上級魔術の『メテオストライク』よ!」

「いけーっ!」


周囲のクロマも打ち砕き岩がラオラスにふりかかる

しかしラオラスは体内の雷エネルギーを

4か所に集中した、まばゆい雷の収束だ


「えっ…?」


一瞬だった、閃光で回りが見えない

四人とも避ける間も防御も間に合わず

雷に撃たれ、体が焼かれる死を想像した


が、瞳をあければ目の前には

雷の形になった氷の結晶が浮いていた

先程まで雷鳴の轟いていたソラは完全に沈黙していた


静寂が周りを包んでいた

はく息が冷たく、まるで氷の世界だった

そして私の目の前には美しくしなやかな身体をもつ

魔法生物がいた


「あなたは─…?」


ミシェルとリリルとエミーは

なにが起こったのか分からないまま集まる

ただ雷のラオラスは氷付けになっており

その身体が崩れていったのをながめた


「何が…起こったの?メルは…?」

「あっ!あそこだ!」


魔法生物と相対するメルを見つけ視線をうつす

エミーは驚きの声をあげたので二人とも驚いた


「えっ、えっ!あ、あれは!シーラ様だよっ!!」

「!あれが、シーラ様」


美しい肢体をわずかにうねらせ、竜のような姿から

氷の服を纏う女性の姿へと変貌していく

長い杖をもち、透き通る水のような髪


『我が名は海の星霊シーラ・サンタル。

貴女をずっと待っていましたよ、メル・カトレス─』


周囲の氷が全て砕け静かに消えていく

私はその時、大きな運命の中にいるのを感じた。


つづく

最近はあんまりかいてなかったです!

つづけてますよ!はい!

またしばしばかいていきます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