きく
口語自由詩で通してきたんですけれどねえ。
なんか、モチーフに引きずられちゃったか。
秋もだんだん深まって
日が沈むのも早くなる
そんなある日に思い立ち
見に行ったのはきくの花
丹精込めて育てられ
黄色白そして紫と
形も色もさまざまに
秋を彩るきくの花
大きく咲いたその花は
細工のようでありながら
どこか固くて脆そうで
砂糖菓子をもおもわせて
触れてはならぬその花を
わしゃわしゃわしゃともみしだき
崩して食べたくなるような
そんな思いを抱きます
そして見事なその花に
あなたの事を想います
これらの花は贈るには
いささか華美にすぎましょう
もしもあなたに贈るなら
髪飾りにもなりそうな
可愛いこぎくの花一輪
捧げることにしましょうか
たんぽぽほどの大きさで
たんぽぽに似た色をした
ほっと心を和ませる
そんな素朴な一輪を
根から摘まれた花ならば
やがて枯れゆくさだめでも
ただそれまでの一時は
あなたを飾ることでしょう
実りなす事出来ずとも
命継ぐこと出来ずとも
あなたの元にある花に
私は価値を覚えます
私の想いがいつの日か
摘まれた花と枯れるまで
今年来年その次と
きっとこの花贈ります
想いが乾きはらはらと
花弁のように散り行くも
まだその姿在る限り
あなたに愛を捧げます
イネ科の植物って、まあ色々あるなという事は知っていたのですが。実は調べてみたらキク科の植物も本当にたくさんあるんですね。
キク科の特徴は、外周の花弁に加えて、真ん中に主に黄色な小さな花(管状花)がたくさん集まっているということ。もうその仲間には有名なものが多くて
・ハルジオン/ヒメジオン
・たんぽぽ
・デージー
・マーガレット
・マリーゴールド
・ガーベラ
・ひまわり
・コスモス
・ダリア
・アザミ
なんて、全部キク科なんだそうです。
でも、ただ菊といえば、やはり皇室の家紋でもある、あの菊の花を思いますよね。菊展には、こんもりとした、「菊」っていう菊が沢山展示される事になります。管状花が大きく花弁を持ったものを丁子咲というそうで、そういう菊はこの丁子咲ということになるのでしょう。
ここで扱う小菊も、そういうこんもりとした可愛い丁子咲の花です。実際には、「スプレー菊」というらしく、その中のポンポン咲き、みたいな感じです。小菊とは別物らしいのですが。「仏花としても使われる」ってフレーズ、当初は入れていたのですが、ちょっと露骨なので削りました。
10.28 公開前に修正して9連目を追加したつもりだったのに、追加されていませんでした。現状は追加してあります。