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フィンスターメル  作者: 月野こめヲ
ソラ編
15/28

【ep15】帝都グランダムの夜

■キャラ紹介

挿絵(By みてみん)

私達は空魚の住処を四苦八苦してなんとか抜けて

ついにグランダム帝国に到着した

さすがの帝国、そびえ立つ王宮が遠くに見えるし

大きな橋もある、魔法で作られたアーチが

幾重にもかさなって国を囲む

遠くには天まで伸びる塔までみえる


「凄いなぁ…学園島の何倍なのー!?」

「あっちにはでかい森まであるし平原まであるじゃないか!?」


この島の大きさはもはやここが浮島なのかすら

わからなくなるぐらい大きく広い

私達は呆気にとられながら帝都まで歩きだす

途中、魔道具商店が密に集まりあちこち煙が吹き出している工場のような区画があった。活気がよく職人と呼べる人々と魔法使いが協力して何かを創っていた。

その奥には帝都魔術研究所がある。


「アタイはこっちにいくよ!メルさんたちここまで連れてきてくれて有り難う!」

「そうか、マリンが来たかったのは、研究施設なのね」

「うん!帝都で弟子入りして凄いの創るんだ!」

「またいつか会えたら見せてねぇ~」

「うん!楽しみにしてて!有り難う三人とも!」


最後まで手を振ってマリンちゃんと別れ

私達は魔道具の商店がならぶ区画をぬけて

開けた広場に出た。色んな市場もあるが中央に

フィンスターの女神の像がある

どうやらここから色んな区画にいけるらしい

道が色んな方向にわかれている


「あちこちが魔法で創られてるわね、みてよメルあれ」


そういってミシェルが指差した方をみんなでみる

機械的なゲートがそこにあり人がなにやら

自動で魔法陣で認証されゲートをくぐっていた

あれを通らないとここから先は入れそうにない


「私達の固有の魔力で判定してるのかしら…」

「とりあえず通ってみようよ!」

「あっこらメル!」


私は意気揚々とゲートに向かったが

弾かれて町の人達はざわついた


「と、通れない…」

「見れば判るよ、なんらかの登録が必要だよアタシたちが、あれを通るには」

「帝都の中枢には簡単には入れないのね」


騒ぎになりそうだったので、その場を後にする

マジル先生との待ち合わせ場所はこの中ではないので

問題はない。研究所とは反対にある、虹色の橋を

渡った先、旅の人達が寄り付く宿場街の区画にあった


「あっ!いたわマジル先生ー!」

「おー、きたか」


先生と合流し、ここまでの経緯を話しながら、

とってあるという宿場に向かう

先生の部屋と私達の部屋でとってくれていた

ひとまず荷物を自分達の部屋におき先生の部屋へ

そこには、先生以外に見覚えのある人がもう1人いた


「あっ!あなたは!たしかセリアさん!?」

「あぁ、風の花の店の…あの時は世話になった」


銀の短めの髪に銀の瞳、装飾がついている黒のマントを

はおりながら特級魔法使いのセリア・マーブルさんは

席を立ちこちらに一礼をしてくれた

その後、リリルの方をみた


「マジルから話は聞いた。攻撃したことを詫びます」

「アタシは…別にいいよ、これで自由なのかな?」

「ええ、貴女の自由の為に帝国は協力をする、

ただ貴女は特例中の特例なので手続きをお願いしたい」


セリアさんは書状をリリルに手渡し

通行証用の魔法紙を人数分つくり渡してくれた


「貴女たちは、風姫のフレアガ様に謁見してほしい」

「それで本当に自由に…」

「あー姫様に話は通してるよ、むしろ会いたがってた」


リリルは少し俯いていた、今までの苦労が消えるのだ

書状を握った手を強く握りしめていた

セリアさんは私達の方にむけて魔法で図をかきはじめた

それはこの帝国周辺の地図だった


「…貴女たちは知る権利があるわね、我々が倒そうとしている少年について」

「リリル以外のイビルーズのことですね?」

「そうよ、名は…シーバ・クランセルオ。破壊神の権化と言われている少年、やつは─」


そういうと地図にあったいくつかの島が

何個も何個も消えていくのが見てとれた

おぞましいほどの数が消えていく


「この世界を破壊しようとしているものだ」



帝国の王宮より奥に天まで伸びる塔がある

輪廻の塔と呼ばれる

その塔の内部にて黄金の翼をもち天使のような形をした

無機質な骨のような手足をもつ者が天から降りてきた

その神秘的な存在を、セリアと同じマントを羽織る

老兵が見上げている


「お帰りなさいませ、フレアガ姫様」

「ええ、クエル。例の人達はいらしたかしら?」

「はい、無事到着したようです。

セリアに迎えにいかせています」

「判ったわ、予定どおり明日お会いしましょう」


フレアガ姫は魔法で姿を変えていた

