【ep28】世界を断絶する壁
私達はファミリアの興味をひいて
話をもっときいてもらうため、コリストルの町の
シーラ様を奉る祭、星霊祭を開催しようと考えた
昨日の夜遅くに案を完成させて、倒れるように寝ていた
「おきなさい!メル!どんだけねてるのよ!」
「おきてーメルッち!」
「このままにしとく?あっ、おきた」
「ふぁ、おはようみんな…」
翌朝、起きたらもう昼間近ではあった
ミシェルにたたき起こされてすぐに準備させられる
少し眠気をひきずりながら宿をあとにし
町長がいるという時計塔に私達は向かった
「昼間でもコリストルは寒いんだね、目が覚めるよ」
「大体この寒さ自体シーラ様の力らしいわ」
「じゃあ、姿を見せないだけでいるにはいるんだな」
数分も歩いたら時計塔についた
時計塔の地下に大きな施設があり行政を行う機関がある
中は棚で敷き詰められていて、あまり整備はされてない
その中で忙しそうに人々が働いていた
書類や物などがあちらこちらと魔法で行き交っていた
「忙しそう~、あっあの人受付だよ!」
「誰かと思えばエミーちゃん~戻ってたのね~」
おっとりした受付の女性と談笑しはじめたエミー
みかねてミシェルが横から小突く
町長の部屋まですぐ案内してもらえることになった
ちょうど手が空いたらしく会えることに
町長の執務室に到着した所で、ドアがあき人がでてきた
それは見覚えのあるピンク髪の少女
「…君たち、まだいたのか」
「ファっふぁみりあ!?まさか町長って…」
「いや違う」
「オー!きみらがシーラ様にあいたい女の子達カネ!」
ファミリアが部屋にいたのは驚いたが
更に奥から赤い服の白髭を長くはやした
陽気なおじいさんがでてきた、異常なテンションで
なにやら筋肉を誇張するようなポーズをとって
でてきたので目が点になりそうだった
「クリス町長~この人らがメルさん達です~」
「ファミリアたんと変わらぬ可愛い子やたちネー!話聞いちゃうヨー!さぁ我が部屋にかもんぬ!」
「あ、あはは…」
私達もだが、さっきまで話してただろうファミリアも
なんかクリス町長から若干距離をとっていた
「では、クリス町長…私はこれで」
「ファミリアたん、ユーも一緒に話を聞くといい」
「なぜゆえ?」
「このメルたん達、星霊祭をやりたいそうよー」
「そうなの!私達シーラ様に会いたくて!」
ファミリアは驚いた顔をしてこちらを一瞥した
軽いため息をついて黙って町長の部屋に戻る
これでファミリアともっと話せるかもしれない
期せずして、チャンスは巡ってきた
私達も部屋にはいり、客向けソファーに腰かける
「してユー達、星霊祭を開催する理由はなんだね?」
「シーラ様は星霊様とお聞きしました、私達はわけあって魔界カースに行きたく、その方法をご存じではないかと思いお会いしたく。また開催の仕方はー」
ファミリアと話したかったからとはいえなかったので
用意していた回答をミシェルが即座に回答してくれた
ミシェルは昨日作成した資料を魔法で展開しながら
見せて町長に説明する
「魔法でシーラ様の氷像を作る大会、ベリー面白そうじゃん!」
「大量の氷の魔力に引き付けられ、シーラ様も見にこられるのではないかと」
「この街は旅の魔法使いも多い…確かに参加する数は多くなりそうね…」
「ファミリアたん、興味ありありじゃんか。ユーの心配ももしかしたら解決するかもよ」
「…はぁ」
ファミリアは諦めたように一つため息をつき
少しうつむいていたが、たちあがり窓まで歩き
こちらへ振り向いた
「氷の星霊シーラ様は、最後に現れてからずっと壁の侵攻を遅らせるために間際で止めていてくれる、だから来る確率は0%」
「!ユー!それは本当かね?」
