〜第4話〜 スキルの確認
お話、会話ログ化現象の対策を何回もこの話を書いて直して行っていたので遅れました。
しかし、直っているでしょうか?
朝、目が醒めてベットから勢いよく起き上がる。
眠たい気持ちを抑えつつ目をこすりながら窓の外を見るとまだ全然暗く、多分だが4時ぐらいだと思う。
しかし、寝ぼけたまま洋服入れに向かって歩いて行く。
「うー...」
変な唸り声をあげながらメイド服のエプロンの所だけを取って腰に巻く。
そんな不恰好な見た目のまま部屋のドアノブに手を掛ける。
ガチャ、
引き戸を開け、廊下に出る。
廊下は魔力灯のオレンジ色の光が充満しており気温はまだ寒いが温かい雰囲気が漂っていた。
四階の廊下を歩いて行き、階段を二回降りる。
少し前にオールドンファー様が2階にメイドや執事が仕事する場所が集まっていると聞かされていたので何となくでその階へ向かった。
2階は意外と人が多く、自分合わせて大体5人ぐらいの人がいた。
「おあようごあいます〜」
起きたばかりであまり呂律が回っておらず少し舌足らずな喋り方になってしまった。
すると、ここの料理番とも言われる、執事長さんが来る。
「どうもおはようございます、こんな時間から偉いですね」
そんな優しい声で子供を褒めるような感じに喋る。
まぁ、実際のところ子供なのだが、ここで少し怖い顔になる。
「しかし、幾らここのバルチヌス家に代々使える家だとしても子供がこんな朝早くから起きる必要はないですよ?」
そんな風に指を立てて注意をする。
流石にこれは、と思い頑張って目を開けて答える。
「わた、僕は、ただ料理をもっと上手くなってオールドンファー様などのバルチヌス家の人を喜ばせた...く、て......ぁ」
しかし今は五歳児の体、こんな時間にずっと起きることは出来ない。
「おっと!」
執事長がビックリして僕の体を支える。
ギリギリ間に合って僕の身体は頭を地面に打たずに済んだ。
執事長は汗をぬぐって、部下に声をかけ僕の体をお姫様抱っこをして4階の僕の部屋のベットに戻した。
「はぁ、5歳にしてあの魅力...眠っているところを見たら手が出そうだった、成長したら何人の男を誑かすのやら...」
執事長は真剣に頭を抱えて悩んだそうな、
「はっ!」
またベットの上で目が醒める。
今度は窓の外は明るく、元気に鳥が鳴いている。
少しの間ボーッとしていたが、さっとベットから起きて洋服入れに向かい、開く。
中にはメイド服があったのだがエプロンが取れているのに気づく。
「あれは夢じゃなかったって事は...」
そう呟いて自分の腰回りを触ると、やはりもう腰にエプロンだけが巻かれていた。
その巻かれているエプロンを取り、メイド服に着替えエプロンをつけ直す。
メイド服のまま、すこしボーッとした後すこし不満そうな顔を浮かべながら2階を目指して降りて行く。
その降りて行く途中の3階でオールドンファー様に話しかけられる。
どうやらオールドンファー様の話によると、ここの従者は大まかに分けて4つの部類あるらしく、家事係、生産係、戦闘係、会計係、となっており、その係はその人が持っているスキルによって決めるらしい。
それに人のスキルを可視化する装置がこの家にあるらしく、その装置を使ってこれからの役割を決めるそうだ。
「ほっ、ここでまっておれ...今取ってくるから」
どうやら人が持てる程度の軽さ、大きさの魔道具らしい。
ちなみにここに来たばかりの僕達三姉妹がそのスキル検定を受けるので3人がここに集まっている。
「という事は、選んだあのスキルが...」
「やっぱりあのスキルが...」
ミーシェとサージュは自分のスキルはどんなものかと悩んでいる...のかな?
でもスキルって事はあの量のスキルが出てくる訳だよな?
たまにスキルは1人一個の異世界とかをラノベで見た事があるが...そんな世界だったら何言われるんだ?
しかし、その心配は杞憂に終わる。
「ほっ、大丈夫じゃよスキルは1人4個から10個ある、いくつかはあまり好きではないスキルもあるかもしれんが、1つぐらいはあるはずじゃ」
「「「ほっ...」」」
ん?今ミーシェとサージュも安心したような?
そんなことを考えながら、僕達は3人一緒にその魔道具、正直言ってどこからどう見てもただの石板に手を伸ばす。
すると、オールドンファー様がおっと!と言って石板を引く。
「すまん、1人ずつお願いできんかの?」
そう左手を顔の前で縦にして謝ってくる。
するとミーシェが僕とサージュをチラ見してからオールドンファー様に手を上げながら言う。
「あ、あの!」
そんな風にすこし詰まりながら叫び、
その発言にどうしたの?と優しく返す。
「おれ...私が最初で良いですか!?」
始めにおれと言ったのがすこし気になったが、お母さんに調教兼教育をされる前はミーシェの一人称は俺だったので気にはしない。
オールドンファー様はうん、と大きく頷き両手に持っていた石板の丸い模様がある方をミーシェに向けて差し出す。
「その丸のところに手を当ててくれないかな?」
そう言われるとミーシェは無言で頷き手を丸の所に当てる。
すると何も描かれていなかった石板の大部分に青白い光が出てくる。
《黄金の火炎》
《剣術》
《筋力増加》
《身体強化》
「さ、サブネームじゃと!?」
オールドンファー様が言うにサブネームとはその名の通り二つ名が付いているスキルで、付いているスキルと付いていないスキルでは5倍近く威力、効果が変わってくる。
例えると、
《剣術》
《剣聖の聖剣術》
みたいな違いで、普通のスキルのパワーアップバージョンみたいな感じである。
後、普通のスキルがサブネームになる事をそのまんまのサブネーム化と言って、そのスキルを完璧に極めるとなると言われている現象である。
「す、済まない、すこし長く語ってしまったな...次はどうする?」
今度は僕が声を上げ、自分は最後でいいです!と宣言し、次はサージュの番になった。