黄金の翼は腰まで届く新緑の髪になり

体も人間の女性に戻り、緑のドレスを纏う

美しい肢体の女性となる、姫と呼ぶに相応しかった


「して、月の民の姫はなんと申してましたか?」

「このソラの上…ルナの世界も狭界きょうかいの影響で世界が壊され消えているのを観測していると」

「やはり、シーバが…」


王宮へと続く長い道を進み足音だけが静かにこだまする

風が吹き抜けまるでフレアガ姫になつくように

長い髪をなでる、彼女は風姫である。

風を意のままに操る。風はすべて彼女のものだ。

このソラではもっともフィンスターに近い魔法使い。


「まだソラは、平和です。島も風も雲もある。魔界カースは世界の半分は消えてしまっていると聞いています」


塔から出て平野を見渡し、その先にある帝国や人々の営みを憂いをおびた表情で見つめる


「さぁクエル、行きましょう。今日は忙しいわ」

「はっ!」


姫と老兵は長い階段をおりていく

眼下に帝国の町並みを見下ろしながら。



私達は、グランダムの帝都の町の中枢へ

セリアさんにもらった通行証で入ることができた

帝都は学園都市よりも当然広く何十万人と

人や種族が住んでいるようだった。

ラビスカと同じく多種多様の種族がいた。


「マジル先生、今日は帝都で自由でいいですか?」

「いやいや、お前ら明日は姫との謁見だぞ」

「失礼のないようにしなくちゃ、ですね!」

「メルちゃん判ってるね」


というわけで私達は服屋を巡っている

帝都の中心部には旅のお供としてというより

見た目や飾りつけの品物が多く揃っていた


「マジル…私は用があるので失礼する」

「まてセリア!おまえもたまには着飾れよ!」

「いや、いい…メル、ミシェル、リリル、今日は帝都を楽しんでくれ、あと帝国での買い物の代金は全部、そこのマジルが払ってくれるそうだ」

「えぇ!?帝国もちじゃねぇの!?」


それを聞いた私達はマジル先生をそっちのけに

あちこちの服屋を巡る、ドレスにアクセサリーにぬいぐるみに煌びやかな装飾品をあさったり

可愛い、かっこいいものを試着してを繰り返しては

ぽんぽん欲しいものを積んでいった



「お前たち…容赦してくれよなぁ」

「先生がいけないんですよ!まさか先生が帝都の魔術研究所の所長もやってるなんて!隠してるなんて!」

「シーバの話も驚いたけど、あんたがねぇ~」

「そんな偉い人だから帝国にも口が聞くんですね」

「まぁでも今日で財布すっからかんだがな…」


いつのまにか日も消えて夜になっていた

宿のテラスからみる帝都の都の光はとても明るく

彩られていて綺麗だ


「明日は、姫様と謁見したら、研究所にいこう

メルちゃんのもってる魔法剣について調べような」

「はい、お願いします!」

「フォレア君についても何か判るといいわね」

「アタシもようやく自由かなぁー」


マジル先生と明日の予定を一通り話して部屋に戻る

私達は色々と疲れてベッドにみんな飛び込んだ

もう瞼が重い、うとうとしてすぐ寝ちゃえそうだ


「メル、私達もう結構色々と知ってきたわね」

「うん世界にそんなことがあったなんて知らなかった」

「シーバ…魔界カースじゃその名前をしらないやつはいなかったよ、ソラにも来てるなんて」


ベッドの中で少し身体を折り曲げて聞いた話を思い出す

シーバは残忍なもので悪魔とよぶに相応しい存在

彼は闇の魔術の上級である冥界の魔術を使う

世界の創造物を破壊しこのソラの島も滅ぼして

回っていると─


「リリル、いつか言ってたよね魔界カースの伝承で

フォレアが破壊を止めるかもって」

「あぁうん、だからカースにもどって

その剣を試してほしいんだ」

「だとしたら私達は…シーバを止められるのかな…?

フォレアがいれば」

「我も判らないが、勿論手は貸すさ」


ミシェルが勢いよく起き上がる

ちょっと驚いて私達も、遅れて起き上がる


「あ~!メル、リリル。私達でシーバも止めて、フィンスターになるわよ!」

「うん!」

「いまのままじゃ厳しそうだけどな~」

「も~リリル、こういうのは意気込みなのよ!というわけで、今日は寝るわよ!!!」

「あはは」


まだ判らないこともたくさんある

まだみたことのない世界も人々もいる

この先の冒険でたくさんしって、多くを学んで

危険もあるけど私達なら乗り越えられる

そんな感じがした─


─帝都の人々も、みんな寝静まった宿場街で

骨しかないドクロの魔法生物が息を殺し

何かを探すように徘徊していた


つづく

読んでいただき有難うございます!

帝都についたメルたちは、色々と知っていくことになりそうです!次回も頑張ってかきますー!

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