星霊は、ミシェルから聞いた話だが自然界の力を持つ
意思をもった魔法生物で、己の属性の魔力を好む
だからこの祭ならと思っていた、それも無理といわれ
私は驚きと混乱で、目が泳いでしまった
そんな私をファミリアは指差す
「メル、それが君らでは無理な理由。シーラ様の力なくしては魔界への扉は開けない」
「壁をどうにかすることはできないのかしら?」
「無理だよミシェミシェ、あれは魔法使いでどうにかなる代物じゃない」
「くそ~っ祭も意味ないのか…っ!」
沈黙が場を支配する、だれも喋らず空気が重い
私は傍らにおいたフォレアの鞘を握りしめる
祭の開催については町長が預かることとなった
その場では話が進まなくなったので私達は解散した
肩を落としながら待合室でお茶を飲む
「どうしよう~ミシェルぅ…
ファミリアもまたどっかいっちゃったし…」
「うん、困ったわね。まさに八方塞がりだわ」
「エミー、その壁ってアタシらでも見れるの?」
「侵攻進んでなさそうな場所なら案内できるよ…みても、なにかできるわけじゃないけど」
リリルがたちあがりいう
「ならさ!壁を見に行ってから考えようよ皆!
アタシたち色々と知らなすぎるし」
「うん!見に行こう!それから考えたい」
「それもそうね、エミー、案内してくれる?」
「あいあいさ!」
暖かいお茶を一気にのみほして
私達は時計塔をあとにした
~
「壁」はコリストルより少しいった先にある
いくつかの氷に包まれた浮島が連なり小さな諸島に
バズにのったエミーが一つの島を指差す
指の先は、島が断絶されたように‘’途中‘’で途切れていた
「なにあれ…?」
「あれが壁だよ、そこから先には何もないんだ」
「…試しに魔法を撃ってみてもいいかしら?」
「構わないよー」
「じゃあやるわよリリル、メル!」
私達は壁に向かって雷、風、炎、岩、氷、水…と
あらゆる属性の魔法を放った
しかしそれらは壁を貫通することもなく、壁に到達と
同時になにもなかったかのように消えてしまう
「はぁはぁ、たしかにどうにかなる気がしないわ」
「私達があっちにいっちゃったらどうなるの?」
「消滅だよ、昔いったやつがいたけど」
「うわぁ~ぞっとする」
ひとまず近くの小島に着陸する
壁は目に見えないが確かにそこにあり
世界を断絶していた、どこかに穴があるのではと
考えるがそれを見つけるのは途方もなさそう
もしかしたら闇の魔法、つまりはフォレアなら
なにかできたかもしれないが
そう考えていた所で、異様な空気を感じた
「みんな、あ…あれっ!」
異様な空気を感じた壁の方をみて、指差す
黒い塊が壁の向こうから浮き出してきた
壁の魔物クロマだ、一匹かと思いきや
何体も同時に出てきてそれぞれが何かしらの形を取る
馬、鳥、鎧をきた兵士のような結晶体になる
「うぇー数おおすぎぃ~」
「でもやるしかないわね…っ!」
みんな杖やら鎌やら武器を構える
私も試作品の杖を構えた
が、その瞬間、大きな物体が横切った為
小島が揺れて足元がふらつく
その物体は沸いて出てきたクロマをほとんど砕いた
その姿には見覚えがある2対の氷と雷の華
「ラオラスっ!?」
「どうするメル…逃げる?」
私はフォレアに手を添えて一呼吸おく
ラオラスは魔界カース由来の魔法生物だ
ならばここに突然現れた理由もなにかあるかもしれない
「みんな、戦おう。倒さなきゃいけないきがするの」
「アタシ、ちょうどリベンジしたい気分だった!」
「そうね、今度は4人で!」
「壁に居座れても困るしね、あいあいさー」
私達は意を決してラオラスに立ち向かう─
つづく
ようやくかけました。
読んでくれて有難うございます!
また続きかいていきます!




